1. >
  2. >
  3. >
  4. ピックアップ障害とは? 原因と検査方法、改善・治療法まとめ

ピックアップ障害とは? 原因と検査方法、改善・治療法まとめ

ピックアップ障害とは? 原因と検査方法、改善・治療法まとめのタイトル画像

不妊症の原因のひとつに、ピックアップ障害があります。卵子が卵管にうまく取り込まれない状態のことをいい、それ自体は病気ではありませんが、妊娠を望む人にとっては大きなハードルとなります。なぜ、ピックアップ障害がおこるのか、原因、検査、改善・治療法をまとめてみました。

出典:http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=11030023471
目次 ピックアップ障害とは?
ピックアップ障害の原因は?
ピックアップ障害の検査・診断方法
ピックアップ障害の改善・治療法は?
自然妊娠できる可能性はあるの?
まとめ

ピックアップ障害とは?

通常、卵子は左右の卵巣のうちのどちらかで、毎月20~30個近くの卵子候補の中から、一個だけ選び出されます。大多数の女性は、毎月左右の卵巣で交互に排卵されますが、同じ卵巣から排卵される人もいます。

選ばれた1個の卵子は、卵巣にある卵胞から放出され(排卵)、卵管采とよばれる所で卵管へ取り込まれ、卵管内を転がりながら子宮へと向かい、精子と出会うのを待ちます。卵管膨大部とよばれるところで精子と上手く出会えたら、受精にいたります。

■排卵された卵子を受け止められない

排卵された卵子を受け止める卵管采は、卵管の先端部にあり、手をひらいた状態の形をしています。排卵時期になると卵巣に近づいて卵子を卵管内に取り込む働きをしますが、なんらかの原因で卵巣から放出される卵子が卵管へ取り込まれない状態になるのが「ピックアップ障害」です。

ピックアップ障害は、別名キャッチアップ障害、卵管采不全ともいわれています。卵胞から排卵が行われていても、卵管采で卵子が取り込まれないために精子と出会うことができず、結果として妊娠ができない状態で、不妊の原因の一つといわれています。

ピックアップ障害の原因は?

原因その①子宮内膜症

子宮内膜症とは、子宮の内側以外の場所で内膜やそれに似た組織が増えていき、周囲の組織とくっついてしまう(癒着)病気です。女性ホルモンの影響を受けるため、20代~40代前半の女性に多いとされます。

子宮内膜症になると、卵巣で古くなった血液が溶けたチョコレートのようになって、チョコレート嚢胞となって周囲と癒着し、卵管もその影響を受けることで、卵子をうまく取り込みきれずピックアップ障害になると考えられています。

原因その②クラミジア感染症

クラミジア感染症は、性感染症の一つです。クラミジア感染症に感染してもほとんどが無症状であることが多く、自覚がないままに病状は進行していきます。クラミジア菌が子宮頸管から徐々に内部に侵入して子宮内膜、卵管まで炎症をおこし、最後には骨盤腹膜炎も起こしてしまうことも。卵管の炎症によって癒着をおこすことで、ピックアップ障害につながるとされます。

原因その③手術後による、卵管周辺の癒着

過去に、腸や胆石などお腹の手術(開腹手術)をした場合や、腹膜炎などの炎症性の盲腸の手術をした際、術後に卵管の周囲へ癒着をおこすことがあります。癒着がおこると卵管は動けない状態になり、卵巣にうまく近づくことができず、卵子をとり込めなくなります。

原因④子宮筋腫・子宮内膜症による、卵巣と卵管采の位置異常

子宮筋腫や子宮内膜症の影響により、卵巣と卵管采の位置の異常が生じてピックアップ障害を引き起こすことがあります。子宮内膜症では子宮の後ろ側と直腸、卵巣と卵管、卵管と子宮どうしがくっついてしまうことで、本来あるべき位置がずれて、卵管の卵の取り込みがうまくいかなくなり、ピックアップ障害となることがあります。

⑤ストレス

特に検査では異常がないのにも関わらず、ピックアップ障害がおこることもあり、ストレスが原因になっているとも考えられています。ストレス下では身体が緊張状態になり、骨盤内臓器が伸びやかでなくなることで動きが悪くなるとされます。また、これらの原因がなくても起こる原因不明のピックアップ障害も多くあります。

ピックアップ障害の検査・診断方法

ピックアップ障害を診断する場合、腹腔鏡検査で卵管に癒着があるかどうかを確認することができます。腹腔鏡検査では、麻酔をかけておへその下1~2cm程を切開し、炭酸ガスで腹腔内を膨らませそこから直径0.5cm~1cmの内視鏡を挿入します。

骨盤内や腹腔内の様子がモニターに写し出されるので、卵巣、卵管、その周辺が正常かどうかを確認していきます。癒着があることがわかった場合には、そのまま癒着をはがす治療(癒着剥離術)を行います。

■検査を飛ばして体外受精に進む場合も

自然妊娠を希望し、年齢的に余裕がある人の場合には、腹腔鏡検査を勧められることが多いようです。35才以前に癒着剥離術を行った人の50~60%の方が、人工受精を含む自然妊娠が可能とされます。しかし、術後1年たっても妊娠に至らない場合には、体外受精を受けることが多くなります。一方、35才以上では腹腔鏡検査をせずに、体外受精を勧める医師が多いようです。

とはいえ、実際の年齢と、卵巣の年齢は必ず一致するとは限りません。不妊期間や治療歴、ホルモン値などをトータルで判断し、治療方針を決定していきます。また、腹腔鏡検査はごくまれに、穴を開ける際に太い血管を傷つけてしまうリスクもあるので、主治医と十分相談のうえで決める必要があります。

ピックアップ障害の改善・治療法は?

腹腔鏡検査で原因が癒着であるとわかれば、癒着剥離術を行うことで治療できますが、それ以外の原因の場合は根本的な治療方法がありません。妊娠を希望する場合、ピックアップ障害を治療するのではなく、妊娠を目指すための治療が行われるのが一般的です。

①癒着剥離術

ピックアップ障害が子宮内膜症、クラミジア感染などによる癒着であると腹腔鏡検査で明らかになれば、そのまま腹腔鏡下にて癒着剥離術を行うことで改善します。ただし、癒着があまりにもひどい場合には、開腹手術で剥離することもあります。

②排卵誘発剤

排卵誘発剤を投与して、卵巣から放出される卵子の数を増やすことで妊娠の可能性を高める治療です。本来は毎月1個の卵子が選ばれるところを、排卵誘発剤を投与すれば2個、3個と増えるので、卵管采へ取り込まれて受精する可能性が高まることが期待されます。

③体外受精(IVF)と顕微授精(ICSI)

卵子を体から取り出して、体の外で卵子と精子を受精させ、受精卵を子宮に移植することを体外受精(IVF)といいます。排卵誘発剤で、複数の卵子を成熟させ、麻酔下で卵胞を穿刺して卵子を採取し、元気のいい精子を選んで卵子とともに培養していきます。見事受精したら、受精卵(受精胚)を2~5日経ってから子宮に戻すという方法です。

■健康保険の適用がなく高額に

ただし、精子の数が極端に少なかったり、精子が元気がない(運動率が悪い)と、体外受精でも成功が難しくなります。その場合には、採取した卵子に、顕微鏡下にて一匹の精子を注入する顕微受精(ICSI)を行います。人の手で受精させるため、受精の成功率があがります。受精できたら、体外受精と同様に受精卵(受精胚)を子宮に戻して着床を待ちます。

いずれも受精までは確認できますが、着床するかどうかはわからないので、必ず妊娠できるわけではありません。また、高度不妊治療であるため健康保険の適用がなく、数十万円の費用がかかり、顕微受精の方が高額になります。国や自治体による助成金制度はあるので、忘れず利用しましょう。

④DOST法

DOST法とは、採取した卵子と精子を一定の間、身体の外で混ぜあわせて子宮に戻す方法です。体外受精と異なり、受精卵まで培養せずに卵子と精子が出会うのを助ける方法です。治療期間が1日で済み、経済的負担も体外受精よりも軽いのも特徴です。

⑤ストレスをためない

ピックアップ障害はストレスも原因といわれており、なるべくストレスをためないよう身体を休めて十分な休息をとるようにしましょう。趣味で気分転換を図ったり、ハーブティーなどリラックス効果のあるもの生活に取り入れ、自分にあったストレスの解消をしていきましょう。

自然妊娠できる可能性はあるの?

ピックアップ障害があったとしても、卵管采が卵巣から放出される卵子を100%受け止めていないわけではありません。機能は低下していて確率は下がっていても、卵管采がうまくキャッチしてくれれば、自然妊娠は可能です。

しかし、何らかの原因で機能が落ちている卵管采が、毎月卵子をキャッチできない状態が続くと、妊娠は望めません。年月が経てばたつほど卵子も老化し、妊娠までの道のりが遠のいてしまいます。 

妊娠を強く望むなら、わずかな確率で自然妊娠するのを待つより、婦人科を受診して不妊治療をスタートさせるのが妊娠への近道です。あとで後悔が残らないよう、夫婦で十分話し合い、互いに納得のいく結論を導くことが大切です。

まとめ

卵巣から放出された卵子を卵管采が受け取りきれない状態がピックアップ障害で、不妊症の原因のひとつになっています。妊娠を望む人にとっては、ピックアップ障害が疑われるとショックも大きいかもしれません。

それでも、ピックアップ障害があっても、不妊治療に取り組むことで妊娠し、出産した方はたくさんいます。パートナーや医師と十分に話合いながら、悔いのない選択をしましょう。

当社は、この記事の情報、及びこの情報を用いて行う利用者の行動や判断につきまして、正確性、完全性、有益性、適合性、その他一切について責任を負うものではありません。この記事の情報を用いて行うすべての行動やその他に関する判断・決定は、利用者ご自身の責任において行っていただきますようお願いいたします。また、表示価格は、時期やサイトによって異なる場合があります。商品詳細は必ずリンク先のサイトにてご確認ください。

関連する記事

この記事を読んだ人にオススメの記事

この記事に関するキーワード

不妊症 妊活・不妊 病気・怪我・健康

この記事を書いた人

かぼちゃん

子育てをしながら記事を書いています。宜しくお願いします♪...

もっと見る

  1. >
  2. >
  3. >
  4. ピックアップ障害とは? 原因と検査方法、改善・治療法まとめ