赤ちゃんのいる生活は幸せに満ち溢れ、家族そろって健康な生活は当たり前―。
妊娠中は赤ちゃんとの生活を楽しみにしていたのに、思い通りにいかない子育てや、子どもの成長や生活に対する不安など、ママの暮らしには悩みの種がいっぱい。子どもや家族の突然の病気やトラブルに戸惑ったことがある人も多いのではないでしょうか。
ブログ「オシャレ子育てDIALY」の著者で、1児のママである中道あすかさんに、ご自身のご経験を伺ってきました。
アメーバ公式ブロガ―であり、読者モデル等としても活躍。2歳の男の子の子育てをしながら、日々の出来事や子育て記録をブログで更新している。
仕事一筋、新婚生活も朝から晩まで働く日々
―今はフリーランスとしてご活躍のあすかさん。子どもができる前はどういう働き方をしていましたか?
独身時代はファッション・アパレルブランドのプレス・広報を担当していました。仕事=趣味というくらい仕事が大好きで、朝早くから出社して、夜は終電もなくタクシー帰りが続くことも。
キャリアを積みたかったこともあり、結婚してからも6年は子どもをつくらずにいました。
―バリバリ働く生活から一転、子どもをつくろうと思ったきっかけは?
20代も終わりに差し掛かった頃、仕事をしたいという気持ちより、子どもが欲しいという気持ちが勝っていることに気づきました。でも、このまま仕事にのめりこんでいては、子どもを作るタイミングを逃すかも…と思い、仕事をスパッと辞めたのです。
―仕事を辞めるとは、なんとも大きな決断ですね。
いま振り返れば、ずいぶん思い切った決断だったなと思います(笑)。
でも、仕事に対しては常に100%でいたかったので、中途半端なことはしたくなかったんです。もし退職後に子どもができない体だと分かったとしても、仕事のことはその時また考えようと思っていました。
妊娠後期まで続いたつわり…「10ヶ月耐えれないかも」と諦めかけたことも
―妊娠中の生活で大変だったことはありますか?
とにかくつわりがひどく、妊娠後期まで続いたこともあり、出産までとてもじゃないけど耐えきれないと思うほどでした。今でもつわり時期だった夏になると、体が覚えていて吐き気がするくらい。
あんなに子どもがほしいと思っていたのに、「何ヶ月までなら堕ろせるんだろう…」とふと調べてしまうほど、当時は追い詰められていましたね。
妊娠後期に入ってやっと、少しずつ動けるようになっていきました。
失明の覚悟も。出産直前に分かった目の病気
―つわりが治まってからは赤ちゃんの誕生を楽しみにできたのでしょうか?
やっと体も軽くなり、いよいよ出産予定日まで1〜2週間というタイミングで、視界がぼやっと歪むようになってきたんです。最初はコンタクトの汚れかな、と思って気にしていなかったのですが、次第にテレビやスマホを見ていると吐き気がするほどに。
病院で、「原田病」という難病だと診断され、医師から「最悪失明する病気です」と言われました。
―出産直前に、失明の可能性。治療法はあったのでしょうか?
医師に、投薬治療は赤ちゃんに影響があると言われ、子どもを優先するか、目を優先するか非常に厳しい選択を迫られました。
それまで健康体だった自分が、まさか“難病”といわれる病気にかかるなんて想像もしていなかったので、慌ててセカンドオピニオンを受けに大きな総合病院に駆け込みましたが、診断結果は変わらず。「もしかしたら何かの間違いかも」という小さな期待はもろくも崩れ去りました。
失明の可能性は想像を絶するほど恐ろしいものでしたが、幸い予定日まで近かったこともあり、あと少し持って…!と願いながら、お腹の赤ちゃんを優先し、投薬はしませんでした。
―失明への恐怖や不安との闘いに、精神的にとても辛かったかと思います。
そうですね。少しずつ視界が欠損していっていたので、毎朝起きるのがすごく怖くって…。明日目が覚めたら、目が見えないのではないかと、毎日夜眠ることが怖くて自然と涙が出ていました。
失明したら駅まで1人で歩けるのかな、失明した状態で新生児が育てられるのかな、生まれてくる子どもが失明していたらどうしようと最悪のケースを毎日のようにシュミレーションしていましたね。
一体今後どうなるのか?と、自分なりに病気について調べてみましたが、知れば知るほど恐ろしくなり、最後は調べることすらできなくなってしまいました。
「健康が当たり前じゃない」という“当たり前”のことに気づく
―旦那さんとはそのとき、どのような話をしましたか?
主人は、私の前では楽観的な意見しか言いませんでした。きっと、私が随分落ち込んでいたので、自分までネガティブになってはいけない、と思っていたのでしょう。
ただ、これまで私も主人も、真剣に自分の身体や健康と向き合ったことがなかったので、とても反省したことを覚えています。「健康な身体が当たり前ではない」という、本来は当たり前のことに気が付き、健康に気をつけるようになりました。
また、それまでどうして保険に入っていなかったんだろう?という話もしましたね。子どもが生まれるとただでさえ出費が増えるのに、そこに治療費も高額になってしまったら生活できるのだろうか?との不安もありましたし、私だけではなく、万一主人の身にも何かあったらどうしようかと…。
私が病気になったことで、「病気はいつ自分の身にふりかかることかわからない」ということを、お互い身にしみて感じたんです。
私は病気と診断された直後だったため保険に入れなかったのですが、主人だけ慌てて保険に加入しました。
―無事出産され、赤ちゃんの誕生した時はどうでしたか?
子どもが無事に生まれたことはとても嬉しく、治療より出産を優先して良かったと素直に思いました。ただ視界は欠損したままだったので、生まれてきた赤ちゃんの顔も半分しか見ることができず、悔しくて病室で泣いた事を覚えています。
また、毎朝起きるのが怖い、というのは変わりませんでした。いつ失明するかも分からない不安の中で、「おめでとう」という周囲の言葉に笑顔で返せる自信もなく、本当に近しい人にしか出産報告はせずに、SNSへの投稿もすぐにはできませんでした。
自分が昔から思い描いていた、幸せいっぱいの出産とはかけ離れたものでした。
―その後、病状は改善されたのでしょうか?
産後すぐに投薬治療を開始したのですが、ほどなくして、妊娠中から続いていた全身のむくみがひいてくると同時に、症状がだんだんと改善していったのです。
それまで目の病気だと言われていましたが、実は妊娠中毒症によって網膜剥離が引き起こされていたという、非常に稀なケースだったことが分かりました。
今では視野の欠損もなく、子どもの顔もしっかり見ることができています。
産後の孤独を支えてくれたのは、育児ブログ
―産後、赤ちゃんとの生活はいかがでしたか?
想像以上に産後の1〜2ヶ月が大変でした。夜泣きで寝られないし、新生児を連れて外出もできず、家に引きこもる毎日。「一生こうやって過ごすのかな」と不安になって涙が出てきたこともありました。そんな中、先輩ママから「あと1ヶ月すれば落ち着くから、大丈夫だよ」とメッセージをもらって、とても勇気づけられたことを覚えています。
―バリバリ仕事をしていた時期とのギャップは感じませんでしたか?
育児の合間にSNSで、今まで一緒に遊んでいた友人たちが自由に毎日を楽しんでいる様子を見ると、羨ましくなることもありました。
産後は1日誰とも話さないこともしょっちゅう。一日中電話が鳴りっぱなしの仕事生活からの激変で、「自分は誰からも必要とされていないのではないか」という風に感じていました。
そこで、何か社会との接点を作りたいと思い、産後6ヶ月の精神的に余裕が出てきた頃に、育児ブログを始めました。
―育児ブログを初めて変化はありましたか?
子育てのことしか書くことがありませんから、ひたすら日常のことを書いていったのですが、ブログをやっていると、不思議と子どもが泣いても「ブログのネタになるな」と思えるようになり、育児をポジティブに捉えられるようになったのが大きな変化です。
写真と一緒に思い出も書けるので、育児日記代わりにもなっています。
健康でいられる、それだけで幸せ。
―あすかさんが出産・子育てを通して感じる最も大きな変化は何でしょうか。
ライフスタイルが変わったことはもちろんですが、病気と出産を通して「健康であることが当たり前じゃない」と思えるようになったのが、一番大きな変化ですね。
病気をして気づきましたが、どんな幸せも、健康であることの上に成り立っているんですよね。七夕の短冊に「健康でいられますように」と願いを書く人がいるように、健康が何より大切で、とても贅沢な願いなんだと知りました。
―健康のため、日々の生活で気をつけていることはありますか?
産後は特に、食事に気を遣うようになりましたね。子どもの口に入るものも、できるだけ添加物の入っていないものを選ぶようになりました。
また、出産前は会社の健康診断にもなかなか行かないような私でしたが、今では毎年率先して健康診断に行ったり、主人には人間ドックを受けてもらうようになったり。メンテナンスも欠かしません。
「病気は自分とは関係ないこと」と思っていた自分からは、考え方が180度変わりました。
―当時の自分に、今の自分が声をかけるとしたら、何を伝えたいですか?
健康でいられれば、それ以上の幸せはない、ということ。そして産後の本当にツライ時期は、今振り返ると一瞬だからこそ、新生児との生活をしっかりと楽しんでほしい、と伝えたいですね。
産後は毎日に必死で、当時のことはあまり覚えていないんです。子どもの成長スピードはとても早いので、毎日健康でいられることに感謝しながら、しっかりと毎日の記憶を残していってほしいなと思います。
ご自身の病気と出産を通し、健康でいられることの大切さに気づいたというあすかさん。
保険に入っていなかったことも、病気になってから後悔したといいます。
「自分は病気にならないから大丈夫」と楽観視するのではなく、どうやったら健康でいられるか、万一の時に何があれば安心か、家族で考えておきたいですね。
メットライフ生命は、健康で内面的にも充足した毎日のため、「保険会社ができることはもっとある」と考えています。
保険商品で経済的なリスクをカバーすることだけでなく、お客さまが健康で前向きな毎日を過ごすことができるように、さまざまなサービスも提供しています。
また、もしもの時だけではなく、日頃の健康の悩みや医療を受ける際の不安にお応えするメニューも用意しています。
カラダにもココロにも大きな変化が起きる「出産」をひとつのきっかけとして、今一度将来について考えていらっしゃる皆さん。同じような悩みを抱えて乗り越えてきた方をたくさんサポートしてきたコンサルタント社員にご相談してみてはいかがでしょうか。