幼稚園への入園を間近にひかえたこの時期。
お子さんに持たせるお弁当を毎日作る必要がある保護者の方は、「毎日どんなお弁当を持たせよう?」「正直、献立に困りそう…」といった不安や悩みもあるのではないでしょうか?
今回は気になるお弁当作りについて、ともべ幼稚園においての考え方をご紹介します。
一時期、マスコミを中心に話題となった「キャラ弁」。
芸術的に作り上げたキャラクターのお弁当は、私も本当に見事なものだなと思います。
しかしキャラ弁は、すべての人が簡単に作れるものではありませんよね。
どちらかというと、味よりも見た目を重視して作られるキャラ弁は、必ずしも子どもたちに喜ばれるものではないようです。
実際、毎日凝ったキャラ弁を作っていたお母さんが、さすがにネタに困りある日お子さんにこのように聞いたそうです。
「明日のお弁当は何がいい?」
すると、お子さんは
「ウインナーと卵焼き」
と答えたそうです。
何か特別なイベントの時だけキャラ弁を作って、普段の登園日には普通のお弁当を作ってお子さんに持たせる、という方もいますし、在園中の3年間で1回もキャラ弁を作らなかったという方も、たくさんいらっしゃいました。
キャラ弁であるか、ないか。
子どもが楽しくお弁当を食べるというポイントにおいては、もしかしたらあまり大きな役割はないのかもしれません。
毎日お弁当を作るとなると、「献立」を考えるだけでも一苦労。
そんなにたくさんレパートリーがないと、不安なお母さんもいるかもしれませんね。
そんな不安や悩みも吹き飛ぶであろう、こんな先輩お母さんもいます。
なんとそのお母さんは、3年間同じメニューのお弁当を作り続けたのです。
それは極端な例としても、もし給食とお弁当を併用している園にお子さんが通われるのならば、いろいろな食材を食べる機会は給食でまかなって、お弁当の日は子どもの好きなものを徹底的に作る!という方法も、私はアリだと思います。
特に偏食のお子さんの場合、自分の嫌いな食べ物もお構いなしに出てくる給食は、完食するのが難しいかもしれません。
しかし自分の好みに合ったお弁当なら完食することも可能ですよね。
子どもに「自分はたくさん食べられる」という経験をさせてあげるのも、大切なことなのです。
今まで多くの子どもたちを見守ってきた私自身の考えとしては、食事の基本は「楽しむこと」だと思っています。
当園の園児たちにも、楽しく食事をしてもらうということをまず大切にしています。
もちろん、栄養のバランスや偏食を直すことも大切です。
しかし親御さんがそれらを気にするあまりに、お子さんが食事することを嫌いになってしまうことだけは避けたい、と考えています。
「楽しさ」は必ずお子さんに伝染します。
お父さんお母さん、ぜひ日々のお弁当作りを楽しんでください。
楽しく作り続けるためには少々手を抜いたっていいし、逆に凝ったお弁当を作って楽しんでしまうのもアリだと思います。
お父さんお母さんが楽しんで作ったお弁当であるということが、子どもたちにとって何より大切で、嬉しいことなのです。
肩の力を抜いたお弁当作りで、これから始まる「幼稚園(保育園)ライフ」をお子さんと一緒に楽しんでくださいね!