前回の連載では、「リスニングブロック」をつい大人がしてしまう、ということをご紹介させていただきました。
また、リスニングブロックには、12種類ものブロックの種類があるんです。
今回は改めて12種類のリスニング・ブロックをご紹介いたしましょう。
リスニング・ブロックは知っておくことで、無意識にしてしまっている自分の癖に気づくことができます。
必要以上に気にすることはありませんが、日頃、自分がどのリスニング・ブロックを多く用いているかを自覚することで、相手とのコミュニケーションがスムーズにいく場合もあるでしょう。
この傾向がある方は、「日ごろから何でも分析する傾向がある人」に多いようです。
比べるということは、「いくつかのものを比較する」という行為でもあるので、決して悪いことではありませんが、この傾向がある方は、大か小か、右か左か、長いか短いかなど、つい分析的になって自分の世界の中だけであれこれ考えを張り巡らせてしまいやすいです。
こうなると相手(子ども)の話はすんなり入ってこなくなってしまいます。
比較することで手いっぱいになって、相手(子ども)の話はあまり耳に入ってこなくなるのです。
これは、相手(子ども)と話をしている最中に「あなた本当は、○○と言いたかったんじゃないの?」と自分なりの判断・解釈をして、決めつけてしまうことです。親子の会話にはよくあるパターンのような気がしますが、こうしたことを無意識にしてしまう人は意外に多いのです。
こういう傾向がある人が陥りやすいのは、感情的になってしまう時に湧き上がる「否定的な決めつけ」です。
この決めつけには、実は恐ろしいほどのパワーがあるんです。いったん相手(子ども)をおかしい、間違っている、話にならないと決めつけたら、相手(子ども)が何を言ってももう何も耳に入らなくなってしまうことがあります。
ふるいにかけてしまう聞き方とは、自分の関心があることや聞きたいことに関しては、注意深く耳を傾けるのですが、それ以外の話はまったく「耳に入ってこない」という聞き方です。一見、聞いているようでも、どこかうわの空で内容がまったく耳に入っていないこと、経験したことあるという方も少なくないのではないでしょうか。
例えばある母親が、子どもの勉強のことが心配でそれだけに注意向けていた場合、子どもから「勉強の話」は積極的に聞くのですが、それ以外のことはほとんど聞かないし、仮に子どもが友だちや遊びの話をしても無意識のうちにスルーしてしまう、といった状態です。
特定のことだけに強い関心を持つと、他のことに対する関心や興味の幅が狭くなってしまう、という脳の機能とも関係しているリスニング・ブロックなので、本人が気づいていないことがほとんどだと言えます。