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#86

寒いし眠くて料理作りたくない…冬嫌いを拗らせたら辿り着く「鍋以外」の選択肢

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冬の家事力が底辺で困っています。
冬が好きな人ってとても勇敢だなと思う。



寒くなるととたんに動くのが億劫だ。

なにもしたくないし、永遠に寝ていたい。

なにもしたくないので、夕飯だって作りたくない。

やりたいことなんて寝ることくらい。

とにかく冬になると眠い。

脳内が「眠い」に支配されつくしてしまうくらい、眠い。


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いくら「作りたいくないよう」と思っていたって、家には育ち盛りの子どもが3人もいるので、何も作らないわけにはいかない。

買ってくればよろしいよ、と頭の中で小賢しい誰かが囁くんだけれど、なにもしたくないのは今日だけじゃないのだ。

陸続きの明日も明後日も、絶賛寒くて、私はきっと眠い。

眠いしきっと何もしたくない。


今日はものすごく疲れているから、とか、今日はすごくよく働いたから、とか、「今日」に限ったピンポイントの「やりたくない」なら存分に自分を甘やかせばいいと思うのだけれど、冬場に限っては向こう数か月私は多分ずっと「やりたくない」のだ。

毎日そんなことをしていたらただでさえうなぎ上りの食費がとんでもないことになってしまうよ。

そんなわけで私は重すぎる腰をうんしょと持ち上げて、どれだけ「なにもしたくない」と思っていても、なにかしらをこしらえることになるのだ。


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自分に少しでも優しくスピーディーに料理を済ませて、ぱぱっと食べて、しゅしゅっとお片づけを済ませて、なんの負担も感じずに夕飯を終えたい。

暖かいミルクティーを飲むくらいの負担のなさで、何気なく終わらせたい。

ところが、これがちっともうまくいかない。


先日のこと。

その日もやはり私はなにもしたくなくて、夕飯を作るべき時刻が近づくほどに憂鬱で、気が重かった。

その日は夫の仕事が休みで、夫が末の子を幼稚園へ迎えに行った帰りにスーパーへ寄ってくれて「安かったから」と刺身を買ってきてくれた。

これは大助かり、と献立をあれこれ考えるのだけどどうもピンと来ない。

楽をしたいのと同時に、食べたいものしか食べたくない、という我儘も発動させてしまうのが冬の私の面倒なところなのだ。

とにかく寒いのが大嫌いだから、寒いというだけで延々と駄々を捏ねたくなる。

ろくでもない。

これで北国の生まれなんだから、子どもの頃に培った耐性なんてひとつも役に立たないと思う。


ピンとくる献立がひとつも思いつかなくて、子どもたちに向かって「夕飯どうしよう」と呟くと長女から「パスタが食べたいな~!」と返ってきた。

ちょうど冷蔵庫にキャベツがたくさんあって、そうだベーコンもあるし、「キャベツのペペロンチーノが食べたい!」と長女と気持ちが一致してしまった。

ニンニクをたくさん入れてペペロンチーノ。

もうこれしかないという気持ち。

そうだそうだこれにしよう。


ああ、でもお刺身がある。

よし、この刺身はカルパッチョにしよう。

イタリアンな献立がむくむく立ち上がる。

でもカルパッチョソースは市販のやつを使おう。

なぜなら今日は「楽をする」と決めている。


長女を習い事へ送ったらスーパーへ寄ってカルパッチョソースを買うことにした。


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長女を習い事へ送り届けて、スーパーへ。

カルパッチョに使うイタリアンドレッシングを探してカゴヘ入れた。

ここでふと「刺身は刺身としていつも通り醤油で食べないと気が済まない子がいるかもしれない」と気になった。

というか長女はお刺身が少し苦手だ。

食べる日もあれば、鮮度の違いなのかあまり箸が進まない日もある。


すぐ隣にある精肉売り場に目が止まって、「念のため……」と安売りしていた手羽先をかごに入れた。

レジへ向かいながらバゲットも1本カゴヘ入れた。

軽く炙ったカリカリのバゲットにカルパッチョを乗せるのも、ペペロンチーノのオイルを染み込ませるのも最高に違いないのだ。


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帰宅して、いよいよ夕飯の支度にとりかかる。

夫がサラダ用にレタスを洗ってくれてあって、ニンジンをスライサーで千切りしてくれていた。

あとはペペロンチーノをこしらえて、せっかくだし手羽先も味付けしてオーブンに放り込む。

パンをスライスして、夫が千切りしたニンジンがたくさんあるからをマリネにでもしようか。

バゲットにマリネを乗せるのもとてもいい。

そうこうしているうちに、オーブンの中から手羽先が焼けるいい匂いがして、ペペロンチーノが出来上がり、テーブルに並べるといつに間にやら賑やかな夕飯が並んでいた。

ここまで黙っていたけれど、我儘盛りだったその日の私は素敵なテリーヌの缶詰をこっそり購入しており、そちらもバゲットにのせて食べたら昇天しそうなほどおいしかった。

まるでパーティーみたいに賑やかになったテーブルを見て、節約とかぬかしていたのはどこの誰なんだ、と自問したし、今日は手抜きすると豪語していた私はいったいどこへ行ったんだとバゲットを頬張りながら首を傾げた。

そして当然、洗い物が多く、辟易とした。


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こういうことがここのところ続いている。

断固として今日は手抜きする、という強い気持ちと、絶対に食べたいものしか食べたくないという我儘がせめぎ合って拮抗した結果、エネルギーをおかしな方向に使ってしまって祭りみたいな食卓になるらしい。

そして、祭の後は大抵始末が大変で、こんなはずでは、と思うことも多々ある。

おいしくいただいて今日も元気に暮らしているのだから別にいいと言えばいいのだけど、肩透かしを食らうようななんとも言えない気持ちになる。

鍋やうどんや丼ものでも用意してしのいでいればいいものを、そんなこんなでそういうわけにはいかない日々を送っている。


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毎年冬が近づくと胸がざわざわする。

絶対に太刀打ちできない大きななにかに飲み込まれそうな不安が私を襲う。


「今は冬じゃない」と思うことでしか情緒を保てないし、なにか自分に不具合があれば都合よく「だって冬だし」と真正面から冬のせいにして暮らしている。

みんな冬をいったいどうやって乗り越えているのか教えてほしい。

私が作った美味しいなにかを私が作らずにありつきたいと毎日思っている。


限界。愛しい。三人育児

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ハネ サエ.

成分のほとんどは3児のおかあさん。
おかあさん以外のときは取材をしたりエッセイを書いたりしています。

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