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公開 2023年02月22日  

同じ「1畳」でも関東と関西では大きさが違う。いったいどれくらい違うの?(2ページ目)

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えっ、そんなに違うんだ?



関西の方が大きい、です。

8畳だとタンス1つ分くらい違うそうですよ。

詳しくは、以下をどうぞ!


同じ「1畳」でも、東京と大阪では大きさが違っている?


最近では和室がない家も多くなってきているが、不動産広告を見ると、部屋の広さはたいてい「畳」で表されており、それでだいたいの広さをイメージできる。

だがじつは、一般的な畳のサイズは関東と関西で異なっている。

日本の伝統文化の一つともいえる畳は、時代とともにさまざまなサイズに変化してきたのである。

最も古い規格が、安土桃山時代から関西で使われている「京間」だ。

京間のサイズは、縦191センチ×横95.5センチ、厚みは5センチ強。

もちろん当時の日本ではメートル法を採用していたわけではないから、縦は6尺3寸、横は縦の半分と定めていた。

このサイズがどうして生まれたかというと、平安京の頃に町を正方形に区分して、その1区画を6等分し、柱の太さで分(4寸)を引いたサイズであるという。

その後、江戸時代に登場したのが、現在関東で主流となっている「江戸間」である。

江戸が大都市となり人口が急増すると、住居の建設が急務となった。

そこで、できるだけ手間を省いて効率よく建てられるようにと、柱から柱までを6尺として、これを1間とした。

そして1間へ敷く畳の縦のサイズは、柱と柱までの6尺から2本の柱の部分(2寸)を引いた5尺8寸とし、横は縦の半分とした。

こうしてできたのが縦176センチ×87.8センチの江戸間である。

京間と比べると、江戸間は縦の長さで15センチ、横で約8センチも短い。

面積にすると、関東の6畳は関西では5畳ほどになる。

さらに、現代になって団地が多く建設されると、江戸間よりもさらにサイズの小さい縦171センチ×横85センチの団地間という規格が誕生した。

そのほか、いつ頃の成立かは定かでないが、名古屋周辺で縦182センチ×横91センチの「中京間」という規格も誕生している。

さて、ここで疑問が生じる。

同じ「畳」という単位でも、採用する規格によってサイズが変わるのであれば、部屋選びの際に困ってしまうのではないだろうか。

じつは、こうした心配をする人のためにきちんとルールが設けられている。

不動産広告のルールでは、「1畳」と表記するときは「1.62平方メートル以上」で換算するように定められている。

京間なら1畳で1.82平方メートル、江戸間なら1畳で1.54平方メートルとなるから、ちょうど両者の中間くらいのサイズだ。

関西人ならいつも見慣れている畳より小さめに、関東人なら大きめに見積もっておくと、実際に部屋を見たときのギャップが少なくてすむことになる。


出典:『関東と関西 ここまで違う! おもしろ雑学』(三笠書房/2019年刊行)

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