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子宮頸がんはどう治療する?期間・費用・手術・放射線・化学療法の効果と副作用まとめ

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子宮頸がんは20〜30代の比較的若い世代がかかりやすい病気です。それでも、早期発見ができれば決して怖い病気ではありません。治療期間・費用・手術方法から放射線治療・化学療法の効果・副作用まで、わかりやすく解説します。

目次 子宮頸がんとは?何が原因?
子宮頸がんのステージは?
子宮頸がんの症状
子宮頸がんの早期治療方法
子宮頸がんの治療法①手術療法
子宮頸がんの治療法②放射線療法
子宮頸がんの治療法③化学療法
子宮頸がんの治療期間
子宮頸がんにかかる費用・保険適用の有無
まとめ

子宮頸がんとは?何が原因?

まずは子宮頸がんとはどのような病気なのか、ご説明いたします。

子宮頸がんとは?

子宮の下部にあたる管状の部分を子宮頸部と呼びますが、この部分に生じるがんを子宮頸がんといいます。子宮頸がんは、自覚できる初期症状がほとんどないことから、症状による早期発見が難しい病気といわれています。

かつては40〜50歳代の発症が多いとされていた子宮頸がんですが、近頃では若い層に増え、発症のピークは30代後半に移っています。また、妊娠・出産の回数が多い人ほどなりやすいという報告もあります。

子宮にできるがんには、子宮頸がんのほかに、子宮上部の袋状の部分にできる「子宮体がん」もあります。子宮がん全体のうち、70%は子宮頸がんが占めるといわれています。早期発見・早期治療するには、子宮頸がん検診を受けることが大切です。

日本産婦人科学会 子宮頸部の位置

何が原因?

子宮頸がんの原因のほとんどは、性交渉を通じてヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルスに感染することだといわれています。性交渉の経験がある人なら、誰もがなる恐れがあります。

このウイルスに感染しても、約9割は2年以内に自己免疫でウイルスを排除できるのに対し、残る1割の方は感染が長引いてしまい、がんの前段階ともいえる「異型細胞」が増殖してしまうとされています。この異型細胞がゆっくりと進行して、子宮頸がんとなります。

子宮頸がんのステージは?

子宮頸がんのステージは、0~4ステージまであり、細かく以下のように分かれいます。

ステージ0(0期)  
がん細胞が上皮に溜まっており内部に浸み込んでいない状態

ステージ1(ⅠA1期・ⅠA2期・ⅠB期)
がん細胞がステージ0に比べると面積が広がっているが、子宮頸部に溜まっている状態

ステージ2(ⅡA期・ⅡB期)
がん細胞が子宮頸部の外側まで広がっている状態

ステージ3(ⅢA期・ⅢB期)
がん細胞が骨盤壁まで達している状態

ステージ4(ⅣA期・ⅣB期)
がん細胞が骨盤や膀胱、直腸の粘膜にまで達している状態

2008年度では、子宮頸がん全体のうち51%が0期の段階で早期発見されているという報告もあります。ステージが進行していく前の早期発見・早期治療が大切になってきます。

公益社団法人日本婦人科腫瘍学会 子宮頸がん全体における割合

子宮頸がんの症状

子宮頸がんは、自覚できる初期症状がないことがほとんどです。しかし、進行していくに従って具体的に以下のような症状が現れてきます。

不正出血
生理や排卵期以外に起こる性器からの出血をいいます。少量でもだらだらと続くような出血の場合は注意が必要です。

おりものの異常
おりものが急に増えたり悪臭がしたりといった症状が出ます。また、おりものの色が普段と違う場合も注意した方がよいでしょう。

性交時の出血、痛み
性交時の刺激により、がん細胞から出血します。進行していくに従って、性交時の出血に加えて痛みも伴ってきます。

そのほか、下腹部痛や腰痛の症状が現れることもあります。少しでも不安な症状がある場合には、婦人科を受診するようにしましょう。

子宮頸がんの早期治療方法

日本で早期の子宮頸がんを治療する場合、主に以下の3つの方法から選択されます。

1.手術療法
2.放射線療法
3.化学療法


手術で切除する範囲は、がんの状態・妊娠の希望によって選択され、切除の範囲によって入院期間や・後遺症も異なります。がんが骨盤にまで広がっている場合は、治療は放射線療法や抗がん剤を使った化学療法が中心になるでしょう。

化学療法は全身に効果がある治療法なので、部分的な放射線療法とあわせて行われたり、骨盤外にまで広がったときの治療に使われたりします。放射線治療と化学療法を同時に行う治療を、同時化学放射線療法(CCRT)と呼びます。

子宮頸がんの治療法①手術療法

子宮頸がんの手術には4つの種類があります。がんの状態や症状、患者本人の希望などにより、総合的に判断します。

円錐切除術

レーザーを用いて子宮頸部にあるがん組織を円錐状に切除します。診断を確定させるための手段としても使われる方法ですが、この手術でがんをすべて取り除くことができれば、そのまま経過観察となります。腰椎麻酔での手術が可能ですので、場合によっては日帰りもできます。この方法なら子宮を温存できるので、術後に妊娠を希望する人に適した手術といえます。

単純子宮全摘出術

子宮をすべて摘出する手術です。周辺の組織を傷つける心配も少なく、後遺症も比較的少ないとされています。腹式と膣式の2種類があります。術後は、妊娠はできなくなり、生理もなくなります。

準広汎子宮全摘出

単純子宮全摘出術より、膣壁を少し長めに、子宮周辺の組織も少し広めに切除するのが特徴です。次に紹介する広汎子宮全摘出術に比べ、術後の排尿障害が起こりにくいとされます。術後、妊娠はできなくなります。

広汎子宮全摘出術

子宮だけではなく、膣壁上部・子宮を支えるじん帯など、周囲の組織までを広く切除する方法です。転移を防ぐため、あるいはリンパをよく調べるため、骨盤内のリンパ節郭清(きれいに切除すること)を同時に行う場合が多いです。

この方法のリスクは、範囲を広く切除するために膀胱・直腸につながる神経を傷つけたり、切ってしまうおそれがある点と、排尿・排便障害が後遺症としてのこる可能性がある点です。卵巣は取る場合と残す場合がありますが、いずれにしろ術後の妊娠はできません。

子宮頸がんの治療法②放射線療法

放射線は細胞のDNAを破壊し、増殖できないようにしたり、細胞自らが死滅する過程を強めたりする作用があります。放射線療法は、子宮頸がんに有効な治療だといわれています。患者さんの身体へのダメージを減らすため、通常は少しの線量を何回にも分けて照射します。

治療方法

放射線療法は、骨盤への外部照射と膣に器具を挿入して行う腔内照射を併用することが多いです。骨盤への照射は、子宮頸部のがん組織だけでなく、周囲に転移している可能性のあるリンパ節も同時に照射することができます。一方、腔内照射は、子宮頸部のがんを集中的に放射線照射します。

副作用

放射線療法には副作用が伴い、治療中から治療直後に見られる副作用には以下のものが考えられます。治療後半に入ると、日焼けのような「放射線皮膚炎」が起こることもあります。

治療中から治療直後に見られる副作用
・下痢・腹痛
・だるさ・頭痛
・悪心・嘔吐・食欲不振
・全身倦怠感
・下腹部の脱毛
・皮膚炎
・頻尿・排尿困難
・白血球・血小板・赤血球の減少

治療後6ヶ月を過ぎると見られる副作用
・卵巣機能低下に伴う更年期障害
・不妊
・膣の萎縮

照射方法が進歩したことにより、上記以外の重い副作用が出る可能性は数%以下になっているといいます。ただし、患者さんによっては、直腸炎・膀胱炎・潰瘍による血尿・下腹部の皮下組織の浮腫・下肢の浮腫・消化管障害・腟粘膜の癒着・骨盤骨の骨折などが見られる場合もあるそうです。

子宮頸がんの治療法③化学療法

ここまでに解説した手術療法と放射線療法は、がんのある特定の部分を狙って治療する「局所療法」と呼ばれます。一方、ここから紹介する化学療法は、抗がん剤が体全体に行き届いて働く「全身療法」です。

治療方法

化学療法はがんを小さくする目的で、主に手術後や手術と平行して、また放射線療法と併用して用いられることが多いようです。子宮頸がんの化学療法では、「シスプラチン」に代表されるプラチナ製剤といわれる抗がん剤がよく使われます。プラチナ製剤には、がん細胞の分裂・増殖を防ぐ作用があるといいます。

他の抗がん剤と組み合わせて治療が進められることが多いですが、プラチナ製剤を単独で用いることもあります。他の治療方法と同時に行わない場合は入院が必要なケースは少なく、外来への通院で治療を受けることがほとんどでしょう。ただし、抗がん剤は正常な細胞にもダメージを与えることから、大きな副作用が出ることもあります。効果が副作用のリスクを上回るよう計算して使用されます。

副作用

化学療法(抗がん剤)による副作用には、個人差が大きいといわれます。主な副作用と対処法は以下の通りです。

吐き気
抗がん剤で脳の神経が刺激されて起こるといわれます。治療を開始後すぐに始まり2〜3日続くことが多いようです。吐き気止めが処方されますが、心理的な理由で起こる方も少なくないそうなので、リラックスして過ごすことが大切です。

脱毛
治療開始後、2〜3週間で抜け始める場合が多く、体毛が抜けることもあります。脱毛については、症状を軽くする薬などはないため、患者さんはつらい思いをしますが、治療が終われば3ヶ月〜6ヶ月で生え始めることがほとんどだそうです。

骨髄抑制
血液を造る機能が低下し、白血球・血小板・赤血球が減少します。感染症の予防のために人ごみを避けたり、貧血が生じたときには鉄剤が処方されたりします。

下痢
腸の粘膜がダメージを受けて起こります。整腸剤が処方されることもありますが、ひどい場合は点滴で栄養補給する処置がとられる場合もあります。脱水状態にならないよう注意する必要があります。

子宮頸がんの治療期間

子宮頸がんと診断された場合、治療期間や入院日数については、がんの進行具合や治療方法により異なります。ただし、そのあとの経過については、おおむね同じ流れをたどる場合が多いようです。

入院日数

入院日数は、選択した手術や治療の方法によって差がありますが、おおむね以下の日数が目安となります。

・円錐切除術 2~3日(日帰りの場合もあります)
・単純子宮全摘出術 約10日間
・準広汎子宮全摘出術 約14~28日
・広汎子宮全摘出術 約1ヶ月
・放射線治療 約2ヶ月
・化学療法 約2~3ヶ月

特定非営利団体 標準医療情報センター 子宮頸がん入院日数 

退院後の通院

手術や治療を終えてから1〜2年間は、1〜3ヶ月ごとの定期検診を受け、再発などがないかを注意深くチェックしていくことになります。3年目には3〜6ヶ月ごと、4〜5年目には6ヶ月ごと、6年目以降は1年ごとと、しだいに間隔が空くようになっていきます。しかし、心配な症状がある時などは、検診を待たずに受診したりしながら、様子を見守っていきます。

公益社団法人日本婦人科腫瘍学会 治療後の経過観察

子宮頸がんにかかる費用・保険適用の有無

子宮頸がんの治療費については、標準治療内の診察・検査および一般的な治療であれば、保険が適用されます。治療費については、それぞれの病院やクリニックによるので、下記はあくまで目安です。表示は保険適用前の金額ですので、3割負担の場合、この金額の3割が自己負担となります。

<子宮頸がん治療費の目安>
・円錐切除術(入院4日)約26万円
・単純子宮全摘出術(入院15日)約80万円
・広汎子宮全摘出術(入院15日)約110万円
・放射線治療+抗がん剤治療 約45万円
・同時化学放射線療法 約110万円

子宮頸がんのように医療費が多くかかる病気にかかった場合には、加入している健康保険からの助成金を利用できます。高額療養費制度は、1ヶ月にかかった医療費の自己負担額が一定金額を超えると、その差額が払い戻されます。

所得・年齢によって限度額が異なりますが、助成を受けることができるので、治療費が無限に膨らむような心配はありません。ただし、入院時の差額ベッド代・食事代・入院に伴う雑費・保険適用外の先進医療費に関しては適用外なので、全額自己負担となります。

まとめ

子宮頸がんは、自覚できる初期症状が少ないため、自覚症状だけで発見することは難しい病気です。少しでも気になる症状があれば早めに婦人科を受診することが大切です。定期的に子宮頸がん検診を受けることが早期発見に効果的とされているので、異常がなくとも検診を受けるようにしましょう。

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この記事を書いた人

虹色ママ

6歳と3歳の女の子のママ。
周りに自分と同様の高齢初産経験者多し、です。
うれしい・たのしい・感動・かなしい・つらい・わからない、そして「助けて」
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