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人工授精とは?人工授精の流れと妊娠の確率、費用まとめ

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人工授精は、不妊治療法のひとつで、子宮内に精子を直接注入して卵子と精子が出会う確率を高めるものです。不妊治療の中でも、自然妊娠と近いと言われています。人工授精の流れや妊娠の確率、費用、メリット・デメリットなどについてご紹介します。

目次 人工授精とは?
人工授精の方法は?
人工授精の流れ
人工授精の成功確率はどのくらい?
人工授精の費用は?
メリット・デメリットは?
まとめ

人工授精とは?

人工授精とは、子宮の入り口から管を入れて精液を子宮内へ直接注入し、卵子と精子が出会う確率を高める不妊治療法のことです。いくつかある不妊治療の中でも、自然妊娠に近い方法だとされており、副作用がほとんどないのが特徴です。

人工授精は、妊娠を望むカップルが、排卵日付近でタイミングを図って性交をする「タイミング法」の次のステップとして行うことが多いようです。女性側に不妊の原因が見つからず、タイミング法を半年ほど試みても妊娠に至らない場合は、人工授精に進むことになります。

他の不妊治療とは何が違うの?

不妊治療には、大きく分けて「一般不妊治療法」「高度生殖医療」の2種類があります。人工授精は、一般不妊治療法に含まれるもので、費用や身体への負担が比較的少ないのが特徴です。高度生殖医療は、一般不妊治療で妊娠に至らない場合や、女性が40歳以上の場合に多く行われます。

■一般不妊治療法
・タイミング法
・ホルモン療法
・人工授精など

■高度生殖医療
・体外受精
・顕微授精
・凍結胚移植など

人工授精の対象となるケース

人工授精の対象となるのは、主に男性側に不妊の原因がある場合が多いようです。

・乏精子症や精子無力症など精液の量・濃度・運動率に問題がある場合
・逆行性射精、勃起障害(ED)、射精障害など性機能障害の場合
・ペニスや膣の形に問題がある場合
・頸管粘液分泌不全の場合

人工授精の女性側の条件としては、排卵がある場合のみ行うことができます。排卵障害がある場合は、ホルモンバランスを整えて排卵がスムーズに行われるようになってから、人工授精を行うことになります。また、女性の年齢が高い場合は、人工授精を勧められない場合もあります。

人工授精の方法は?

人工授精は、大きく分けて「AIH(配偶者間人工授精)」と「AID(非配偶者間人工授精)」という2つの方法があります。

■AIH(配偶者間人工授精)
夫の精子を用いて人工授精を行う方法のことです。採取した精子そのものではなく、洗浄や濃縮を施してから使用することで、精子に付着した細菌などを取り除き、活発な精子を選んで子宮に届けることが可能です。

■AID(非配偶者間人工授精)
夫以外の人の精子を使って行う人工授精のことです。夫が無精子症などの絶対的男性不妊の場合に適用されます。提供者の血液型は、提供を受ける夫婦間の血液型と合わせることが絶対条件となり、十分なカウンセリングを経て実行されることになります。

今回は、この中でもAIH(配偶者間人工授精)について詳しくご紹介します。

セントマザー産婦人科医院

人工授精の流れ

生理1日目~5日目 【排卵剤の使用を検討】

今周期の排卵誘発剤の使用を検討します。 完全自然排卵周期の場合は、この時期の通院は不要です。

生理5日目~14日目 【排卵誘発剤を使う場合は、排卵誘発を実施】

口から飲むタイプの薬の場合は、この時期から服用を開始します。来院の必要はありません。注射誘発の場合は、注射回数分の来院が必要となります。来院が難しい場合は自分で注射することも可能なので、主治医と相談してください。

生理10日目~12日目 【超音波検査】

排卵日を正確に特定するために、卵胞が順調に成長しているかを超音波で確認します。超音波だけでは卵胞の成長が把握できない場合は、血液検査によりエストロゲンを測定して正確性を高める場合もあります。排卵日の特定後は、人工授精の実施時間や精子の用意方法などを相談して決めます。

生理12日目~14日目(排卵日前日~当日) 【人工授精当日】

■パパ側の流れ
精子を自宅または院内で採取します。その後、顕微鏡で運動状況が良い精子の数をカウントし、遠心分離器にかけて洗浄・濃縮を行います。所要時間は1時間前後です。

■ママ側の流れ
超音波で状態を再確認し、人工受精の処置を行います。処置はすぐに終了するので、15分間ほど休憩した後、看護師から人工受精後の注意事項を聞いて終了となります。

生理14日目以降(人工授精後) 【黄体管理】

人工授精後は、黄体機能の確認を行います。黄体ホルモンは、排卵と妊娠を維持するために必要なホルモンで、黄体機能が働くことでホルモンが分泌されています。黄体機能の低下は妊娠率を下げることになるので、黄体補充療法を行って着床率を高めます。

生理28日目以降(生理予定開始日以降) 【妊娠判定】

人工授精から約2週間後に妊娠判定を行い、血液検査でhCGホルモンを測定し、妊娠を診断します。

人工授精の成功確率はどのくらい?

AIH(配偶者間人工授精)の妊娠成功率は、約5%~10%といわれています。しかし、この確率はあくまでも平均であり、年齢や不妊の原因によっても変わってきます。人工授精で妊娠する人の約90%は、4~6回目までの試みで妊娠しているようです。この回数を超えると、体外受精や顕微授精といった次のステップに移行することが多いようです。

日本産科婦人科学会 研修コーナー 60巻12号 2008年 『生殖補助医療技術』

参考書籍 ナース専科編集部+ニンプス編集部 不妊治療ステップアップベストガイド(SMS・2014年5月刊)

人工授精の費用は?

人工授精にかかる費用は、1回につき2万円前後であることが多いようです。病院によって価格が異なるので、事前によく調べておきましょう。また、人工授精の費用に加えて、検査費用や通院費、排卵誘発剤などの費用が加算されることになります。

人工授精は保険適用外なので、全額自己負担となります。しかし、医療控除の対象になったり、自治体によっては一定の助成金を定めていたりする場合もあるので、あらかじめ確認しておくようにしましょう。

東京大学医学部附属病院 女性診療科・女性外科 生殖医療グループ 治療費用

メリット・デメリットは?

人工授精のメリット

■体への負担が少ない
スピーディーで痛みもほとんどないため、女性の体への負担が少ないのが特徴です。人工受精は一度の治療が1日で終わるのに対し、体外受精は排卵を促す注射を打ったり、採卵をしたり、受精卵を子宮内に戻したりなどの複数の過程を経るので、長期間にわたる治療になります。

■自然妊娠に近い
人工受精は、活発な精子を選別して子宮に直接精子を届けるため、自然妊娠に近い方法です。

■比較的安価で治療が可能
体外受精や顕微授精に比べて、安価で治療が可能です。体外受精や顕微授精は10万~100万円の費用が必要ですが、人工受精は1回につき2万円前後となっています。

人工授精のデメリット

■男性側に不妊の原因がある場合しか有効ではない
人工授精は、精子を卵子に届けることをサポートする治療法であるため、女性側に不妊の原因がある場合には適応できません。

■妊娠成功率が低い
人工授精の成功率は、5%~10%です。高度生殖医療である体外受精の場合は、成功率が20%~30%となるため、人工授精は妊娠成功率が比較的低いと言えます。

■多胎妊娠に伴うリスク
人工授精にあたっては、排卵誘発剤を用いることも多いため、複数の卵子が排出されて多胎妊娠の確率が上がります。多胎妊娠の場合は早産になりやすく、低出産体重児や脳性小児麻痺の可能性が上昇するなど、胎児や母体へのリスクが高くなります。

東京医科歯科大学市川総合病院 リプロダクションセンター

まとめ

人工授精は、不妊治療の中では自然妊娠に近く、女性の体への負担も軽い治療法です。パートナーや主治医とよく相談した上で、人工授精を行うかどうか検討するようにしてください。

参考文献 ・ナース専科編集部+ニンプス編集部編集「不妊治療ステップアップベストガイド」SNS/2014年刊
     ・「新・病気と体の読本 女性の病気」 暮らしの手帖社/2001年刊

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この記事を書いた人

虹色ママ

6歳と3歳の女の子のママ。
周りに自分と同様の高齢初産経験者多し、です。
うれしい・たのしい・感動・かなしい・つらい・わからない、そして「助けて」
妊娠出...

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