今回は「家事分担だけじゃない、ワンオペじゃないことの効用」についてをテーマにしています。
我が家は旦那が夜帰ってくるのが遅い日が多いので平日の夜はほぼ母一人のワンオペです。
育児ワンオペの大変さは「実作業の量」を元に語られることが多いのですが、それ以外にもある困難な部分について夫婦で考えてみました。
「ワンオペ育児」の大変さは、家事育児の負担だけではなかったのです
ワンオペの問題というと、単に家事や育児の「作業」の負担が偏ることと思われがちですが、他にも大きな負担がありました。
登場人物
いそめしちかこ
IT系企業に時短で務めるワーキングマザー。1児の母。
旦那
IT系企業に務めるサラリーマン。休日に一週間の作り置きを作って家事分担している。
家事分担だけじゃない「ワンオペじゃない」ことの効用
まずは、先日我が家で起きた出来事をご覧ください。

今回は冒頭いきなり漫画から始めてみました!この出来事、覚えてる?
このあいだの日曜日のことだっけ…?これがどうしたの?
実はこの出来事、私にとってはものすごく衝撃的だったのよ。
「まさかムスコが謝るなんて!!??」ってなもんですよ。
えー…もう2歳も後半(現時点で2歳7ヶ月)だし、保育園でもよくあることだろうし、普通じゃないの?
そうなんだけど、私はずっと「ムスコは謝れない」と思い込んでいたから、そんなことで叱るという発想がなくなっていたのよね。
へぇ〜?
どうしても謝れない2歳児
2歳1ヶ月の頃、ムスコが「ごめんなさい」がどうしても言えないとブログにも書いたことがあったのよ。
そんなこともあったね。
その時にいろんな方から「2歳の時点ではまだ謝れなくて普通」と聞いていたのよね。
それに「ごめんなさい」を強要してしまうと「謝れば良いと思ってしまう」という話を聞いていたから、別に今はいいやと思っていたんだよね。
え、「ごめんなさい」しなさいって言ったのまずかったかな。
まぁ最後まで聞いてって。
最近保育園の先生に1歳児クラスのお友達と一緒に遊んでいるときなんかに、1歳の子が自分の遊んでいるおもちゃに触ろうとしたりすると怒っておもちゃを投げつけようとする…ということがあったと聞いて、これはよくないなと思ってはいたの。
謝らせるかどうかは別として、自分や他の子が怪我するようなことは「やってはいけない」と教える必要があるじゃない。
そうだね。
そうなんだけど、日々のワンオペの中だと、「ルーチンワークを問題なくこなすこと」の方が優先されてしまっていたんだよね。
例えば家に帰ってきてから私とムスコの二人で遊んでいるときなんかに、ムスコが気に入らないことがあって私を叩いてくることなんてしょっちゅうあるんだけど、今考えてみるとそれに対して強く「ダメ!痛いよ!やめなさい!」と言えていなかった。
なぜならそれを言うと大泣きしてパニック状態になってしまって、次の「やるべきこと」に移ることが難しくなってしまうから。

なるほど。
「ごはん→トイレ→おふろ→歯磨き→寝る」の流れをいかにスムーズにできるか?が重要になりすぎて、そこに支障があることは、道徳的に必要なことでも疎かになってしまっていたんだよね。
さらに厄介なことに、私本人は、そうなっていることに気がついていなかった。
今回僕が「ママのことぶったらいけない!」と叱ったことで、そこに気がついたんだ。
そういうこと。
だからまず、「あ、私ちゃんとムスコに危険なことが何かを教えられてなかった!」って、すごい衝撃を受けたよ。
そしてもう一つ、ムスコが謝れるようになっていることにも気がついていなかった。
これも同じく「ルーチンワーク」にハマりすぎてしまっていたから、ムスコから謝る機会を奪っていたんだなぁと気付かされたよ。
まぁ確かに仕事でも、一度ルーチン化してしまうと、本当はもっとよい方法があってもなかなかそちらに移行できないなんてことはあるよね。
慣れたやり方を変えるよりは、多少問題があっても今まで通りの方が効率的…なんて言って。
そういうことになるのかな。
あー、まさにそんな感じ。
ワンオペの問題その1は、「ルーチンワーク」にハマってそれ以外の方法を試すことが難しくなることだと思う。
そして逆に、2人以上いれば、こうして別の方法に気づきやすいよね。
一人で3役を演じることのしんどさ
そして今回のような場合にもう一つ1人だとしんどいのが一人で3役をしないといけないことだと思う。
1人3役…?どういうこと?
つまり、最初にムスコがたたいたときに「痛がる人」を演じないといけないじゃない。本当は2歳の腕力なんて大人にとってはそんなに痛いわけではないんだけど、「痛い!痛い!」って言わないとわからないから。
なるほど、被害者になるってことね。
そう。それから、「痛い!やめなさい!謝りなさい!」って叱る人もやらないといけない。
うん。
最後に、謝ってきた時に「許す人」もやらなきゃいけない。
あーなるほど。叱られっぱなしだとお互い辛いもんね。

でもこれ1人でやろうとすると、すごく情緒不安定じゃない。
「痛い」はまぁまだいいけど、「叱る」「許す」の感情の落差は結構しんどいのよ。
ちゃんと叱らないとやっぱり心に響かないだろうし、一方で叱る気持ちを残したままで許されてもなんとなく嫌な気持ちが残ってしまって。だから許す時にはしっかり優しく言わないといけないなと思って。
しかもなんか説得力が…
うん、「エーン痛いよう痛いよう!」「こらー!痛いのは嫌でしょ!謝りなさい!」「謝ったのは偉いね。」って、一気にやると、なんか、「本当に痛いの!?嘘じゃない?」みたいな感じがするよね。
アカデミー賞ものの演技が求められるわけだ。
そうそう。でももしもう一人いてくれれば、「叱る」役は別の人がやってくれるでしょ。無駄に演技力を発揮しなくても良いってわけ。
ワンオペの大変さは実作業だけじゃない
ワンオペの大変さについては、よく実作業の量の多さを元に語られることが多いと思うんだけど、
実はこんな「気持ち」についてもあるんじゃないかなと思ったんだよね。
実作業の量の多さはワンオペ育児をする人側の視点だけど、そう言う部分は子どもにとってもしんどいところなのかもなと思うね。
実際ワンオペが問題になった牛丼屋さんなんかは、従業員側が大変な一方でお客さんにとってもデメリットがあって
例えば「いくら呼びかけても店員が出てこなくてのぞいたらバックヤードで倒れるように眠っていた」なんて話もネットで見たことがある。
親にとってワンオペがしんどいのはもうもちろんだけど、子どもにとってもマイナスな部分があると思うな。
とはいえ、申し訳ないけどなかなか平日ワンオペは解消できなさそうだなぁ。
でもマイナスがあると意識できてれば、今回みたいに二人以上育児に関われる人がいる時にリカバリできるじゃない。
あとは、ワンオペのデメリットを理解していれば、外部のサービス使うことにも積極的になれると思う。
ファミサポさんとか、シッターさんとか、いろいろ使えば一時的にもワンオペは解消できるんじゃないかなぁ。
なるほどね〜。
とはいえ、平日もう少し早く帰ってきてくれると助かるけどね〜
そのへんは、この先また考えていきましょ
いそめし家の夫婦対談シリーズはこちら!

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