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不登校の子には「学校にいけ」よりも、必要なことがあります。

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高橋孝雄先生著作『小児科医のぼくが伝えたい 最高の子育て』(マガジンハウス)より、選りすぐりのお話を3週連続でご紹介いたします。

出典:http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10417001178

不登校の子どもには、休息が必要。「行かなくていいよ」と伝えます。


学校に行きたくてもからだがフリーズしてしまう。

小さな言い争いをきっかけに、クラス全員に無視されて居場所がない。

担任の先生に叱られるのが怖くて登校時間が近づくと吐いてしまう。

夏休み明けにどうしても学校に行く気になれないまま3か月すぎてしまった。

なぜ、子どもたちは学校へ行けなくなってしまうのでしょう。

ぼくの外来の診察室にも不登校に悩む子どもがやってくることがあります。

その子からひと通り話を聞いて「そう、学校に行けないのか。じゃあ、行かなくていいよ」とまず話します。

そして、「この先生、いったいなにを言いだすの?」と不安そうにぼくを見つめているご両親には「学校に行かないだけで人生を踏みはずした子どもを、ぼくは見たことがない。

社会に出てから、会社に行きたくない、もう辞めたいというひとはたくさんいて、そのひとたちのほうがよっぽど苦労していませんか。

義務教育のうちにお休みして充電させてあげたらいかがですか」とやんわりとお伝えします。

ご両親は小児科医であるぼくが、隠れているからだの病気を見つけて治してくれたり、「学校に行くように」と子どもを説得してくれるとでも思っていたのでしょう。

それがあっさり「学校に行かなくていいよ」と言うものだから、たいていのかたは驚かれます。



不登校で悩むお子さんには、さまざまな背景があると思いますが、ただサボりたいだけ、怠けているだけの子どもはまずいません。

みんな「行きたいけど、行けない」「行こうと思ってもからだがついていかない」など、葛藤を重ねて、ぼくたちの診察室にたどりついてくるのです。

もう十二分に苦しんだ子どもに「なにを甘えているんだ、そんなことでは社会の落伍者になるぞ」などと、きびしい言葉を投げかけても、耳障りな雑音にしかなりません。

不登校が年々増加していて、社会問題として関心も高いようです。

そのせいか、学校に復帰させることをサポートする専門家もいるそうです。

子どものことを思って親身になってくださるかたがほとんどでしょうが、なかには法外な料金を請求する場合もあるようです。

「初動がたいせつで、甘やかせて学校を休ませると長引く」と説く教育家の意見もあります。

それも一理あるかもしれませんが、学校に行けないほど心とからだが疲弊しているのであれば、いったん避難する場所、休憩する時間が必要だと思います。




不登校のお子さんを持つおかあさんは「このまま、引きこもりになったらどうしよう」とおろおろされますが、不登校の行きつく先は必ずしも引きこもりではありません。

しばらく休んで、充電したのちにもう一度、学校に戻って元気にすごしている子どもをたくさん知っています。

ただ、どのぐらい充電期間が必要なのかは、ほんとうにひとそれぞれ。

年単位でお休みする子もいれば、「学校に行かなくていいよ」と、お話ししたことで安堵したのか、翌週から登校できた子もいました。

登校しない期間も、ずっと家に閉じこもって安静にしている必要はありませんね。

図書館に行ってもいいし、平日ですいている時間帯に水族館や美術館に「社会見学」に行ってもいいと思います。

「子どもが不登校になった。いい機会だから、子どもを連れて旅をしている」というおかあさんもいました。




不登校の原因のひとつに、いじめの問題があることも少なくないでしょう。

その場合も、いったん休息をとるのは同じです。

からだも心も充電できたら、もとのクラスに戻るか、転校するか、籍を置いたままフリースクールなどに通うか、さまざまな選
択肢があります。

ほんとうはいじめをした加害者を転校させるべきという考え方もあるでしょうが、いちばんたいせつなのは、子どもの命と心。

時間をかけてご両親、学校の先生、そして子どもで話し合いましょう。

いずれにしても、不登校になったからといって、おかあさんも自分を責めないこと。

神様にもらった「休日」だと思って、しっかりからだと心を休めて、少し元気になったら外にも出かけて、勉強もして。

すぐでなくてもいいので、学校に戻れる日を信じて、すごしましょう。

いつでも戻れるように、生活リズムだけは、登校しているときと同じタイムスケジュールを心がけるといいと思います。



(編集:コノビー編集部 瀧波)

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