こんにちは!『1人でできる子が育つ テキトー母さんのすすめ』の著者の立石美津子です。
相手に「これこれこういう行動をしてほしい」と思ったとき、普段、どんな言葉をかけていますか。
「子どもの世話を手伝ってやろうか・・・」
「皿洗い、協力してやろうか・・・」
と夫から言われたらどう感じますか?
“いただきます”も、“ごちそうさま”も言わずに黙ってご飯を食べて、ムスッとしている夫よりはマシかもしれません。新婚直後のホヤホヤ時代、目がハート時代はこれでも通用するかもしれませんね。
でも、こんな言い方をされたらだんだん「なんで“やろうか”がつくの?」と思ってしまいます。子育てはパパとママでやるものなのに「手伝ってやる」「協力してやる」はなんだかいただけない言葉ですよね。
あなたも同じように、夫に対して「家事をやってくれてあなたは偉いわね」「子育てしてくれて感心ね」と言ったとしたら、夫はちょっと不愉快かもしれません。それは、先ほどの例であなたが感じたように、あなたの言葉が夫に対して“上から目線”だからです。
夫を主語にするのではなく、妻であるあなたを主語にしてこんな風に言ってみてはどうでしょうか。
「家事をしてくれて、私はとっても助かるわ。ありがとう」
「子どもの面倒を見てくれて、私はとても感謝しているわ」
主語を自分にした「I(アイ)」メッセージで伝えた方がきっと人間関係はうまく行くと思います。
これって夫婦間だけではなく親子関係も同じなんですよ。
スーパーでお買い物、子どもが「お菓子買って、買って!」と騒いだとき、「ダメ!今日は買わないって約束したでしょ!」「そんなにわがまま言うんだったら今度から一緒にお買い物に連れて行かないからね!」とつい言ってしまいませんか?
レジ横に置かれた飴やガムが目に入り欲しくなるのは、人間の欲求として当たり前です。お菓子を欲しがることは悪いことではありません。
もし、子どもがお菓子を欲しがったら、頭ごなしに“ダメ”と言うのではなく、親の気持ちを次のように主語を親にしてアイメッセージで伝えてみてください。
「ママはイヤだな」
「ママは買いたくないの」
「今日は夕飯だけを買いに来て、お菓子を買うお金がないの」
「お菓子、美味しそうだね。でも残念だけど今日は買わないのよ」
親はテレビを見たいのに、子どもがやっているゲームの音量がちょっと大きかったとしましょう。テレビの音が聞こえないと「ゲームがうるさい!」とか「ゲーム止めなさい!」と命令したくなりますが、子どもにとってはママが付けているテレビの音がうるさかったりします。
そんな時は、I(アイ)メッセージに変えて次のように言ってみましょう。
「ママはテレビを見ているんだ。テレビの音が聞こえないから、ゲーム音量を下げてくれたらうれしいな」
ゲームをしていることは悪いことではないので頭ごなしに叱るのではなく、“自分がこうしたいからあなたにはこうしてほしい”と言い方を変えるだけで、伝わり方が違ってきたりします。