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公開 2015年10月08日  

低血圧の人ほど要注意!妊娠中の血圧の変化に敏感になろう

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若い女性で、低血圧の方が増えています。高血圧よりは、良いと思っていませんか?低血圧の方が妊娠中に多少血圧が上がっても、気にしないことが多いです。元々低血圧だからこそ、血圧の値を気にしてほしいんです。


そもそも血圧って何か説明できますか?

そもそも血圧とは、心臓が血液を送り出すときに血管にかかる圧力のことです。心臓が収縮して送り出すときには圧力が上がり、心臓が拡張して血液を溜めているときには圧力が下がります。



妊娠中の女性は、110/70mmHg程度ですが、110が収縮期血圧、70が拡張期血圧ということになります。妊娠中は、身体を巡る血液の量が増えるため、通常、血圧が上がる方が多いです。

高血圧の基準は…

通常、血圧が140/90mmHgを超えると、高血圧と診断されます。妊娠中の高血圧の基準も、140/90mmHgです。妊娠初期に90/50mmHgの方が140/90mmHgまで上昇することは、そう多くはありません。ですから、多少血圧が上昇しても、あまり気にするほどではないんですね。



ただ、だからと言って気にしなくてよいかと言われるとそうではありません。妊娠初期の血圧から、+15mmHgまでが正常範囲のつもりでいていただきたいのです。



どういうことかといいますと、妊娠初期に90/50mmHgの方は、105/65mmHgを超えると少し心配してほしいということです。決して異常ではありませんが、これ以上血圧が上がらないように気を付けたほうが良いということです。

血圧が上がらないように気にする3つのポイント

血圧対策としてできる3つの対策をご紹介しましょう。
1.食事
食事対策としては、塩分に気を付けましょう。やみくもに塩分制限をすればよいというわけではありません。減塩の味噌や醤油などには、減塩でも美味しく感じられるように、また保存がきくように、様々な添加物や保存料が入れられていることがあります。

人工的な物質が入れば入るほど、腎臓の負担が増えてしまいます。血圧をコントロールするのも腎臓ですので、腎臓への負担は少ないに越したことはありません。食事を作る際には、食材そのものの味やうまみを生かしつつ、できるだけ自然なお塩を使って味を調えられると良いですね。
2.運動
運動対策としては、短時間でも毎日続けることです。息が上がらない程度の有酸素運動を毎日行ってください。妊娠中に行いやすいのはウォーキングやヨガなどですね。産婦人科の教室へ参加するのも良いですが、教室で行うだけではなく、そこで学んだことを日々の生活に取り入れましょう。
3.冷え予防
冷え予防対策はとても大切です。身体が冷えて血管が収縮すると血液の流れが悪くなってしまうため、心臓から送り出す圧力が上がらないと、血液の巡りが悪くなってしまいます。冷えることだけでも血圧は上がると考えてください。手先・足先などの身体の末梢が温かい状態を保つことも、血圧を上げない対策となります。

血圧の変化を見ることはとても大切

血圧は、妊娠中、毎回の健診で血圧チェックされることからもわかるように、正常な妊娠経過であることを確認するために、とても大切な項目となります。もともとの血圧が高い方は、上がりすぎないよう気を付けていらっしゃいますが、血圧が低い方は気にされていないことが多いです。血圧が低くても、変化が大きくならないよう、気を付けてくださいね。

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