映画で再共演。家族より長く過ごした「おかあさんといっしょ」メンバーの絆

―番組を離れたからこそ気がついたお互いの魅力はありますか？

小林よしひささん（以下:よしひさ）：実はあまりないんですよ。現役時代は、自分の家族よりも長い時間を過ごしていたので、もはや知り尽くしているという感じですね。

横山だいすけさん（以下：だいすけ）：朝から夜まで一緒にいる日が多かったですからね。

よしひさ：卒業してからあらためて思うのは、だいちゃん（横山さん）と9年間活動する中で培ってきた信頼関係の強さです。安心感があるというか。

とある番組で共演したとき、綿密な打ち合わせをしなくても、スムーズに収録に臨むことができました。

だいすけ：僕も同じ気持ちです。そうだ、よし兄の意外な一面を思い出しました！実は、よし兄は歌えるんですよ。

―体操だけではなく、歌まで!?

だいすけ：スペシャルステージでよし兄が歌ったとき、観客が歓声をあげていました。よし兄がたくさんのお客さんの前で歌うところを見るのは初めてのことで、驚きました。

―何の曲を歌ったのですか？

だいすけ：「Say! good-bye〜明日をみつめて〜」という曲です。僕がおかあさんといっしょ卒業を意識した曲でもあり、その歌をよし兄が歌っていて感動しましたね。

「次の世代に託そう」と自然に思える歌詞です。僕にとって大切な一曲をよし兄がソロで歌っていたのは新鮮だったなあ。

－よしお兄さんのブログには、お子さんのことや離乳食づくりについてが綴られています。
だいすけお兄さんから見て、よしお兄さんはどんなパパだと思われますか？

だいすけ：それはもう、お子さんのことが大好きないいパパですよ。ブログの通りです。

よしひさ：娘には何回か会ってくれたよね。

だいすけ：よし兄はお子さんの話をするときとってもいい顔をしているんですよ！

「子どもっていいよ〜」とニコニコしている。おかあさんといっしょ時代に見せた顔とは全然違う。

それまで、僕にとってのよし兄は頼れる先輩のイメージが強かった。デビューしたてのころ、緊張していたらよし兄が「大丈夫。何かあったら僕がサポートするから思い切りやってごらん」と支えてくれました。

よし兄がいたから、僕はやってこられたと思っています。

そんな「頼れる先輩」が、「子煩悩なパパ」に変身するわけです。そのギャップがたまらないですね。

パパになったよし兄を微笑ましく見ています。

―よしお兄さんは、パパになって子どもたちへの接し方はどう変わりましたか？

よしひさ：仕事柄、子どもとたくさんかかわってきたので、ある程度の自信はありました。でも実際に子育てをすると、戸惑うことが多いです。「パパ0年生」という気持ちで、日々の育児に取り組んでいます。

子どもを持って初めてわかることが多く、子育てを通じて学ぶことはたくさんあります。その学びを仕事に活かしていければと思っています。

―お子さんが大好きなよしお兄さんのさらなるご活躍が楽しみです。
では、だいすけお兄さんのすごいところ、ここが魅力と思うのはどんなところですか？

よしひさ：とにかく才能にあふれているところです。だいちゃんに初めて会ったときのことを思い出します。

うたのお兄さんのオーディションに合格した方が来ると聞いてだいちゃんを見たとき、もうすでに完成されていたというか、すごい人がメンバーに加わると感じました。

だいすけ：よし兄にそう言われると、嬉しいなぁ。ほんと、よし兄をはじめ、まゆお姉さんにはたくさん支えてもらいました。
だから（同時に加入した）たくみお姉さんも僕も、歌のお兄さん・歌のお姉さんを務めることができたんです。

―だいすけお兄さんといえば、「みんな、げんき〜？」と笑顔の挨拶が印象的です。
子ども相手で先が読みにくい現場なのに、いつもニコニコ元気なのには何か秘訣があるのでしょうか。

だいすけ：自分がいまやっていることを楽しむことを心がけています。子どもたちには、言葉ではなく感情で伝わってしまう。いくら言葉で「楽しもう」と伝えても、肝心の僕が楽しんでいなければ、見透かされてしまいますから。

―そんなおふたりが共演した「映画 おかあさんといっしょ」の魅力は？

だいすけ：子どもたちだけではなく、パパもママも楽しめるところです。
お子さんを持つと、泣いたり騒いだりしてしまうのではないかと心配になって、親御さんは映画館に行くのをためらってしまいがちですよね。

でもおかあさんといっしょの映画では、劇場でお子さんが泣いても大丈夫ですし、音の大きさは適度に調整されています。
照明も暗すぎないなど、子どもたちが楽しめるように工夫がされています。

よしひさ：今回の映画は、会場にいるお子さんや親御さんも一緒に作品の世界に入りこむことができる仕掛けがたくさんあります。
いっしょに歌ったり踊ったり、座席に座ってスクリーンを見るだけではない体験型映画なので、より楽しめると思いますよ！

―親子で安心して楽しめる作品ということですが、よしお兄さんも1歳の娘さんと見に行かれるのでしょうか？

よしひさ：そのつもりです。だいすけお兄さんが言うように、「おかあさんといっしょ」の映画は子どもが過ごしやすいように配慮されているので、娘も面白がってくれると思います。

以前、まだよく分からないだろうと思いつつも子どもとテーマパークに行ったことがあるのですが、意外にも喜んでいました。
周囲の楽しい雰囲気をちゃんとわかっているのですね！

子どもにとって、映画がいい思い出になってくれるといいな。

―だいすけお兄さんが、あつこお姉さんと久々の共演をされるという噂を耳にしました。

だいすけ：はい！あるシーンで、あつこお姉さんと現役時代に歌った思い出深い曲を一緒に歌います。
リハーサルのとき、あつこお姉さんと「こうした方がいいかな？」と提案をしあって、昔を思い出しましたね。
映像を通じて、作品に込める僕らの想いや喜びが伝わると思っています。

どんな曲かは映画館でのお楽しみですが、現役時代と少し振り付けが変わっています。
わかるかな？探してみてくださいね。

だいすけ：映画では、よし兄、りさちゃん（りさお姉さん）、僕が再び集まりました。
また、あつこお姉さん、ゆういちろうお兄さん、誠くん、杏月ちゃんとも共演できて、なんだかほっとしたし、懐かしい気持ちになりました。

よしひさ：そうそう、お友達のすりかえかめんくんはいつもスタジオにこもっているのですが、映画ではいろんな場所に行けるとあって、喜んでいましたよ。

どんなイタズラをするのか楽しみですね。

インタビュー後の写真撮影中も、息がぴったりの二人。

お話から、この仕事が心から好きで楽しんでやっていること、お互いへの厚い信頼感、一体感が伝わってきました。

「映画 おかあさんといっしょ すりかえかめんをつかまえろ！」は2020年1月24日（金）公開。

すりかえかめんはいったいどんな行動に出るのか、そして、だいすけお兄さん、よしお兄さんはいつ、どんなふうに登場するのか？

ぜひ親子で映画館へ行って、確かめてみてくださいね！