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公開 2023年05月22日   更新 2023年08月22日

【簡単解説】リトミックとは?メリット・デメリットや年齢別の内容までご紹介

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子どもの習い事としても注目を集めている「リトミック」。最近では、保育園や幼稚園の活動に取り入れられるケースも増えています。今回は、リトミックとはどのようなものなのか、定義や目的を簡単にご紹介。リトミックのメリット・デメリットや年齢別の活動内容、行う際の心がまえもご紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。


目次 リトミックとはどんなもの?
リトミックをやるメリット&デメリット
【年齢別】リトミックで行う主な活動
リトミック教室はどう選ぶ?
リトミックを取り入れている保育園を選ぶ方法も
リトミックをやるときの心がまえ
リトミックのよくあるQ&A
リトミックの魅力を知って取り入れてみよう!

リトミックとはどんなもの?

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音楽をきっかけに子どもの表現力や身体・知的能力などを養う教育法

リトミックでは、音楽を聴いたり音楽に合わせてダンスや手・足を動かしたりして、子どもの基礎的な音楽の感覚や潜在的な能力を養います。

潜在的な能力とは、「表現力」「身体的能力」「集中力」「想像力」などです。

リトミックを構成する要素は、主に次の3つ。

・リズム遊び:音楽とともに体を動かし、音の知覚能力を養う
・ソルフェージュ:全身でリズムを取り、音楽の基礎である音階などを学ぶ
・即興演奏:「リズム遊び」と「ソルフェージュ」を組み合わせて表現する
※ソルフェージュ:西洋音楽の学習において楽譜を読むことを中心とした基礎訓練のこと

ピアノ演奏に合わせて体を動かすだけではなく、他の楽器を使っても楽しめます。

複数人で楽しめるリトミックは、保育園や幼稚園、親子教室など、多くの場所で親しまれています。

リトミックは、スイスの作曲家兼音楽家のエミール・ジャック=ダルクローズ博士によって、20世紀初頭に作られました。

児童心理学・生理学からも、大切な幼児期の人格形成教育の1つとして世界中で知られています。

特定非営利活動法人リトミック研究センター

J-STAGE「ジャック=ダルクローズのリトミック」

リトミックの目的は?


心と体のバランスをとり、豊かな人格形成を目指すこと

リトミックの目的でもある人格形成に必要な要素は、次の3つです。

「心(マインド)」
「力(パワー)」
「性(キャラクター)」

まずは、音楽に触れてよく聴き、聴く耳や「心(マインド)」を育てます。

音楽を聴き慣れてくると、音に合わせて自由に体を動かし、表現をするように。

集中して体を動かすことで、「力(パワー)」が身につきやすいです。

友達や大人と協力して想像しながらリトミックを楽しむことは、「性(キャラクター)」の主張につながるでしょう。

最終的に心と体が相互に影響し合う中で、豊かな人間形成につながっていきます。

特定非営利活動法人リトミック研究センター「リトミックの目的」

リトミックをやるメリット&デメリット


リトミックには、子どもの音楽的感性や集中力を養えるなどのメリットがあります。

一方で、心に留めておきたいデメリットがあるのも事実。

子どもに合った教室や種類を選ぶためにも、リトミックのメリットとデメリットを理解しておきましょう。

メリット1:音楽的感性を磨ける


リトミックは、子どもの音楽的感性を磨くのにぴったりの方法です。

幼いうちから自然と音楽に触れ合うことで、音楽への抵抗が少なくなるでしょう。

大人になってから、音楽的感性を磨くのは簡単なことでありません。

リズム感や音の高低、音楽の始まりから終わりなど、音楽に関わる幅広い感性を身につけられるでしょう。

メリット2:コミュニケーション能力が高まる


リトミックに参加することで、コミュニケーション能力も培えます。

グループでのレッスンを通して、指導する講師や一緒に参加している友達と関わる機会が多いです。

音楽やダンスなどの活動の中で生まれるコミュニケーションによって、自然と協調性や社会性を身につけられるでしょう。

メリット3:運動能力の向上が期待できる


リトミックには、運動能力の向上が期待できるメリットもあります。

もちろん、スポーツ競技などでも運動能力は向上するでしょう。

しかし、リトミックは他のスポーツとは異なり、音楽やリズムに合わせて体を動かす特徴があります。

音楽的なリズム感や感性を身につけながら、体の機能も高められることがリトミック特有の魅力です。

メリット4:集中力や判断力などを養える


リトミックのさまざまな活動には、人が本来持っている集中力や判断力、想像力、思考力などを引き出す働きがあります。

これらを無理に引き出すのではなく、音楽とともに楽しみながら自然と引き出せる点がメリットです。

リトミックを行うことで、自分で進んで考えたり積極的に行動したり、子どもの潜在的な能力を育むきっかけになるでしょう。

デメリット:子どもの明確な変化がわかりにくい


リトミックのデメリットは、子どもの変化がわかりにくいことです。

リトミックは、短期的に子どもの力を伸ばすのではなく、楽しみながら続けていく中で少しずつ変化が見られるもの。

「子どもが○○をできるようになった」のような、急速な変化が見られることは少なく、目に見える変化をはっきりとした形で把握するのは難しいかもしれません。

子どもに変化を求めるよりも、子どもが楽しめるかどうかを大切に考えてみましょう。

特定非営利活動法人リトミック研究センター「リトミックの歴史」

【年齢別】リトミックで行う主な活動

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リトミックは、年齢別にカリキュラムが分かれています。

リトミックを始めたい方は、年齢ごとの活動内容を知っておきましょう。

年齢別の主な活動と、各年齢の発達の特徴や一緒に楽しむポイントを詳しく解説します。

0歳児


0歳のリトミックは、ベビーリトミックと呼ばれることもあります。

子ども自身が1人で音楽に合わせて体を動かすことは、まだ難しい時期です。

そのため、0歳児のリトミックでは、親や指導者が主体となって行う活動がほとんど。

音楽を流したり、親子でスキンシップを図ったりする活動を行います。

【0歳児の活動のポイント】
・音楽を流して歌やリズムを身近に感じられるようにする
・パパママがリズムに合わせて子どもと触れ合う
・ベビーマッサージなどで親子のスキンシップを図る など

1歳児


1歳ごろになると、大人の真似をし始める子もでてきます。

保護者や保育士、先生などを真似て、同じテンポで体を動かそうとする姿が見られるようになるのが特徴です。

よって、1歳児のリトミックでは、子どもが真似しやすいような簡単な身振り手振りや歌などの活動を行うことが多いでしょう。

叩いたり振ったりするだけで簡単に音を鳴らせる楽器に触れる、などの活動も行います。

【1歳児の活動のポイント】
・大人を真似て、身振り手振り体を動かす
・簡単な歌も歌えるようになる
・動きと歌のある手遊び
・マラカスやタンバリン、鈴などの音を鳴らす
・音楽に合わせて、演奏しようとする など

2〜3歳児


2~3歳は、0~1歳よりも大人の指示が少しずつわかるようになる子もでてきます。

また、「パパママと一緒」から「お友達と一緒」が楽しくなり始めるでしょう。

実際に声に出したり体を動かしたりして、音階やリズム打ちの練習をする活動も増えるでしょう。

【2〜3歳児の活動のポイント】
・音階やリズムへの理解が進む
・自発的に表現することを楽しみ始める
・大人の指示に合わせて、即興で演奏することもできる
・1人でもダンスや歌に取り組める
・友達と一緒に音楽を通じて楽しむ場面が増える

4〜5歳児


4歳頃からは体幹もしっかりし、複雑な動きを楽しめる子もでてきます。

2〜3歳の頃よりもより明確に、音階やリズムを学べるようになるでしょう。

また、自発的な表現を養う大切なときです。

個々の発達に合わせて、適度に難しいリズムや動きを取り入れたり、楽器や道具を使ったりする活動が増えるでしょう。

【4〜5歳児の活動のポイント】
・動きの幅が広がり、体を使って表現できることが増える
・表現する楽しさをさらに感じるようになる
・音階を理解し、意識する子どももいる
・多くの楽器(大太鼓、小太鼓、木琴、鉄筋、鍵盤ハーモニカなど)を使える
・リズムの取り方が上手くなり、演奏も高度になる
・音楽を通しての見立て遊びもできるようになり、想像力や表現力の幅が広がる

特定非営利活動法人リトミック研究センター

特定非営利活動法人リトミック研究センター「0歳〜5歳までの年齢別プログラム」

国立音楽院「カリキュラム例」

リトミック教室はどう選ぶ?

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リトミックは、子ども自身が楽しみながら通えるかどうかが1番大切です。

まずは見学や体験レッスンに参加して、子どもに合うかどうかを見てみましょう。

子どもと指導者の相性もあるので、声掛けや関わり方に注目してみるのがおすすめです。

また、指導者の保有しているリトミック資格によっても、知識に違いがあります。

次に挙げたように、プログラム内容やレッスン回数、費用など複数の要素を踏まえて、各家庭に合った教室を選びましょう。

【教室を選ぶときにチェックしておきたいポイント】
・体験レッスンがあるか
・教室の雰囲気がよいか
・資格を持つ指導者がいるか
・プログラムが整っているか
・音源ではなく楽器を使っているか
・通いやすい費用であるか など

特定非営利活動法人リトミック研究センター

リトミックを取り入れている保育園を選ぶ方法も


リトミック教室に通う以外に、リトミックを取り入れている保育園を選ぶ方法もあります。

近年、リトミックを活動の1つとして取り入れている保育園は多いです。

基本的には保育園の方針や理念に基づいて取り入れられるため、リトミックの活動内容や対象年齢は保育園によって異なります。

もし、リトミックに興味があり、保育園選びのタイミングと重なるのであれば、保育園を選ぶポイントの1つとしてもよいでしょう。

保育士バンク!「保育園で行うリトミックとは?ねらいや活動のポイント、ピアノを用いるやり方など」

わたしの保育「保育園で導入されているリトミックとは?」

リトミックをやるときの心がまえ

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リトミックは、音楽的感性を磨ける・集中力を養えるなどのメリットがありますが、どの子にも絶対に合っているとは限りません。

性格や好きなことは一人ひとり違うため、中には、音そのものや集団活動が苦手な子もいるでしょう。

リトミックをやるときは、子どもが心から楽しめるかどうかが何よりも大切です。

親子で一緒に行うときは、パパママも楽しむことがポイント。

最初からレッスンに馴染めなかったとしても、無理強いはせず、じっくり見守る姿勢を心がけてみましょう。

特定非営利活動法人リトミック研究センター「よくある質問」

リトミックのよくあるQ&A


リトミックについての気になる疑問点をまとめました。

子どもをリトミックに参加させてみたい方は、ぜひ参考にしてください。



Q.リトミックにはどんな種類がある?


A.リトミックには考案者独自の要素をプラスした数多くの種類があります。

リトミックの代表的な種類として、下記のようなものがあります。

・ハワイアンリトミック
・英語リトミック
・天野式リトミック など

リトミックのベースとなる考え方を軸に、考案者独自の要素がプラスされています。

たとえば、「ハワイアンダンスを取り入れたもの」「言語に英語が含まれるもの」「体育的要素が特徴なもの」などです。

ふれあいリトミック協会

NPO法人 日本こども教育センター

Q.リトミック教室に通う際にかかる費用は?


A.月謝の平均は教室により幅があります。

リトミックの費用は、教室やプログラムの内容、レッスン回数などによって大きく異なります。月5,000円程度の教室もあれば、3,000円程度で開催していることもあるなど、さまざまです。費用については、気になる教室に直接問い合わせてみることをおすすめします。

また、月謝のほかに入会金や、年1回の教材費がかかることも。通う前に確認してみましょう。

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Q.リトミックは自宅でもできる?


A.自宅で行うことも可能です。

リトミックの教材や参考書なども販売されており、誰でも簡単に購入できます。
購入した教材をもとに、自宅でも十分にリトミックを楽しめるでしょう。自宅の場合、体を動かせるスペースをしっかり確保することが大切です。
昨今ではオンライン受講できるリトミック教室も増えています。

リトミック資格についてより深い知識を身につけたい方は、以下の記事もチェックしてみてください。

特定非営利活動法人リトミック研究センター

Q.リトミックはいつから始まったの?


A..20世紀初頭頃にスイスの作曲家エミール・ジャック=ダルクローズによって、考案されました。

日本人で初めてリトミックを学んだのは、2代目市川左団次二世です。約100年前にロンドンの俳優学校でリトミックを学び、その後に渡欧した山田耕筰も学びの様子を自伝に残しています。日本の教育者では、小林宗作が初めてリトミックを学びました。

また、体操ダンスの教師天野蝶は、ピアノだけでなく太鼓を使う独自の「天野式リトミック」を考案。多くの指導者を育て、今でも多くの人に親しまれるリトミックの1つとなっています。

特定非営利活動法人リトミック研究センター「リトミックの歴史」

J-STAGE「1日本教育界におけるリトミックの背景」

リトミックの魅力を知って取り入れてみよう!


リトミックは、スイスの作曲家によって考案された音楽療法です。

音楽を通じて子どもたちの潜在的な能力を伸ばすリトミックには、さまざまなメリットがあります。

しかし、すぐに変化が表れるものではなく、音や集団活動に苦手意識を持ってしまう子どももいるでしょう。

リトミックは、子どもが心から楽しく参加できることが一番大切です。

教室を選ぶ際は、子どもの性格や気持ちを考えて慎重に決めることがおすすめ。

ご紹介した内容を参考に、パパママも一緒に楽しみながら、子どもが楽しくリトミックに参加できるよう見守っていきましょう。

※ この記事は2023年11月21日に再公開された記事です。

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