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公開 2015年11月17日  

【親子で読みたい絵本】友だちを描いたおすすめ絵本3選

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友だちができると、世界は一気に広がりますね。友だちができるときの気持ちや友だちとの関係性を描いた絵本を3冊ご案内します。大人も大人で「友達できたかな・・・」なんて心配になるけれど、なかなか口を出しにくい子どもたちの世界。さて、絵本にはどんな姿が描かれているでしょうか?親子で楽しく読める絵本です。


友だちといるときはどんな気持ち? 『ともだちになろう』

友だちができたときの、ドキドキした気持ちに寄り添ってくれる絵本です。

「あそぼうよ」「たいくつだ~」「おこらせちゃった」「けんかした」「ないてるの」「しらんぷり」「はずかしいな」「どうしてるかなあ」「なかなおり、する?」「やくそくだよ」など、友だちとふたりでいるときの場面や気分をそれぞれ切り取った、画集のような作りになっています。

オランダの作家による作品で、黒にカラフルでダイナミックなタッチの絵。登場するのはいろいろなモンスターというのも魅力です。子どもにとっては、自分も感じたことのある感情が描かれていて、ちょっとほっとするかもしれません。

友だちなんていらない!と思っているワニにうさぎが急接近! 『ともだちになろうよ』

こちらは友だちなんていらないと思っているワニのおはなし。

「おかあさんは、よく、おともだち できたって きくけれど、なんで、ともだちなんか ひつようなの? ともだちなんか いらない」という具合です。

ワニは、他の子が友だち同士で遊んでいる様子を見て、こんなふうに思います。「友だちがいるとややこしい。おもちゃで遊ぶときだって、ことかめんどくさいし、片付けを手伝わなかったら頭くるし、友だちとなかよくしなきゃなんないなんて、全然わからない。」

ところが、ワニがひとりでいるのを見ていたうさぎの子が「ともだちになろうよ」と申し込みます。あまりに突然でびっくりしているうちに、一緒に原っぱに行ったり、小川のほとりに行って「あの花ほしい」と言われてとってあげたり、雨が降ってきて雨宿りしたり。

ワニはどんどんうさぎのペースに巻き込まれて過ごします。「友だちってなんだろう?」と戸惑いながら・・・。さて、ワニの考えは変わるのでしょうか…?

奥行きのあるひろかわさえこさんの絵がとても素敵です。

みんなと遊べないコッコさんにできたはじめての友だち 『コッコさんのともだち』

今回ご案内するなかでは、これがいちばん現実に近いおはなしでしょうか。

保育園でコッコさんは、なかなかみんなと遊べません。いつもひとり部屋のすみ。コッコさんのまわりでは元気に遊び回っている子どもたちの姿が見えます。

ある日、先生が言います。「さあ ふたりずつ てを つなぎましょう」コッコさんはこまりました。でも、もうひとり、だれとも手をつなげないひとりぼっちの子がいました。アミちゃんです。もじもじしているふたりが近づいて、手をつなぐ。そのシーンにはドキドキしてしまいます。それから、コッコさんとアミちゃんのふたりは、いつでもいっしょ。

”ふたりで いると どうして こんなに うれしいんでしょう。”

この実感、わかりますよね。けんかをして、それをきっかけに、はじめてみんなと遊んで。友だちの輪が広がっていくのは、たしかにこんなかんじ。保育園に馴染んでいく様子を、あたたかく見守るように語る文章がとても素敵な作品です。

友だちがいると、毎日が楽しくなる。親が子にできることは…?

友だちは、多くても少なくてもどちらでもいいけれど、いると毎日がもっと楽しくなりますよね。

赤ちゃんの頃は自然にお互い興味を持って近づいていくけれど、ある程度大きくなると、相手が持っていたおもちゃを取ってしまったりして、親が仲裁に入ったりして。保育園や幼稚園に入ると、仲のいい友だちがいるかいないかで、園に行く楽しさが変わっていくような気がして、親はやきもきしたりして…

だけど、友だちは親が無理して作ってあげるものじゃないですよね。親はこんな絵本を読みつつ、そっと見守ってあげるのがいいのかな、なんて思います。親同士が友だちになって楽しく話しているうちに、子ども同士もいつのまにか友だちに、なんてこともありますね、きっと。

友だちとの関係を描いた絵本を読むと、なんだか自分が子どもの頃を思い出します。子どもたちはどんなことを感じるのかな…?

絵本といっしょに、親子で楽しいひとときを過ごしてくださいね。

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