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公開 2016年03月28日  

レゴブロックシリーズに車いすの少年が登場…その裏に隠された多くの人の願いとは?

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子どもたちに大人気のおもちゃであり、多くの人に愛されてきたレゴブロック。そんなレゴから、新たに「車椅子に乗った少年」のフィギアが発売されました。実は、このフィギアが発売の裏には、多くの人の願いと努力が隠されていたのです。


レゴが車椅子に乗った少年のブロックを発売

多くの人に愛されてきたレゴのブロック。

そんなレゴの歴史に新たな1ページが加わる出来事がありました。

それが、こちらの「車椅子に乗った少年のフィギア」の発売です。

実はこのフィギアの発売の裏には、多くの人の願いと努力が隠されていたのです。

子どもたちの多様な個性をフィギアにしてほしい!という願い

レゴにこの車椅子に乗った少年のフィギアを作るように働きかけたのはあるひとりの女性でした。彼女の名前はレベッカ・アトキンソンさん。レベッカさんは、レゴのフィギアには多様性がないことを指摘し、こんなメッセージを送ります。

“The brand continues to exclude 150 million disabled children worldwide by failing to positively represent them in its products ... This is more than just about sales figures or disability access, it’s about changing cultural perceptions. It’s about brands such as Lego using their vast power of influence to positive effect.”

"世界には1億5千万人もの障害を持った子どもたちがいるわ。それなのに、Legoのフィギアを見ていると、そういった多様な子どもたちの姿が表現されていていないような気がするの。

これを変えていくことは、人々の意識を変えていくためにとても重要なことだと思う。Legoにはその巨大なパワーを、ポジティブな影響を生み出すことに使ってもらいたいわ"(the guardian)


ネット上では、このレベッカさんのメッセージに賛同する人たちの署名が集められ、その数は瞬く間に2万にものぼりました。

当初、レゴはこれらの意見に対して、

「子どもたちは自分たちでストーリを作り、ブロックを組み合わせることができます。新しいフィギアを作らずとも、そこに十分個性が発揮されているのです」

と回答し、新しいフィギアを作ることには消極的でした。しかし、ネット上の声はさらに広がりを見せていきます。

そして、ある日署名を集めいていたキャンペーンページにこんな言葉が掲載されました。

“We’ve got genuine tears of joy right now ... Lego have just rocked our brick-built world!”

"私たちの願いがかないました!レゴはこの世界に変化をもたらしたのです!!"

みんなの願いが叶い、レゴが様々な個性を持った人々のフィギアを作ることを約束した瞬間でした。

そして、生まれたのがこちらのフィギアです。

そこには車椅子に乗った青年と盲導犬の姿がありました。

世界中には様々な子どもたちがいます。背が低い子、車椅子に乗っている子、目が見えない子、様々な肌の色の子…その子どもたちがレゴのフィギアに自分に似た姿を見つけ、自信を持ってほしい。そんなレベッカさんを始めとした人々の願いが叶ったのです。

「子どもが自由になることができる遊びの世界だからこそ、多様性を認めてあげたい」

このフィギアはそんな人々の願いを形にしたものでした。私たちもそんな思いを忘れずに子どもたちを見守ってあげたいですね。

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