年配の方が「T字路」を「てい字路」と言うのは、間違いじゃないって本当？（2ページ目）

「T字路」はもともと漢字の「丁字路」だったから！！でした。

お年寄りなどが三叉路のことを「ていじろ」と言っているのを聞いて、「『Ｔ字路』の『Ｔ』が発音できないんだな」と思ったら、それは間違いかもしれない。

現在では「Ｔ字路」も使われるが、もともとは漢字の「丁」を使った「丁字路」だったからである。

日本では、「丁」の字のような形をしたものを伝統的に「丁字」と呼んできた。

16世紀はじめの文献にすでに見られ、明治時代の文献などにも、しばしば「丁字路」の文字が見られる。

しかし、アルファベットが普及すると、Ｙ字路、Ｓ字カーブ、Ｕターン、Ｏ脚など、次第にアルファベットの字に似た形をしたものにその名称をつけるようになる。

こうした中に「Ｔ字路」もあった。

すでに「丁字路」という言葉が定着していたが、「丁」と「Ｔ」の文字が似ているうえ、発音も「てい」と「てぃー」でそっくりだったため、置き換えられてしまったのである。

現在では、辞書で「丁字路」を引くと「Ｔ字路ともいう」と書かれており、どちらを使っても問題ないようだ。

ただし、道路交通法では「丁字路」という表現が使われている。