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前置胎盤の原因、症状、母子への影響などまとめ

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「前置胎盤」という言葉を聞いたことがある方もいらっしゃるかと思います。前置胎盤とは、胎盤が赤ちゃんの出口である子宮口を塞いでしまう症状のことです。出血や合併症などのリスクがあるため、ほとんどの場合は帝王切開で出産することになります。前置胎盤についての詳細や母子への影響、出血をできるだけ防ぐ方法などをご紹介します。

出典:http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=11044010980
目次 前置胎盤(ぜんちたいばん)とは?
前置胎盤の種類
前置胎盤の症状
前置胎盤はどのように診断される?
前置胎盤の原因と、なりやすい人の特徴
前置胎盤になることのリスク・胎児への影響
前置胎盤と診断された場合の対処法
前置胎盤の出血を抑える方法
まとめ

前置胎盤(ぜんちたいばん)とは?

前置胎盤とは、本来は子宮底付近にある胎盤が、子宮の出口付近や子宮口を覆う位置にあることです。妊婦さんの0.3~0.6%が前置胎盤になると言われていますが、その原因は判明していません。

前置胎盤になると、大量出血や合併症の可能性があるため、ママと赤ちゃんの双方にリスクが高い状態となります。経膣分娩ができる可能性は非常に低く、基本的には帝王切開での出産となります。

前置胎盤/日本産科婦人科学会

前置胎盤の種類

前置胎盤には、主に3つの種類があります。胎盤がどこに位置しているかによって、「全前置胎盤」「部分前置胎盤」「辺縁前置胎盤」に分類されます。

全前置胎盤
文字通り、胎盤が子宮口を完全に覆ってしまっている状態です。この場合は経膣分娩は不可能で、帝王切開をすることになります。

部分前置胎盤
胎盤の一部が子宮口にかかっている状態です。この場合でも、ほとんどのケースで帝王切開での出産となります。

辺縁前置胎盤
子宮口のそばまで胎盤が下がってきているが、ほとんど覆ってはいない状態です。この場合は経膣分娩も可能ですが、あらゆるリスクの確率を下げるために帝王切開を選択することが多いようです。

前置胎盤の症状

前置胎盤の主な症状は出血です。これは、妊娠中期以降に子宮壁と胎盤がずれることによって生じるもので、痛みのない突発的な出血や、内診時に子宮口内に指が入ったときの大出血などの可能性があります。胎盤がずれるだけにとどまらず、子宮壁からはがれてしまうと、大量出血になる恐れもあります。

なるべく早い段階で前置胎盤に気付くことができれば良いのですが、一般的には自覚症状がないことが多く、胎盤の機能も問題ないケースがほとんどです。「予告出血」や「警告出血」と呼ばれる少量の出血が見られる場合もあるので、突然の出血が起きたら、すぐに産婦人科へ受診するようにしましょう。

前置胎盤はどのように診断される?

前置胎盤は、経膣超音波検査で胎盤の位置を確認することで診断されます。妊娠初期から診断することができますが、確定するのは早くて妊娠22週頃で、遅いケースだと妊娠31週頃になることもあります。

早期の段階で診断がつきにくいことには、理由があります。超音波検査で前置胎盤のような状態が確認されても、子宮が大きくなるにつれて胎盤が子宮口から遠ざかり、通常の位置に戻る可能性が考えられるためです。経過を見ているうちに、まったく問題がなくなることもあるようです。

前置胎盤の原因と、なりやすい人の特徴

前置胎盤が起きるメカニズムは、まだはっきりとは解明されていません。ただ、何らかの原因で子宮内膜が傷ついたり炎症が起きたりすると、前置胎盤が起こりやすくなるのではないかと言われています。このことから、以下のような人は前置胎盤になりやすい可能性があります。

■過去の出産回数が多い人
妊娠ごとに胎盤ができて、出産のたびに剥がれることが繰り返されるので、出産回数が多いと子宮内膜に傷が増えやすくなります。また、帝王切開での出産経験がある場合、手術で子宮を切開して赤ちゃんを取り出すため、子宮内膜に傷ができやすくなっています。

■子宮筋腫など子宮の病気を抱えていたり、手術の経験があったりする場合
子宮筋腫などの子宮の病気の場合には、筋腫によって子宮に傷がつきやすいと言われています。また、筋腫を切除する手術や流産等による処置の手術を受けている場合にも、残った傷がリスクとなる場合があります。

■双子以上の多胎妊娠の場合
子宮内に胎盤が二つ以上形成されるため、胎盤の面積が増え、子宮口に下がってきやすくなります。

■日常的に喫煙している人
煙草に含まれているニコチンが子宮の血流を悪くするため、子宮内膜も赤ちゃんに心地よい状態が保てないのでなりやすいと言われています。また、喫煙により子宮の血流障害が生じて、正常な着床を妨げるのではないかと言われています。非喫煙妊婦と比較すると、約2倍もの頻度で前置胎盤になるといわれています。

前置胎盤になることのリスク・胎児への影響

1.妊娠中の大量出血の可能性

前置胎盤の場合、妊娠中期以降に胎盤が子宮の壁からはがれてしまうことがあり、子宮の収縮による大量出血につながるリスクがあります。

2.普通分娩の困難と、出産時の大量出血の可能性

経膣分娩が困難
前置胎盤になると、子宮の出口を胎盤が塞いでいるため、赤ちゃんが出てくることができません。さらに、経膣分娩をすると先に胎盤が出てきてしまうことになるため、胎盤から酸素の補給を受けている赤ちゃんは酸欠になり、最悪の場合死に至る場合があります。

出産時に大量出血の恐れ
胎盤は赤ちゃんに栄養と酸素を送るため、血流量がとても多くなっています。経腟分娩の場合、出産時に子宮口が開くのに伴い子宮口付近の胎盤からの出血も増えてしまいます。

通常であれば、出産後に胎盤が自然に剥がれ落ちて出血しても、子宮の上部には胎盤を支えるために十分な筋肉が備わっているため、この筋肉の収縮により自然に止血します。しかし、子宮口付近は筋肉があまり備わっておらず筋肉の収縮が弱いため、前置胎盤の場合には十分な止血をすることができず、分娩が長引くほど出血が多くなって母子ともに危険な状態に陥ってしまう場合もあります。

3.合併症の可能性

前置胎盤のうちの約5~10%の方が、胎盤と子宮が癒着して剥がれない「前置癒着胎盤(ぜんちゆちゃくたいばん)」という合併症になります。

胎盤は、出産まで赤ちゃんと母体をつないでおくためにしっかりと根を張るので、胎盤の組織は子宮の奥深くまで入り込みます。ところが、子宮付近や子宮株の内側は膜が薄いので、子宮内膜の更に奥まで胎盤組織が侵入するケースもあり、胎盤と子宮内膜が癒着状態になってしまいます。

分娩後、胎盤は通常自然に剥がれますが、前置癒着胎盤の場合は剥がれません。胎盤を剥離する際には大量出血の可能性があるだけでなく、子宮摘出の処置をとらなければならないケースもあります。このように母体の身体・生命にも関わる怖い合併症です。

前置胎盤と診断された場合の対処法

前置胎盤は、薬や手術で治療することができません。そのため、前置胎盤と診断された場合は、とにかく安静を保つことになります。この場合の安静とは、立つ・座ることが絶対に必要な時以外は、できるだけベッドに横になったまま安静にするということです。そのため、出血の有無にかかわらず、妊娠28~30週頃に管理入院するのが一般的です。

子宮の収縮が認められる場合には、子宮収縮抑制剤を投与して出血を防ぎます。出血が多くなければ緊急帝王切開が行われることになりますが、胎児が体外生活が可能になる時期までは、なるべく妊娠を継続できるように最大の努力をすることになります。

臨月まで出血することなく妊娠を継続できた場合は、妊娠37週末までに予定帝王切開を行います。その際、大量出血に備えて自分の血液をあらかじめ採取して保存しておく「自己血貯血」が行われます。これだけでは足りないことも多く、その場合は輸血によって補うことになります。

前置胎盤の出血を抑える方法

前置胎盤になると、子宮が収縮することをきっかけに大量出血してしまうことがあります。出血がひどい場合には緊急帝王切開になることもあり、母子ともに大きな負担がかかるので、できるだけ出血しないよう工夫する必要があります。そのためにできることをご紹介します。

おなかに負担をかけない
おなかに力を入れてしまうと、その拍子で胎盤に影響が出ることもあります。できるだけおなかに負担をかけないように、動作や姿勢に気を付けましょう。

激しい運動を避ける
おなかに負担をかけないという理由から、水泳などのマタニティスポーツや夫婦間の性行為は避けた方がいいでしょう。

良好な生活習慣を心がける
栄養バランスのとれた食事と早寝早起きは、体に負担をかけない効果的な方法です。疲れを感じる前に休むようにして、安静に過ごしましょう。

早めに入院に備える
どんなに気を付けても、ふいに大量に出血してしまうことがあります。その時に慌てないように、入院や出産に必要なものを早めに準備しておきましょう。

前置胎盤/日本産科婦人科学会

まとめ

大量出血や管理入院などの可能性があり、心配されることが多い前置胎盤ですが、医師の指示に従って対処していれば決して怖いものではありません。大切なのは体の異変や気になることを見逃さないことです。少しでも異変を感じたらためらわずに診察を受けましょう。

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この記事を書いた人

てるみ

専業主婦です。2歳の体重身長大き目な男の子の育児に奮闘中です。産後の体調変化が目まぐるしく、体調管理情報をみては試行錯誤している毎日です。

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