こんにちは。赤ちゃん看護師のみなみです。
看護師が伝える、『子どもの病気のときの対応と病院のかかり方』シリーズ第3弾です。
子どもの具合が悪いって、家族にとってはとても心苦しく、なんとか少しでも何かしてあげたい気持ちになりますよね。そんな時に家族だからこそできるポイントについてお伝えしています。
ただでさえネガティブな印象のある病院への受診。病院にいくのは嫌だけど、こんな風に受診できたら、今よりも少しだけ心穏やかに病院へ行けるのでは?と私が考えた3点です。
1、スムーズに診察が受けられ、適切な治療を受けられる
2、子どものトラウマが少なく、子ども自身がすこしでも前向きに治療が受けられる
3、お母さん自身の心配やストレスがなるべく少ない
今回のテーマは「お母さんの心配・ストレスが最小限になる」ためのポイントについてお伝えします。
「なんで、子どもの病気の話なのにお母さんのストレスのお話しをするの?」と思われるかもしれません。これまでの、記事を読んでいただいた方にはもうお分かりかもしれませんが、子どもが元気になるには、お母さんのチカラはとても大切なのです。(お父さんのチカラもです)
看護する側が、元気でいられなければ、看護される側はなかなか元気になりにくいものなのです。まして、子どもはお母さんに癒され元気をもらうのが一番のお薬になります。ですから、お母さん自身が休める時は休み身体の調子を良くしておくこと、心の負担も軽くしておくことはとても大切です。
そのためには家族のチカラが必要になります。ですから今回は、是非お父さんにも読んでいただきたいと思います。
子どもが病気になって一番苦しい気持ちになるのはお母さんなのではないかと思います。もちろん、子ども本人も病気は大変なのですが、一番近くで大切な子どもが苦しんでいる様子をそばで見ているって、不安だし、心配だし、苦しいことだと思います。
子どもが病気になった時のお母さんのストレスは
・子どもの具合が悪い、良くならない、子どもがどういう状態で、どうしてあげればいいのかわからない
・この大変な状況をわかってほしい、手伝ってほしい、不安な気持ちをどうにかしたい
ということではないでしょうか。他にもたくさんあるかもしれません。今回はこれらをどうやって軽減させるか、についてお伝えしたいと思います。
お母さんが主たる養育者という前提で記載していますが、パパが主たる養育者である場合は、『お母さん』を『お父さん』に置き換えて、『お父さん』を『一番近くでお手伝いしてくれる信頼の置ける方』に変換して読んでいただければと思います。
早く元気になれば、それが何より一番の安心ですよね。まずは、やはり、『そばにいる』『優しく触れる』ということです。こちらに関しては、第2回の記事に記載してありますのでご参照ください。
そのほかにのポイントとして3つご紹介します。
①家での治療をしっかりする
例えばお薬や吸入ですね。もちろん食事や睡眠も含まれますが、お薬もなかなか至難の技ですよね。これも色々と方法があるのですが、またの機会に基本的な方法についてはお伝えしたいと思います。
②どうしてお薬を飲む必要があるのか説明する
③どうやったらがんばれそうかお話ししてみる
②と③もとても大切です。自分のお気に入りのコップやスプーンでなら飲める、お気に入りのおもちゃを持っていれば頑張れるなど、子どもの頑張る気持ちを支えるものは、大人には思いもよらない方法であることも多々有ります。
参考にしてみてくださいね。
看病していてもっとも心配なことは、「どうなったら、悪くなっているのかがわからない」ということもあるのではないでしょうか。症状がなかなか落ち着かなかったり、今良くなる方に向かっているのか、そうではないのかわからないと、非常に心配が強くなるのではないかと思います。
そういった時には
①どうなったら再受診をすればいいのかの目安を確認する
②病状について、納得できるまで聞いてみる
ということが大切です。
病院に行くと、「なんでこうなったのでしょうか」と原因を聞くことも多いかと思うのですが、何か検査ではっきり特定できるものもありますが、いつ、誰からどうやってということがすぐに確定でききないことや、原因の確定よりも今起きている症状の治療が先に必要な場合も多々あります。
短い診察時間の中で優先して聞くとしたら、「悪化した時の対処法」と「今何をしてあげられるのか」ということの方がお子さんの看病には大切かなと思います。
子どものためにもお母さんが元気でいるために必要なこととして、ひとつめには身体の負担の軽減が挙げられます。
いつもの家事・育児・仕事に加え、看病もしなければなりません。兄弟がいるとなおさら、いつも以上に配慮するポイントも増えるでしょう。夜もいつもより多く起きて、子どもの様子をチェックしているかもしれません。それを全部お母さんだけがするのは大変なことです。どこか、お手伝いできるところは家族にお手伝いしてもらいましょう。まずは、そのお願いをするところが第一歩だと思います。
お父さんも子どものことが心配で子どもに意識が集中すると思うのですが、もしお母さんが全面的に子どもを見ている家であれば、できるだけお父さんの意識はお母さんに向けていただきたいのです。お母さんが、頑張り過ぎていたら、いつもより少し多く家事を代わったり、兄弟のことはお父さんが見てあげたり、お母さんの望むことを確認してお手伝いしてあげてほしいと思います。