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新型出生前診断(NIPT)とは?検査方法・費用・時期・リスクまとめ

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妊娠中に赤ちゃんの異常の有無を検査する「出生前診断」。2013年4月から新型出生前診断(NIPT)の実施が始まり、ニュース等で耳にされた方も多いと思います。NIPTはママから採血するだけの検査のため、胎児に対するリスクがなく、検査の精度も従来のものより高いことが特徴です。検査概要や問題点なども含め、NIPTの詳細についてご紹介します。

出典:http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=11030031743
目次 新型出生前診断(NIPT)とは?
新型出生前診断(NIPT)でなにが判明する?精度は?
新型出生前診断の具体的な方法は?
新型出生前診断(NIPT)を受ける条件(検査可能時期・受診対象・受診可能病院)
新型出生前診断(NIPT)の費用
新型出生前診断(NIPT)のメリット
新型出生前診断(NIPT)の問題点
パートナーとしっかり相談してから受診を

新型出生前診断(NIPT)とは?

新型出生前診断(NIPT)とは、妊婦さんの血液中の遺伝子解析をすることで、胎児に特定の染色体異常がないかを調べる検査のことです。これまで出生前診断として多く用いられてきた羊水検査(妊婦さんのお腹に針をさして羊水を採取する検査)よりも妊婦さんや胎児への負担が少なく、また従来の採血検査である母体血清マーカーよりも精度が高いことが特徴です。

新型出生前診断(NIPT)でなにが判明する?精度は?

新型出生前診断の検査対象疾患は?

新型出生前診断では、下記3つの染色体について濃度を分析し、異常を検出することができます。いずれも本来は2本であるはずの染色体が3本あることから生じる疾患です。これら3つの染色体異常は、すべての染色体異常を持って産まれる赤ちゃんの2/3程度であると考えられています。

■21トリソミ―(ダウン症):21番目の染色体が3本あります。染色体異常による疾患のうち、出生頻度が最も高いです。知的障害、先天性心疾患、低身長、肥満などの症状がみられます。

■18トリソミ―(エドワーズ症候群):18番目の染色体が3本あります。約94%の胎児は出生前に亡くなってしまい、出産できた場合でも精神遅滞や発育異常などが現れ、1年生存率は10%といわれています。

■13トリソミ―(パトー症候群):13番目の染色体が3本あります。重度の知的障害や様々な身体的な疾患を合併し、1年生存率は10%未満といわれています。

わかること:21トリソミー(ダウン症),18トリソミー,そして13トリソミー(出生頻度順に記載)という3つの染色体異常症が対象疾患です.なお,これらの病気についても確実な診断ができるわけではなく,診断の確定には羊水検査や絨毛検査などの侵襲的検査を必要とします.
わからないこと:その他の染色体異常や遺伝子異常,先天異常などはわかりません.

立命館大学生存学研究センター

診断の精度は?

結果が陰性であった場合、その精度は99.9%といわれています。ただし、これは先述した3つの染色体異常の可能性のみについての検査結果であり、その他の染色体異常がある可能性は否定できません

結果が陽性の場合、「赤ちゃんに染色体異常がある可能性が高い」ということは分かりますが、診断を確定することはできません。新型出生前診断は、あくまでも異常の可能性を確認するためのスクリーニング検査であるため、陽性の場合は絨毛検査や羊水検査といった確定診断を改めて受ける必要があります。

新型出生前診断の具体的な方法は?

新型出生前診断を受けるにあたり必要なことは、基本的にはカウンセリングと妊婦さんの採血のみです。具体的には、「遺伝カウンセリング → 採血 → 判定 → 結果カウンセリング」という流れで実施されます。それぞれの詳細は下記の通りです。

1. 遺伝カウンセリングを受ける

まず、検査の前に遺伝カウンセリングを受けます。パートナーも同席のうえ、カウンセラーから赤ちゃんの染色体異常や検査についての全般的な説明を受けます。このカウンセリングでは、検査で異常が判明した場合に夫婦でどのように向き合っていくかということも含めて、事前に相談することができます。

2. 検査を受ける

カウンセリングが終わると、妊婦さんの血液を20cc採血します。検査自体はこれで終了するので、妊婦さんにも胎児にも負担の少ない検査です。妊婦さんの血液の中には、胎児由来の遺伝子も10%ほど含まれているため、これを検出して分析していくことになります。

3. 結果を聞き、カウンセリングを受ける

結果は2~3週間で判明し、染色体異常が「陽性」または「陰性」であるとの判定が出ます。陰性の場合、99.9%の確率で先述した
3つの染色体異常がないことになり、この検査はここで終了となります。

陽性の結果が出た場合は、今後どのようにしていくかについて改めてカウンセリングを受けることになります。羊水検査などの確定診断を受けるかどうか、その場合に考慮するべきリスクは何かなど、パートナーやカウンセラーと一緒に考えていくことになります。

新型出生前診断(NIPT)を受ける条件(検査可能時期・受診対象・受診可能病院)

検査可能時期

新型出生前診断の検査可能時期は、妊娠10週~18週ごろです。血清マーカーテストを受けられる時期が妊娠15週からであることを考えれば、比較的早期に検査できるといえます。

検査対象

日本では現在、新型出生前診断は「臨床研究」として実施されていることから、検査を受けられる妊婦さんが限られています。分娩予定日で35歳以上であることや、過去に染色体異常を持った赤ちゃんを妊娠したことがあることなどが条件となります。詳細は以下を確認してください。

■臨床研究の対象は?

胎児の染色体疾患(21トリソミー、18トリソミー、13トリソミー)についての検査希望があり、以下のいずれかの条件を満たす妊娠女性。

・染色体疾患(21トリソミー、18トリソミー、13トリソミーのいずれか) に罹患した児を妊娠、分娩した既往を有する場合
・高年妊娠の場合 (分娩時35歳以上)
・胎児が染色体疾患(21トリソミー、18トリソミー、13トリソミーのいずれか)に罹患している可能性の上昇を指摘された場合※

※超音波検査、母体血清マーカー検査で可能性の上昇を指摘されている場合や両親にロバートソン転座(21/13染色体など)がある場合

■臨床研究の対象とならない妊婦さん

1. 胎児に超音波検査で形態異常が証明されている(転座を含めて診断可能な羊水・絨毛染色体検査を推奨します)
2. 出産予定時年齢が35歳未満である(今回検出する染色体疾患の発生率が低いと考えられる妊婦さんにおいての検査精度は検討されていません。)
3. 両親のいずれかが転座などの染色体構造異常の保因者である(羊水染色体検査を推奨します。ただし、21/18/13番染色体に関連する転座などでは本検査の対象になる場合があります)

新型出生前診断はどこで受けられる?

新型出生前診断は、臨床研究の許可を受けた病院でのみ実施されているため、対象医療機関が限られています(2016年6月4日時点で57施設)。全国各地で受診可能な病院は NIPTコンソーシアムというサイトから確認することができます。まずはこの一覧から病院を検索し、詳細は個別に問い合わせてみてください。

NIPTコンソーシアム

新型出生前診断(NIPT)の費用

新型出生前診断は自由診療で保険適用外のため、全額実費負担でおよそ20万円程度が必要となります。他の出生前診断(母体血清マーカーは1~3万円、羊水検査は10~20万円)と比べても高額になります。

新型出生前診断(NIPT)のメリット

新型出生前診断のメリットはこれまでに挙げてきた通りですが、下記にあらためてまとめておきます。様々な条件から「赤ちゃんに染色体異常があるのではないか?」という心配を抱える妊婦さんにとっては、そうした不安をなるべく早期に払拭するために有効な選択肢のひとつであるといえます。

・妊婦さんからの採血のみの検査なので、母体や胎児の負担が少なく低リスクである
・早期から検査を受けられる
・高い精度で染色体異常の可能性を発見することができる

新型出生前診断(NIPT)の問題点

一方で、新型出生前診断には問題点もあります。日本ではまだ臨床研究として扱われているため、受けられる病院が限られており、対象者も限定的です。加えて、20万円という高いコストもひとつのハードルとなります。

他のスクリーニング検査と比べると精度は高いものの、すべての染色体異常の可能性を発見できるわけではありません。これらを踏まえたうえで、それでも検査を希望するのかどうか決断することをおすすめします。

パートナーとしっかり相談してから受診を

全てのママは、健康な子どもが生まれてきてほしいと願うものですよね。高齢出産の方や、過去に染色体異常のある赤ちゃんを妊娠・出産した経験のある方は、お腹にいる赤ちゃんの健康状態について不安な気持ちも大きいと思います。新型出生前診断は、そうしたママの気持ちと向き合う手段のひとつとして有効だといえます。

一方で、すべての出生前診断にいえることですが、赤ちゃんに異常が見つかった場合の対応についても事前にしっかりと考えておくことが大切です。新型出生診断の場合、結果が陽性となった場合にその後の確定診断を受けるかどうかということも含めて考えておく必要があります。

大切なのは、1人で抱え込まず、パートナーとじっくり話し合って結論を出すということ。パートナーと二人三脚で、授かった命と真摯に向き合っていけるよう願っています。

参考書籍:堤治/監修『知って安心 初めての妊娠・出産』(赤ちゃんとママ社,2016年)

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