経腟分娩では、安全に赤ちゃんをお産するために、赤ちゃんが通る産道の一部を切開する会陰切開という方法をとる場合がありますが、その場合、会陰に傷ができます。傷なく出産する方もいらっしゃいますが、傷が出来たときはとてもとても痛みがあります。(場所によって、また大きさ、程度によって個人差はあります)
産後から退院のころまでに痛みが落ち着いてきます。女性の治癒力って素晴らしいと、いつも感動します。ただ、痛みが長引く方も、ごく稀ではありますがいらっしゃいます。
怖がらせるわけではありませんが、正直にお伝えしますと、痛い物は痛く、本当に辛いです。少しでも楽になるように、アドバイスをお伝えします。
産後の痛みって、辛いよね・・・
会陰の傷の痛みの場合
産後なかなか会陰の傷の痛みが取れない場合は、一度自分で見てみることをおすすめしています。「え!」って思うかもしれませんが、見えないからこそわからない、ということもあるのです。これは帝王切開も同じです。どのような傷なのか、ということを視覚的に見たり、その周りを触れてみることで、変化を感じることができます。たとえば、検診後もずっと痛みが続いていて、よく観たら腫れがあった、などということも0%ではありません。逆にきれいに治っているところを見たり、自分で触れてみることで安心感が生まれ、今まで痛かったものも痛みを感じなくなったりするケースもあります。
帝王切開の傷の痛みの場合
帝王切開の場合、縦の傷と横の傷で、痛みの感じ方が変わってくると思います。いずれも傷をよく見てあげることや、傷の周りを触ってみることが大切です。また、冷えによって痛みを感じやすくなる人もいます。帝王切開後の冬は腹巻などを活用してみてはいかがでしょうか。「命の勲章、命の窓」と呼んで、その傷に愛着を持ってあげると、痛みの緩和に繋がっていくことでしょう。
産後に多い腱鞘炎
産後のお母さまに多い痛みのお悩みのひとつが、「腱鞘炎」。一生懸命頑張っているからこそ、緊張がほぐれきれず、色々なところに力が入った状態で抱っこをしていると、手首にも負担がかかってきます。可能な時はリラックスをできるように、また湯船につかってみるなどして、肩甲骨、肩周りから腕の方へのストレッチなどをしてみることもおすすめです。
産後に多い腰痛
抱っこやオムツ変えなど、腰に負担のかかることが多いことから、妊娠後期からの腰痛が長引いている人もいるかもしれません。産後、ストレッチや体操も必要ですし、やはり冷えや疲れが原因ということもあります。湯船にゆっくりつかったり、パートナーにマッサージしてもらうとよいでしょう。また、抱っこの姿勢や座り方なども気を付けるとこで改善していく場合もあります。
また、おうちでできるヨガや、子連れで参加できるヨガ教室なども増えてきていますので、ぜひ活用してみてくださいね。腰は「要」という文字が入っていますが本当に大切な場所なので、しっかりとケアしていきましょう。
無理をしすぎずに、自分の体をいたわりながらしっかりとケアしていきましょう。
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