コノビーライター・ゆむいさんによる、ウェブサイト「ママの求人」の人気連載『ふよぬけ』こと『夫の扶養からぬけだしたい』がついに書籍化!!
気になる本書の中身と、物語の見どころ、そしてゆむいさんへのインタビューを一挙にお届けします!!
主人公のももこは、幼い息子を育児中の専業主婦。
かつて目指した漫画家の夢をあきらめ、夫を支えるべく苦手な家事にも奮闘する頑張り屋。
しかし、「稼いでいる人間のほうが偉い」「主婦やパートは気楽だ」と断言する夫の態度に失望…。
人生の選択肢を増やすため、自分の尊厳を取り戻すため、働いて夫の扶養を抜け出す決意をするが…?
共働き家庭が増えた一方、依然として女性の家事負担が多い、現代の「はたらく」。
ももこを通して、私たちもこの問題の当事者になれます。
モラハラ発言も多く、おおくの読者に「つとむぅ~!!(怒)」と叫ばせてきた大黒柱。
しかし彼もまた、長時間労働があたりまえの社会構造や、家族を一人で養っていかなくてはいけないプレッシャーと闘っていたのであった。
お互いが育った家庭環境。
子供を抱えると社会復帰しにくい環境。
誰かが稼がないと生きていけない現実。
きっと誰の中にも、ももこがいて、つとむがいる。
家族ってなに?仕事ってなに?生きがいってなに?
「はたらく」を考える方に、手に取っていただきたい作品です。
この作品は、私と夫の経験や、日頃考えていることを元に構成していたセミフィクションです。
結婚してから夫とは「働くこと」について何度も衝突しました。
今は普通に過ごしているんですが、結婚生活の暗黒期があって、その時に心に溜めていたことを吐き出そうと思い漫画に書き起こしましたね。
私自身が、なぜ扶養から抜けたいのか?なぜ自立したいのか?を考えこんだんです。
それで時間をかけてどんどん掘り下げていったら、シンプルな答えが出てきた。
なので、ももこをみて、同じようにモヤモヤを抱えていた人が新たな一歩を踏み出す後押しができれば嬉しいなって。
キャラクターやストーリーは創作要素強めですが、それぞれが抱えている重圧や不安は実際に感じていたものです。
181ページの8コマがこの漫画のクライマックスなのですが、「夫の扶養からぬけだしたい」という主人公の吐露の裏にある本心が一番描きたかったことです。
子育て中の夫婦をめぐるストーリーですが、メインテーマは「働くこと」です。
なので、専業主婦、主夫に限らず、再就職に悩んでいる人、働き盛りの男女、就活中の若い世代にも通じる部分はあるんじゃないかな、と思ってます。
読者さんの感想は、すごくバラエティ豊かでしたね!
ももこに共感する声が多かったのですが、つとむへの共感もありましたし、夫婦それぞれに鋭い指摘を入れる方、反面教師にしようという方、社会の問題にも言及して分析してくださる方もいらっしゃいました。
暗黒期に私が一人でモヤモヤしていたことを、読者さんたちがスパッと言語化してくれたような感じで、視界がすっきりしたような…。
むしろ私の方が勉強になりましたね。
本で初めて読む方も、ご感想いただけますと嬉しいです…!