末っ子が5歳になり最近はやっとゆっくり寝られる日が増えてきましたが、たまに乳児ママさんたちの話を聞いていると昔のしんどかった思い出がよみがえってくることがあります。
うちの子たちは4人とも細切れ睡眠だったので、つき合う私も十分な睡眠時間が確保できない状態が何年も続きました。
一緒にうとうとしてふと目が覚めた深夜、ベッドの中で脳裏に浮かぶのは溜まった洗濯物や洗えないままの食器、上の子の登園準備…あれもこれも終わってない、やらなきゃ…と重い体をやっとの思いで起こしたときに、目に入る気持ち良さそうな寝顔の夫…
どうしてこの人は寝ているんだろう、私は寝られないのに、あれも、これも、やらないといけないのに…
すやすや眠る夫の顔を見ながら、悲しさや憎らしさや言葉にならない感情が溢れていたなぁと当時を思い出します。
当時のような自分の状況をネット上で吐き出して「どうしたらいいの!」って投げかけたら、
「夫が協力しないといけないことだから」「話し合わないと」
って助言がもらえるんじゃないかな、と思います。
自分の置かれた状況の困難を相手に伝えること、分かってもらうために話すこと、相手が聴いて理解してくれること、解決に向けての協力をお互いにすること…これが当たり前のように得られている家庭も多くある。
でもこの「言う→伝わる」がどの夫婦間でも成り立ってるわけじゃない。
どんな家庭環境でも、どんな精神状態でも、誰でも簡単に手に入れられるものじゃない。
だからたくさんの方が悩んでいるんだろうと思うのです。
子供の頃、「宿題しなさい」「お手伝いして」etc. 親から何かを言われて、「今やろうと思ってたのに」「言われたらやる気を無くす」と反発や不快感を感じたことはありませんか。
「あの人から言われたらすぐに動く気持ちになる」と思ったり、逆に「あの人から言われたらやる気なくすんだよなぁ」と思ったり。
「伝え方」についてたくさんの書籍が発行されているほど関心が高まっているトピック。
伝え方を変えるだけで相手の反応が大きく変わること、自分が何かを伝えたいときに「ただ言えばいい」わけではけしてないことを私も子育ての中で日々痛感しています。
しんどそうな妻に協力するのは当然だろう、自分の子なんだから一緒にやるのが当たり前だろう、ネット上にはそんな、しんどさの中にいる身としては喉から手が出るほど欲しい夫像を示す声があります。でもそれは、青すぎる隣の芝生です。
世の中にはどんな伝え方をしても察して汲み取って動いてくれる聖人君子のような男性もいるかもしれません。
が、少なくとも悩んでいるということは自分が選んだ夫はそうではなかった。
それはもう揺るがぬ事実です、仕方が無い。
もしかしたらそういう状況でうまく回っているご家庭の奥さんは、伝える能力がとても高いから夫とうまく話ができているのかもしれない。
が、少なくとも悩んでいるということは自分が現状でその能力を持ち合わせていない。
それもまた揺るがぬ事実です、仕方が無い。
思うように動かない夫と上手に伝えられない妻との組み合わせ、そんな現状ではなかなか夫の理解を得るのは難しい。
我が家でもイライラが募って夫に要求をしては喧嘩がはじまり…と話し合いすら成り立たない状況が続きました。
イライラが募るのは自分が抱えているものが自分のキャパを超えている状態だから。
改善のための第一段階としてまず自分の荷物を軽くする必要があります。
大事なのはそのときに「夫が動けばいい」という視点を外すこと。
上手に伝えられない現状では即効性はありません。断念ではありません、先送りです。
私がまずやってみたのは家電の購入やコインランドリーの利用、生協の利用。買い物や家事の手間を極力省きました。
作業量が思うように減らせないときはささやかなご褒美を自分に用意することも。
心がささくれだっているときは自分自身を大事にできていないとき。
アイス、お取り寄せのスイーツ、託児のある美容院やネイルサロン…自分のメンテナンスを意識すると自分の感情をコントロールでき、上手にコミュニケーションをとるための土台ができてきます。