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公開 2015年12月02日  

「パパ、一緒にお話しよう」娘が父親に気づかせてくれたこと

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“家族”で生活をしていると、実は大切なことを見逃していることもあります。ふとした瞬間に、それが大切だと、気づくこともあれば、気づかずにそのまま何年も過ごしてしまうことも。そんなことを気づかせてくれた海外のエピソードがあったので、紹介したいと思います。


いつも通り、娘とカフェに出かけた父親

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ある日、父親のデイビッドさんは、娘と二人でカフェに出かけます。
それはいつもやっていることで、二人の間では特別なことではありませんでした。

父親のデイビッドさんは、いつも通り、自分は新聞とパソコンを持ち、娘は編み物道具とお絵描き用具を持ち、
いつもやっているように、カフェでそれぞれ好きなことをする、そんな日常のつもりでした。

しかし、その日は違いました。
娘から、ある一言を言われたのです。

「お父さん、今日はパソコン触ったりするんじゃなくて、一緒にお話しない?」

娘と向き合って、いろんなことを話してみると

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「もちろん」そう言って、その日は、娘さんといろんなことを話しました。

例えば、
今やっている編み物を見せてくれたり、
彼女自身が産まれた時のこと、その時にどんな気持ちだったのかを話したり、
他のテーブルに座ってる人たちが「デート」なのかどうかを当てるゲームをしてみたり、
彼女の友だちや、その友だちの飼っているハムスターについてまで

普段話さないようなことを、本当にいろいろ話したのです。

その時のことを、デイビットさんは自身のFacebookでこう語っていたそうです。


“彼女がサンドイッチを食べている姿を見て、どれだけ私が娘を愛しているかを、改めて考えると愛しい気持ちで心が溶けそうになった。
彼女が勇気だして私に声をかけないとこれが実現しないと思うと、少し心が苦しくなった。きっと娘は、ずっとこういった時間を過ごしたかったのだろう。”

I watched her chew her breakfast sandwich and melted a little bit as i thought about how much I love her.

I wished it hadn't taken her past experience and her courageous reaching out for me to give her the attention she so wanted and needed.

席を立って戻ると、ある手紙が置かれていた

そして、帰る際にちょっと席を立ち、デイビッドがテーブルに戻ると、
ある手紙が置いてありました。

それは、学校で働く教師が、あまりに娘さんと向き合って、長い時間真剣に話をし、愛を注いでいる父親に向けた、感動の手紙だったのです。その手紙は「すばらしい姿を見せてくれて、ありがとう」と締めくくられていました。

その手紙を見て、さらに父親であるデイビッドは思ったのです。

「娘が、今日声をかけてくれたなかったら、この素晴らしい時間を過ごすこともなかっただろう」、と。

Facebookで、さらにこのようなメッセージをしています。

“子どもや、愛する人から言われるまで一緒に時間を過ごすのを待たないでください。もしかしたら、彼・彼女はずっと言わないかもしれません。私がしてもらったように、あなたの席に手紙を残すことなんてことは、おそらく誰もしないでしょう。こんな美しい出来事は滅多におきません。”

“今日、私が経験した素敵な時間を、誰か愛する人と過ごしてみませんか?”

Please don't wait for your child or other loved one to plead for your attention like mine did -- he or she might not.
Expect that no one will leave a note for you - such beauty in this world is far too rare.
I invite you to share the gift of this experience with me: choose to be present today -- even for a little while -- for someone you love.

目の前の時間を、慈しむことの大切さに気づく

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このエピソードを聞いて、胸を打たれた方は多くいらっしゃるでしょう。
私も、その一人です。

でも、何より大事だと思ったのは「手紙をもらったから感動した」ということではなく、
「大切なことに気づけた」という、父親のメッセージです。

日常は何となく過ごすと、何となく流れていってしまうでしょう。
家族として生活するということは、そういうことでもあるかもしれません。

でも、ちょっと振り返って思い出してみてください。

今日は、パートナーとどんな会話をしましたか?
今日は、娘さん/息子さんはどんな笑顔をしていましたか?
今日、家族に「愛している」と伝えましたか?


その瞬間は、一瞬しかありません。

目の前に刻まれるその瞬間を、大切に思う気持ち、
それを慈しみ、家族に愛しいと、伝えられることの幸せ。

今一度、ちょっと立ち止まって、考えてみてください。
私たちは、本当に素晴らしい時間を過ごしているのです。

紹介したこの父親のように、それに気づけるかどうかで、家族の育み方が違ってくるのではないでしょうか。

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