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公開 2023年12月15日  

帝王切開は「帝王がその方法で生まれたから」は誤り。では本当の意味は?(2ページ目)

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切るという意味の「caesarea(カイサリア)」を「caesar(カエサル=帝王)」と読み違えてしまったから!!


帝王切開の「帝王」とはいったい誰のこと?


お産の際にお母さんのお腹を切開して赤ちゃんを取り出すことを「帝王切開」というが、「帝王」とは誰を指すのだろうか。

かつては「初代ローマ皇帝の養父ユリウス・カエサルが、この方法で産まれたために『帝王』という呼び名がついた」という説が知られていたが、これは誤りだ。

帝王切開を意味するラテン語は、「sectio caesarea(開腹分娩)」である。

「caesarea」は「切る」という意味の単語だが、この「caesarea」を「caesar(カエサル・帝王)」と読み違えて誤訳したというのが事の顚末。

誤訳された単語が修正されることなく定着してしまったというわけだ。

ちなみに、ドイツ語でも帝王切開を意味する「Kaiserschnitt」という。

つまり、ラテン語がドイツ語に訳される時にはすでに間違いが生じていて、それが日本で「帝王切開」と訳されたようだ。


書籍『頭のいい子が育つ! 子どもに話したい雑学』(多湖輝監修/KADOKAWA)より一部抜粋し、編集して掲載しております。

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『頭のいい子が育つ!子どもに話したい雑学』 #4
『頭のいい子が育つ!子どもに話したい雑学』/KADOKAWAのタイトル画像 『頭のいい子が育つ!子どもに話したい雑学』/KADOKAWA

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