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公開 2015年08月27日  

隣は何を習う人ぞー地域によってこんなに違う、今どきの習いごと事情をママ達に聞いてみました!

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お迎え時、あちらこちらでこんな会話が。「公園行く?」「今日習い事なの」

いつから始めた?何をやってる?どのくらいの数なら負担にならない?

気になるけれど意外と知らない「よそのお宅の習いごと事情」をみんなに聞いてみました。

出典:http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=11044003117

習い事の開始時期は、低年齢化している?

ベネッセ次世代育成研究所の調査(2010)によると、6歳児の実に76%、1歳児ですら17%が習いごとをしているとか。不況と言えど、少子化。大事な子どもにはできるだけ教育費をかけたいという思いが窺えます。





実際取材してみると、面白いことも分かってきました。全体的に習いごとを始めるのは低年齢化しているものの、住む地域によっても習い事の開始時期や数は変化しているのです。

地域によってこんなに違う!? 習いごとのリアルを集めました

実際の声を聞いてみましょう。



タワーマンションが立ち並ぶ江東区在住のSさん。



「マンションの住人の家庭像がかなり近い。皆、小さな子がいて、そろそろ家を買おうとここに引っ越してきた人が多い。当然、世帯年収や勤務先は似たり寄ったり。直接聞いたわけではないけれど、マンション内で行き来するうち、なんとなく分かってきました」



タワーマンションのプレイルームでよく顔を合わせるが、話題の中心は育児と教育。



「そこで、どこどこでリトミックをやっている、あそこの英語の先生がいいなど聞くと、自分もやらせなきゃ、なんて焦ります」(Sさん)。



こうして、「なんとなく」始まった習いごとは、赤ちゃん時代のリトミックに始まり、英語や体操・・と増えていく。習いごと選びはママからのクチコミ重視なので、「その時流行っている習いごとにやはり人気が集中します」。結果、似たような教室や先生にお世話になっているとのこと。



また、同じ江東区に住むNさんによると、「小学校受験への関心も高めだと思います。小学校受験準備に入ると、バレエやお絵かきなど、受験によい影響を与えそうな習いごと以外はやめてしまうご家庭も」



同じ23区内でも、一種低層の閑静な住宅地に住むMさんは少々様子が違うとか。



「代々お住まいの方も多くいらっしゃいます。普通にこのあたりで家を買うとなると若い夫婦には手が出ないので、二世帯住宅で親と同居しているご家庭も多いです。また、地域の小学校が荒れておらず中学受験率が高いので、小学校低学年のうちは習いごとを存分に楽しみ、中学受験準備に入ったら塾の指導ですべてやめるというケースも多く見てきました」。



隣の区の似たような環境に住むKさんに聞くと、「幼稚園からとにかく習いごとが多いです。おばあちゃまと同居されていると送迎を頼めるので習いごとが始めやすいのもあります。幼稚園がバス通園で、同じバス停で降りる(近所の)子が少ないため、降園後の時間つぶしに困って習いごとで埋めた、なんてケースも聞きました」



前出のMさんの区がそうだが、子育て事業に力を入れている自治体だと、格安で習いごとやワークショップを受けられることが多く、気軽に始められるそう。その結果、まさに「習いごと三昧」という子も少なくない。



人気の習いごとは、教養としてのピアノやバレエ、英会話。さらに小学校入学後も役立ちそうなサッカー、スイミング、くもんが人気だとか。

一方、東京の下町に住むOさんは、「個性的な習いごとをしている子が多い気がします」と話します。



始める時期はそんなに早くないものの、両親の趣味が反映していてなおかつ、地元の教室や先生に習う事が多いため、長続きするケースが多いとか。息子さんは「父親が囲碁が好きなので地元の囲碁教室に通い、今では大会に出たりもする」というからすごいもの。他には和太鼓やヒップホップダンスというお友達もいるそうです。



場所を移して、地方都市(関西)に住むYさん。周囲は働いているママが多い。



「私のまわりではだいたい幼稚園か保育園からスイミングに行く子が多い。これは、ベビースイムのクラスでスイミングに通い始めて、続けていったというケースも。育児休暇中には、マタニティスイムやベビースイムは手堅い人気がありますから。でも、ママが働いているからだいたい土日。



それで、習いごとを次々増やすというよりも、小学校低学年くらいからスポーツを中心に、人気のピアノなど本人がやりたいという意思を確認してから徐々に増やしていくという感じです。小学校受験する家庭はそんなに多くないので、一度始めた習いごとは長く続けている子が多い気がしますね。我が家も小学生の長女は新体操を4年半続けています」と話します。



所変われば、習いごとも変わるー興味深いエピソードが多く聞かれたインタビューでした。

習いごとは2つ掛け持ちが主流。ダントツ人気の習い事はやっぱりコレ!

さて、今回各地でアンケートをお願いしたところによると(母数34と少ないですが)、幼稚園児でしている習いごとの数は、2種類が一番多く、続いて1種、3種と続きました。2種は、運動とその他(ピアノ、英語など)の組み合わせが多数。



また、回答で多かったのは男女とも、ダントツでスイミングでした。「小学校で水泳の授業があって、みんな泳げるから」「心肺機能が高まると聞いて」と大人気です。赤ちゃんの頃にやらせた習い事は、英語とリトミックが最多でした。



英語については、過去やらせていた複数のママに聞くと「もうすっかり忘れている」ことも多いようで、「週一回程度の通室では語学力を維持するのは難しい」と語っていました。

習いごと、いつから始めるのがベスト?

それでは、習いごとを始める時期はいつがよいのでしょう。人気の習いごと、例に漏れず我が家も習っている(習っていた)ので現役の先生に聞いてみました。(こちらはそれぞれの先生の主観ですので参考程度にお読み下さい!)



「ピアノは5,6歳には始めたい。指の動きがしなやかなうちに」

「バレエは9歳からスタートしてもプロになった人がいる。ただ素質、素材(プロポーション)がモノを言う」

「体操は小学校前に始めたい。授業で苦手意識を持つ前に経験させておくのはよいこと」

「スイミングは水に慣れることを考えたら早い方がいいかなあ」

「(自身が帰国子女の先生、ご兄弟あり)経験上、英語は5,6歳くらいが一番いいと思う」

…ということでした。

子どもの脳の発達に、習いごとが影響!?

見方を変えて、脳科学的にはどの習いごとがいいのでしょうか。脳科学者の澤口俊之氏は、著書「子どもの脳がぐんぐん育つ やる気脳を育てる」で、次のように語っています。



私は、HQ育成論からみれば、幼児教育とはごく簡単で、HQの中心となる脳機能を伸ばせばよいと考えています。その脳機能とは、「ワーキングメモリ」です。(中略)読むこと、書くこと、そして、そろばんは、まさにワーキングメモリを活用した知的作業です。簡単なそろばんでも前頭前野が使われることが分かっています。

(中略)

8歳までにワーキングメモリ能力を使う読み、書き、そろばんなどをさせることが効果を上げることは間違いないでしょう。

(中略)

ピアノのけいこで一般知能が向上することが証明されていますから、ピアノのけいこを幼児期からすることもおすすめです。(引用ここまで)



また、氏は、特殊な乳児期の脳(乳児脳)にとっては、児童期や青年期での教育と似たような教育をすること(早期教育)は有害になりかねない、とも警鐘を鳴らしています。

子どもの気持ちに沿った習いごと選びを

プロを目指す? はたまた教養として身につけさせたい?

ママが昔やっていた?またはやってみたかった?



…早期のスタートはどうしても親が主導になりがちですが、他のおともだちがやっているのを聞いたり見たりして、子どもが「やりたい!」と言うのを待ってみるのもいいかもしれません。



いつやる?何やる?… あっという間に過ぎていく幼少期、習いごとの時間が有意義なものになりますように。

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