子どもは、遊びの中で、いろいろなことを学んで行きます。子どもが遊びに集中してることって、本来ならば喜ぶべきところ。一日中でも、遊びにつきあってあげたい。でも現実には、お出かけやら、家事やら、寝る支度やら、次の行動のために、切り上げさせることも多いと思います。
大人の都合が大部分ではありますが…、なかなか飽きるまでやらせてあげることが、難しい場合もありますよね。
そんなとき、「もうおしまいだよ!」といきなり声をかけられても、子どもは納得できないもの。自閉症のあるお子さんは、切り替えが難しい場合がありますが、定型発達のお子さんでも、同じではないでしょうか。大人だって、熱中している物を急に取り上げられたら、ショックですものね。
では、そんなとき、どうしたらスムーズに切り替えができるのでしょうか。
そんなときは、まず「もうそろそろ、終わりにしようね〜。」と、やんわりと終わりが近づいていることを声かけします。
子どもは聞いていないようで実はしっかり聞いているんですね。「お、そろそろ終わるらしいぞ。」と、少しは心の準備ができるわけです。
この段階で、「終わったら〇〇しようね。」と、次の行動も子どもに伝えておきます。見通しが立つようにしてあげるのがポイントです。
それが、「終わったらジュース飲もうね!」「次は〇〇して遊ぼうね!」など、子どもにとって魅力的なものなら、さらにGood!
さて、やんわりと終わりを告げたからと言って、「はい、それじゃ片付けて。そろそろ終わりって言ったよね。」では、子どもはもちろん納得しません。
そこで、次のステップとして、今度は終わりまでの見通しを具体的に示してあげます。方法はいろいろありますが、うちで使っているものをご紹介します。
1.時計を使う
一つ目は、時計です。5分くらい前に、「長い針が10に来たら終わりだよ」と伝えたり、長男の場合は時計が読めるので、「○時○分になったら終わりだよ。」と伝えます。時計が読めるようになると、公園や子育て支援センターなどの出先でも帰り時間を予告できて便利です。
2.タイマーを使う
二つ目は、タイマーです。子どもの見える所に置いて、「ピピピって鳴ったらおしまいだよ。」と伝えます。数字が読めない場合は、砂時計やオイルタイマーを使うのも、視覚的にわかりやすいかもしれません。残り時間が色で表示されるタイマーも市販されていますので、興味のある方は探してみてくださいね。
3.回数で示す
これは、ものが必要ないので、どこでも使えて便利な方法です。「じょうろのお水、あと2回やったらおしまいね。」とか、「滑り台、3回やったらおしまいね。」とか、具体的な行動の回数でカウントします。指で残り回数を「あと2回ね!」「あと1回ね!」と示してあげると、よりわかりやすいかもしれません。
この方法、我が家では、前回の記事で書いたお風呂のとき以外でも、よく使います。例えば食事がなかなか進まないとき、「あとごはん3回、スープ2回でデザートにしよう!」などと声をかけます。終わりが見えると、子ども達も「なんとかそこまでがんばろう!」という気持ちが湧くようです。
我が家でよく使う、カウントダウン以外の切り替え方法もいくつかご紹介します。
1.よーい ドン!
例えば公園で遊んでいるときなど、「さぁ、お母さんの自転車まで競争だよ〜。位置について。よーい、ドン!!」というと、我が家の単純男子達は、ほぼ100%走り出します(笑)。
2.「3、2、1、集まれ〜!!!」
相手が1人でも、「集まれ〜!!」というかけ声です(笑)。そして、自分のところまで子どもが来てくれたら、ぎゅっとハグしてあげます。(ハグが苦手なお子さんには、こちょこちょとか、高い高いとか、その子が喜ぶスキンシップをしてあげると良いかと思います。)
これは、成功率は80%ほど…来ないときもあります。
3.「おいで おいで パンダ」を歌う
「おいでおいでおいでおいでパンダ♪パンダ♪」というおなじみの歌。これをひとしきり、身振り手振りを加えて楽しく歌った後、「集まれ〜!!!」と呼びます。
歌っているうちに心の準備ができるのか、これも結構我が家では成功率が高いです。