関東では豚肉、関西では牛肉が使われることが多いようです。
そしてその理由は「気候の違い」や「農耕の歴史」が関係しているという説も。
詳しくは、以下をどうぞ!
肉じゃが・カレーに入れるお肉といえば豚肉?それとも牛肉?
肉じゃがといえば、日本の家庭料理の定番の一つ。
肉とじゃがいも、玉ねぎなどを砂糖と醤油で味付けしたシンプルな煮物だが、おふくろの味としてこだわりがある人も多いだろう。
この肉じゃがも、やはり関東と関西では大きな違いがある。
関東では豚肉、関西では牛肉が使われるのが常識。
そもそも関東と関西では、肉の嗜好が異なるようだ。
総務省の家計調査(2016~18年の平均)によると、1世帯当たりの牛肉の年間支出額トップ7はすべて関西の都市で、1位奈良市、2位和歌山市、3位京都市、4位大津市、5位堺市と大阪市、7位津市となっている。
一方、関東トップの東京都区部は21位。
1位奈良市の金額が3万8247円なのに対し、東京都区部は2万4629円と、1万円を超える差がある。
また、豚肉の年間支出額トップ3は、1位さいたま市、2位横浜市、3位川崎市で、6位に相模原市、9位に東京都区部がランクインしている。
関西の都市はベスト10に入っておらず、11位にようやく奈良市が登場する。
データが示すように、関東では豚肉が、関西では牛肉が好まれるのだ。
たしかに、松阪牛や神戸牛など、ブランドの牛肉は関西に多い。
この東西の嗜好の違いは、気候に関係していると解釈する人がいる。
東日本は西日本に比べて寒さが厳しいため、牛肉よりも脂肪分の多い豚肉を好むというのだ。
また、農耕の歴史に原因を求める人もいる。
農耕の際、東日本では牛を使わず、主に馬を使っていた。
一方の西日本では古くから牛を農耕に使っていた。
そこで関西で牛肉が好まれるのは、牛の利用が農耕用から食用へ広がったからではないかと考えられるというのである。
いずれにせよ、関東と関西では肉の嗜好が異なり、それが肉じゃがなどの料理に反映されているのだ。
出典:『関東と関西 ここまで違う! おもしろ雑学』(三笠書房/2019年刊行)
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