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公開 2015年10月29日  

応援団長になったら、母が豹変。学校に遅刻するほど熱中して取り組んだ結果・・・

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6年生の秋、僕は一人悩んでいました。応援団長になり応援歌を作詞しなければならないのです。
家に帰り、応援団長に任命されたことを母に伝えると目の色が変えて言い放ちました。「早くご飯を食べ終わりなさい。今すぐに!」普段ニコニコしている母のいきなりのキャラ変貌に圧倒されながら応援合戦特別顧問となった母との2人3脚が始まりました。


憧れの応援団長になれたが・・・

6年生の秋、僕は一人悩んでいました。
応援団長になり応援歌を作詞しなければならないのです。

期限は1ヶ月半後。

応援歌だけではなく、振付や出し物などいろいろ考え出すと、出来るイメージが全く湧きません。

応援団長という僕にとっての憧れの大役とは裏腹に、不安ばかりが増していきました。

いつもニコニコな母がいきなりキャラ変貌

家に帰り、応援団長に任命されたことを母に伝えると、目の色が変わりました。


「早くご飯を食べ終わりなさい。今すぐに!」


「・・・へ?」
と思いながらもご飯を食べ終わるとすぐ母の部屋に連れだされ


「応援合戦ではどんなことをしたいのか、今からこの紙に書きなさい」


と言われました。

普段ニコニコしている母のいきなりのキャラ変貌に圧倒されながら
団長や副団長からの要求と、出し物で何をしたらいいか全くアイデアが沸かないこと告げると

「わかった。私も考えてみよう。取り敢えず今日は寝なさい」

とだけ告げられ、その日は終わりました。

豊富なインプット材料を一晩で用意


「おはよう。早く私の部屋に来なさい」

起きた時にそう告げられ母の部屋に入り、目の前にあった光景に驚きました。

そこには

●広辞苑
●他の高校や中学の応援合戦の動画
●大きな画用紙

が。

「この紙に書くのは【赤や情熱をイメージするキーワード】
そしてあっちの紙には【勝利や努力など気持ちをイメージさせるキーワード】を書くのよ。
あなたが自分で考えて、キーワードを出しなさい。」

こうして、応援合戦特別顧問となった母との2人3脚の特訓が始まったのです。

広辞苑やyoutubeの動画を参考に、歌詞作成や振り付けなどをいろいろ試して
団員に聞いて、また考えて・・・を繰り返して、完成に近づけていきました。


「みんな本気なんだから、それ以上の本気を出さないと、応援団長という引っ張る人になれないよ」
「いつも皆にどんなことをしたいか聞いて作っていくことが大事!」
「あなた自身が考えたことではないと言葉に意味がないから、私はサポートしかしないわ」

母のこの言葉を励ましに突き進み、ついに応援歌が完成したのです。

果たして結果は?

結果はなんと応援部門優勝!
僕よりも喜んで泣いていた母が印象的でした。

子どものアイディアを尊重しながら一緒に楽しんで参加してくれる親の姿勢

実は、母が意気込んで広辞苑やYoutubeを持ってきた朝、
二人でああでもないこうでもないと作戦を練っているうちに、
学校の登校時間を忘れ、遅刻してしまいました(笑)

今となってはいい思い出です。

子どものアイディアというのは、大人から見ると色々指摘したくなるもの。
「◯◯の部分が足りない」や「全然意味がわからない」などなど、ついつい口出ししたくなってしまいます。

でも、親が本当にやってあげなければいけないことは、
口出しばかりして「完璧なもの」と作ることではなく、
子どもがとことん頑張れる"環境"を作ってあげることではないでしょうか。

加えて、子どもがとことんやっているものに対して
子どもと同じ目線で一緒に取り組める親ってスゴイなと思いますし、
それを楽しめる親って素敵だなと思います。

・・・くれぐれも、熱中しすぎて遅刻はさせないように(笑)

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