きみは父に「だっこして」と素直に言わなくなった。
そのかわりに間接的な表現で
疲れたことを伝えて
だっこをねだるようになった。
たとえば「なんかやつれちゃった」といったように。
それはちょっと疲れすぎである。
ほかにも「調子まるいの」と
調子の悪さをまあるく訴えたり、
「足が止まっちゃうみたい」と
自分ではなく足のせいにしたり、
階段の上で「もう落ちちゃうよ」と脅すなどして
父にだっこを求めた。
それが余計にグッときて、
一歩ずつ噛みしめるように腕のなかのきみと歩いた。
子どもとのお出掛けでイライラ…そこに現れた、通りすがりの救世主!
無邪気な優しさに、和み度MAX!...