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顕微授精とは?対象者・スケジュール・受精率・妊娠率・影響まとめ

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「顕微授精」という不妊治療法をご存知でしょうか?どのような方に向いている治療法なのか、どのように進めていくのか、受精率や妊娠率はどれくらいなのかなどを詳しくご紹介します。顕微授精を少しでも身近に感じていただけたら幸いです。

出典:http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10132107037
目次 顕微授精とは?
不妊治療のステップ
顕微授精のスケジュール
受精率や妊娠率はどのくらい?
顕微授精に向いている人・向いていない人
顕微授精のメリット・デメリット
顕微授精で妊娠した場合はどんな影響がある?
まとめ

顕微授精とは?

「顕微授精」とは、卵巣から採取した卵子に、採取した精子を顕微鏡で確認しながら直接注入して受精させる方法です。生きている精子が1個でもあれば実施可能ですが、非常に高度な技術を必要とします。体外受精などと同様、生殖補助医療(ART)のひとつに数えられるもので、主に体外受精で結果を得られなかったカップルが進むステップです。

不妊治療のステップ

顕微授精の概要を聞くと、「体外受精とどう違うの?」という疑問を持つ方もいらっしゃるかと思います。不妊治療の一般的なステップについて、それぞれ簡単にご説明します。

1.タイミング法

基礎体温から排卵日を予測し、それに合わせて性交をすることで妊娠を目指す方法です。医療に頼らず自分たちでもできますが、病院で超音波検査や血液検査を伴って行えば、より正確な排卵日を予測できます。

2.人工授精

採取した精子を、管を使って子宮の奥深くに届ける方法です。「排卵障害がないか」や「卵管・子宮頚管に問題がないか」、「子宮奇形・子宮内膜症がないか」などの検査を経て、女性側に特に問題が見られない場合に、この人工授精に進みます。受精後は自然妊娠と同じ経過をたどっての出産となります。あくまで自然妊娠の補助的な意味合いが強い手段と言えます。

3.体外受精

主に体内での受精が難しいと判断されたカップルが選択する治療法で、人工授精で思うような成果が得られない場合に進むステップです。卵子を採取し、体外で精子をふりかけることで受精させ、培養してから体内に戻します。「排卵誘発剤」を使用することも多いとされます。この方法でも成果が得られない場合、卵子に精子を直接注入する顕微授精へと進むケースが多いです。

参照 生殖補助医療(ART)解説はこちら:日本生殖医学会 不妊症Q&A

顕微授精のスケジュール

詳細は個人の状態や病院の方針などによって異なりますが、顕微授精の一般的なスケジュールをご紹介します。

1.インフォームドコンセント
医師から治療方法やスケジュールなどに関して、情報提供をしてもらう。

2.排卵刺激
排卵誘発剤(内服薬、注射)の投与を開始する。卵子の発育を促すため、およそ7日~10日間連日投与する。

3.採卵
静脈麻酔のもと、膣より針で卵胞を穿刺し、良質な卵子を採卵する。女性は採卵後、数時間休んでから帰宅する。

4.採精
採卵が確認されたら、男性側が採精する。採精されたものの中から状態の良い精子のみを回収する。

5.顕微授精
採取した精子を顕微鏡で確認しながら、ピペット(少量の液体を必要なだけ吸い取る細いガラス管のような器具)を使って精子を卵子に刺し入れて受精させる。

6.胚移植
受精が確認されたら受精卵を培養液につけて発育を促し、受精卵を子宮内に戻す。女性は、数時間休んでから帰宅する。

8.着床を促す
黄体ホルモンなどを注射や服薬で補充する。

9.妊娠判定
尿検査や血液検査を行う。

排卵誘発剤による卵巣刺激には、ショート法やロング法などがあります。どの方法を選択するかは、年齢や卵巣内の状態などを考慮して決定されます。

レディースクリニック北浜

受精率や妊娠率はどのくらい?

顕微授精による受精率は50~70%とされていますが、妊娠率は20~40歳で20~40%と低下します。これはあくまで平均値であり、不妊原因や女性側の年齢によって変わってくるので注意が必要です。

女性は、生まれた時点ですでに一生分の卵子をお腹に持っており、時間をかけて成熟した卵子にだけ受精することができます。しかし、卵子は成熟期を過ぎると老化していくため、受精や妊娠が難しくなっていきます。自然妊娠の場合でも、すべての卵子が着床できるとは限らず、卵子の着床率は20~30%ほどという報告もあります。

顕微授精は、高い技術を用いて受精の精度を上げる治療法です。顕微授精の成功率を高めるにあたっては、胎児のもととなる受精卵である「胚」を培養・操作する必要があり、これは専門職である「胚培養士」の技術によるところも大きいようです。

一般社団法人 日本生殖医学会

顕微授精に向いている人・向いていない人

顕微授精に向いている人

以下のような場合には、顕微授精が有効とされています。

■男性側に原因がある場合
・重症乏精子症(精子の濃度値が薄い)
・精子無力症(運動精子が非常に少ない)
・精子奇形症(奇形を認める精子が多い)
・精子がまったく運動性をもたない
・無精子症や射出障害によって精子の採取困難
・精子が卵子に貫通する障害

■女性側に原因がある場合
・抗精子抗体がある(精子を排除してしまう抗体により体内で受精できない)
・通常の体外受精で、受精しながらも複数回移植しても妊娠しない
・卵管に不妊原因がある

その他、「自然妊娠は難しそうだけれど、年齢的に急ぎたい」という方などは、短期間で体外受精よりも確度を上げるために顕微授精を選択する場合もあります。

顕微授精に向かない人

以下のような症状がある場合には、医師と相談の上、これらの要因を改善した上で顕微授精に臨むのがよいでしょう。

■女性側
・子宮内ポリープの存在
・子宮内の細菌繁殖
・子宮内膜症
・子宮内の血流の悪さ
・加齢などが原因の卵子の質の低下

■男性側
・精巣内の血流の悪さ
・精子の質や量の低下

不妊治療全般において、着床が困難であることはある程度のハードルとなりえます。顕微授精は受精率の高い治療法でありながら、実際の妊娠率が下がっているところを見ると、顕微授精を成功させるためには、良い子宮環境が必要であると言えます。

また、精子は活性酸素に弱いという研究結果が出ています。精子の質や量を上げるためには、活性酸素の発生を抑えることが必要であることから、「抗酸化作用」のある食べ物を摂取するのも効果的です。その他、ストレスを溜めない、禁煙する、睡眠をしっかりとるといった日常生活内のケアも合わせてしていきましょう。

顕微授精のメリット・デメリット

体外受精でなかなか成果が上がらなかったカップルに希望をもたらしてくれる顕微授精ですが、メリットもあればデメリットもあります。

■メリット
・生きている精子が1つでもあれば、授精を試みることができる
・体外受精と同等か、それ以上の受精率が期待できることが多い

■デメリット
・非常に稀ではあるが、精子を注入する際の刺激に卵子が耐えられず、膜が破れて変性する可能性がある。
・費用が高額

上記以外にも、他の不妊治療法と同様、排卵誘発剤を使うことによる副作用や通院・投薬・注射などによる心身の負担も考慮に入れる必要があります。

顕微授精にかかる費用は、保険適用外の自費負担となります。顕微授精1回につきおおむね40万円~50万円前後かかることが多く、これ加えて各種検査や排卵誘発剤、受精卵凍結費用などの諸経費も必要となります。詳細は医療機関によって異なるほか、各自治体で不妊治療に対する助成金制度を設けていることもあるので、詳細を問い合わせてみてください。

とくおかレディースクリニック|顕微授精のメリットデメリット

顕微授精で妊娠した場合はどんな影響がある?

顕微授精で妊娠した場合、母体や赤ちゃんに以下のような影響が出ることがあります。

■母体への影響
・多胎妊娠になる確率が上がる
・子宮外妊娠になる確率が上がる
・流産の可能性

2008年に日本産婦人科医学会によって、「体外受精や顕微授精で移植する受精卵は原則1つ」とするよう定められたため、多胎妊娠となる可能性は以前よりは低くなっています。また、子宮外妊娠や流産になる可能性については、自然妊娠でも同様に見られるほか、顕微授精という治療法そのものが原因というよりも、その時の女性の年齢や卵管・子宮等の母体環境など複数の要因が挙げられることもあるようです。

■赤ちゃんへの影響
・男性不妊の中でも遺伝子上に原因がある場合、子どもが同じ遺伝子を受け継ぐ可能性がある

体外受精や顕微授精で授かった赤ちゃんに先天性異常が伴う可能性は、様々な研究がされている途中で詳しく明らかになっていませんが、自然妊娠において先天性異常が発生する割合と変わらないとされています。

顕微授精の安全性について

まとめ

ご紹介してきたように、顕微授精は、赤ちゃんがほしいと願うカップルが選択する不妊治療法のひとつです。この治療法を選ぶ場合は、内容について正しく理解し、不明点は医者としっかり話し合うようにしてください。

当社は、この記事の情報、及びこの情報を用いて行う利用者の行動や判断につきまして、正確性、完全性、有益性、適合性、その他一切について責任を負うものではありません。この記事の情報を用いて行うすべての行動やその他に関する判断・決定は、利用者ご自身の責任において行っていただきますようお願いいたします。また、表示価格は、時期やサイトによって異なる場合があります。商品詳細は必ずリンク先のサイトにてご確認ください。

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この記事を書いた人

虹色ママ

6歳と3歳の女の子のママ。
周りに自分と同様の高齢初産経験者多し、です。
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