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公開 2016年06月05日  

バースプランとは?書く内容と記入のコツ、記入例を紹介!

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出産準備の一つに、「バースプラン」というものがあるのをご存知ですか?「必ずやらなければならない!」というものでもありませんが、バースプランを書くことで、出産に対するメリットがいくつかあります。

ここではバースプランに書く内容や書くコツ、記入例などをご紹介します。素敵な思い出の一つにもなりますので、ぜひ一度、取り組んでみてください。


目次 バースプランとは?
バースプランは何のためにやるの?
バースプランを作るメリット
バースプランに書く内容は?
バースプランを書くときのコツ
バースプランの記入例
自分の理想に近づけるために

バースプランとは?

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バースプランとは、その名の通り「出産計画」です。しかし、出産は計画通りにはいかないことが多いため、実際には産院で過ごす出産から退院するまでの間、どのように過ごしたいかという希望を書き記したものになります。

バースプランがあることで、出産をする人と産院との間で情報交換ができ、密にコミュニケーションを取ることができるようになります。ただし、すべての希望に応えてもらえるとは限りません。

そして、理想とする出産がある場合、妊娠前からバースプランを書き始めるのも1つです。産院には様々な種類があり、それぞれの特長が異なります。バースプランを作成しておくことで産院選びもスムーズになり、妊娠が判明してからの通院や出産へ向けての準備も希望に沿ったものになるでしょう。

バースプランは何のためにやるの?

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バースプランには、2つの大きな目的があります。

■バースプランを書くことで出産と向き合うことができ、具体的な心の準備ができる。

初めての出産の場合、出産に対するイメージが漠然としていて「こわい」「痛い」などといった思いを持つ人も多いかと思います。そんな思いをポジティブなものにするためにも、具体的にどんな出産がしたいのか、自分の想いを書き記すことで不安が消され、出産のその時を楽しみに待つことができるようになります。

■産院側が妊婦さんの希望を理解することができ、十分な介助ができる。

出産に対するイメージや、出産の際に産院側へ求めるものは、人それぞれ異なります。自分の想いを伝えることで、自分自身も満足のいく出産に近づけることができたり、産院スタッフもコミュニケーションが取りやすくなったりするメリットがあります。

バースプランを作るメリット

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1.出産を具体的にイメージできるように

バースプランを作ることで「自分はどんな出産をしたいのか」、しっかりと時間を取って向き合うことができます。よって、これから自分と赤ちゃんが迎える出産を具体的にイメージできるようになります。

2.出産に対する満足感の向上

自分が望む出産をプランすることで、たとえ計画通りに進まなくとも自分の想いを産院側へ伝えてあるという思いから、自分自身が主役のお産をすることができます。そして出産に対する満足感は、その後の育児に対してもポジティブな影響をもたらします。

3.家族と出産について話し合う機会に

「どのように出産を迎えたいか」、旦那さんや家族と話し合ったことはありますか?バースプランの作成を行うことで家族と話し合う機会が作られ、新しい家族を迎え入れる準備を、家族みんなで行うことができるようになります。

4.産院スタッフとのコミュニケーションを円滑に

バースプランを作ることでどんな出産をイメージしているのか、また、不安なことや分からないことなどが明確になるため、産院スタッフにも伝えやすくなります。産院スタッフも、妊婦さんがどんなことを思っているのか知ることができ、コミュニケーションを取りやすくなります。

バースプランに書く内容は?

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1.分娩方法について

分娩方法とは、どのような種類の分娩を行いたいか、ということです。

■経腟分娩
一般的な、産道を通って赤ちゃんが出てくる分娩方法です。

■帝王切開
自分自身でプランする分娩方法とは異なりますが、医師の判断で、母体・赤ちゃんともに危険があるとされた場合、お腹を切開して子宮から直接赤ちゃんを取り出す方法です。

■無痛分娩・和痛分娩
麻酔を使い、陣痛をやわらげる分娩方法です。医師との相談が必須です。

2.立ち会い出産について

旦那さんは立ち会い出産を希望しているか否か、他の家族も立ち会い出産を希望しているか否か、を書きます。

立ち会い出産を希望する場合、産院によっては事前に両親学級などを受ける必要があります。また、立ち会い可能な人が限定される産院もあるので、自身と家族の希望に合った産院であるかどうかも確認しておくことが大切です。

3.陣痛室での過ごし方について

陣痛室ではどのように過ごしたいのか、どのようなケアをしてもらいたいのか、を書きます。

出産までの経過は人それぞれですが、経腟分娩で初産の場合は12~15時間、経産婦では6~8時間かかると言われています。その多くの時間を過ごすのが、陣痛室。その陣痛の間の呼吸法や痛みをやわらげるマッサージ、音楽やアロマをかけたいなどと言った希望を記す部分になります。

4.分娩時の処置について

緊急の場合もあるので必ずしもすべて希望通りになるとは限りませんが、分娩の時にとられる様々な処置への希望を書きます。

分娩前に行われる剃毛や浣腸、陣痛促進剤の使用、分娩の最中に行われる会陰切開など、経腟分娩だった場合でも、母体に対する処置はいろいろとあります。また、分娩後すぐに産まれた直後の赤ちゃんをママの胸に乗せる「カンガルーケア」の希望がある場合は、産院に確認しておくことも必要です。

5.入院中の過ごし方について

産後は身体の疲労がひどいだけでなく、慣れない赤ちゃんのお世話が始まる期間のため、身体的にも精神的にもデリケートな時期になります。

個室か大部屋か、部屋にシャワーやトイレがついているか、入院中に受けられるエステやマッサージなどについて希望はあるかなど、産院によって設備やサービスは大きく異なるので、事前にチェックしておくと良いでしょう。

6.入院中の育児について

産後の母体の回復状況によって変わってくる部分でもありますが、入院中から「自分はどのように育児をしていきたいのか」を書くことも大切です。

可能な限り母乳だけで育てたいのか、粉ミルクをメインに使っていきたいのかといった退院後の育児方針や、せめて入院中だけでも母体回復を優先させたいので夜間は赤ちゃんを預かってほしいなど、入院中だからこそ可能な希望などを記します。

7.授乳や沐浴などの育児指導について

産院では、退院後も自宅での育児がスムーズにできるように、授乳や沐浴など日々の育児について指導をしてくれます。ただし、産院によって程度の差があるので、どのくらい詳しく・丁寧に指導してもらいたいのか、書いておくことが大切です。

また、産後の母体回復や今後の家族計画についても相談に乗ってもらえるので、何か気になることがあれば書いておきます。

バースプランを書くときのコツ

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1.具体的な言葉で書く

「こうしたい」「できたら○○は避けたい」など、希望していることはストレートに書いておきましょう。

簡潔に分かりやすい言葉で書いておくことで、自分自身も産院側へ伝えやすくなりますし、産院側も読みやすく誤った理解が防げます。また、バースプランの確認もスムーズになるため、オススメです。

2.手紙のように書く

出産はママと赤ちゃんだけでなく、助産師さんや看護師さん、そして医師の協力が必要です。その方たちへ自分の出産に対する想いを伝えるのが、バースプランです。

お互いを理解することは、ママの出産に対する満足感向上に繋がります。気負いすぎず、友人へ書く手紙のように書いてみてください。

3.些細なこと・不安なことも書く

初産の方は分からないことが多かったり、前回の出産にあまり良いイメージを持てていない方は不安に思うことがあったりするかと思います。

どんな些細なことや不安なことでも構わないので書き留めておき、少しでも自分の理想とする出産に近づけられるようにしましょう。

4.優先順位をつけて書く

それぞれの項目ごとに様々な希望があるかと思いますが、その中でも最も重視してほしい項目を決めておくことが大切です。

その時々の状況や産院によって対応できる事柄は異なりますが、それぞれの項目に優先順位をつけることで、自分のイメージする出産へ近づけることができると共に、産院側もその人が理想とする出産へ導きやすくなります。

5.「希望を伝える」ということを念頭に置いて書く

バースプランはあくまでも「希望」を書き記すものです。出産は何が起こるか分かりませんし、その時々の状況によって、処置や対応が変わります。

たとえバースプラン通りに出産が進まなくても、一番大切なことはママと赤ちゃんが無事に出産を終えること。その出産が、より自分の理想とするものになるよう、産院側とコミュニケーションをとる手段の一つとなるのがバースプランです。

バースプランの記入例

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■分娩方法について
・帝王切開はできるだけ避けたい
・できるだけ陣痛の痛みを感じないよう、麻酔を使ってほしい

■立ち会い出産について
・夫に立ち会ってもらいたい
・上の子にも立ち会ってもらいたい
・夫が立ち会いに間に合いそうになかったら、実母に連絡してほしい

■陣痛室での過ごし方について
・痛みをやわらげるためのマッサージや動きなどあったら教えてほしい
・夫と共に過ごしたい
・音楽やアロマをかけたい

■分娩時の処置について
・できれば会陰切開はしないでほしい
・胎盤を見せてほしい
・カンガルーケアをしたい

■入院中の過ごし方について
・個室にしてほしい
・お見舞いは断ってほしい
・夫の仕事の時間に合わせて、面会時間を少し長くして欲しい

■入院中の育児について
・できるだけ早い段階から母乳だけで育てたい
・赤ちゃんの様子に応じて粉ミルクを使いたい
・母体回復に努めたいので、夜間は赤ちゃんを預かってほしい

■授乳や沐浴などの育児指導について
・夫と一緒に沐浴の方法を教わりたい
・完全母乳で育てられるよう、教えてほしい
・粉ミルクを足すタイミングを教えてほしい

自分の理想に近づけるために

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バースプランとは、出産に対する自分の希望を書き記すこと。このバースプランの作成をすることで、出産に対して抽象的だったイメージを具体的にすることができ、なおかつ自分の理想とする出産に近づけることができます。

産院によってバースプランに対する取り組みは異なりますし、必ずしも出産に向けてバースプランの作成が必須という訳ではありません。しかし、出産に対しての不安を減らすことができ、家族とも出産について話し合う機会を得ることができます。

人生において数少ない出産という機会、バースプランも出産の思い出として残すこともできるので、ぜひ作成してみてはいかがですか?

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