2015年、5月に息子を帝王切開で出産した。
術後、まだ傷口は痛むものの、親しい友人が病室までお見舞いに来てくれたのが嬉しくて、私は誇らしいような気持ちで、彼女を迎えたのだった。
【前編】「帝王切開は楽チン」と言われた私。出産はどの方法でも、誇れるものじゃないの?
57,422 View陣痛を知らず、経腟分娩を選べなかった私の出産のこと。
手術の翌日からは、子宮を元の状態に戻すため、子宮収縮剤などの投与が始まる。
この際に生じる後陣痛は、想像よりも痛みを伴うものだった。
やっぱり私は、楽をしているの?
手術も後陣痛も、こんなに痛くてつらいのに。
「出産」は、妊娠期間も含めての体験。
この時、自分の体験した出産の痛みや辛さを、「楽チン」「大したことない」という言葉で、否定されたような気持ちになった。
それからの私は、自分が帝王切開で出産したことを、人には話さなくなった。
私はたしかに出産したのに。
死ぬほど痛かったし、泣くほど嬉しかったはずなのに。
誰にもこの気持ちを打ち明けられず、出産のことは思い出さないよう、日々を過ごしていった。
やがて、息子の成長の記録として、絵日記を書き始め、出産から半年ほどが過ぎてから、当時の日記を読み返すことになったのだが…。
3月20日公開の後半へ続きます。
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