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公開 2019年07月16日  

「お前は捨て子だったんだ…」父の“笑えないジョーク”について、今思うこと

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昭和21年生まれの父の“笑えないジョーク”に、よく泣かされていた幼少時代。その言葉の裏側にあるものが、大人になってすこしだけ分かった気がするのです…。


数十年前、私が子どもの頃…


子どもの頃、私と妹は、父からよくこんな話をされていました。
   

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子どもの頃によく泣かされた、父の“笑えないジョーク”。今思うと…


子どもの頃、このような父の“笑えないジョーク”に、よく泣かされていました。

両親は私が10歳の時に離婚してしまいましたが、思い出すのは、ガキ大将のような父にまんまとだまされた思い出ばかり。

適当な作り話が、すごくホラーだったこと。

山で蛇を捕まえては、私たちを絶叫させて喜んでいた父の姿…。

ハッキリ言えば、どうしようもない父でした。


「本当の子どもじゃないんだ」という言葉は、現代の育児観から考えると驚きますが、数十年前の父親のコミュニケーションとしては珍しくなかったようにも思います。

でも、大人になった今思うのは、「父はなぜ、あんな酷いジョークで、私たち幼子を泣かせ続けていたのだろう?」ということ。


父は普段は無口な人で、時々こんなジョークで私たちを泣かせたりしていましたが、子煩悩でもありました。

そして、実は気が小さい父。

母にも苦労をかけていましたし、父は「家庭人」としての自分に不安があったのかもしれない…。

「本当の子どもじゃない」と言われてワンワン泣く娘の顔を眺めながら、自分への愛情を確かめていたのだとしたら…?

そう考えると、これは不器用だった父なりの、精一杯の愛情表現だったのかもしれません。


最後にはいつも決まって、クスクスと笑いながら「うそだよ!2人ともお父さんとお母さんの子どもだ」と頭をなでてくれた父。

よく泣かされていたけれど、若かりし頃の父の胸は大きく、そして手は暖かかった…。

今となっては幸せな、子どもの頃の「父の思い出」です。

※ この記事は2024年02月08日に再公開された記事です。

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