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公開 2015年05月01日  

腰を痛めない抱っこの仕方

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抱っこをしていて腰痛になったことはありませんか?また、それは仕方がないことだと思っていませんか?腰痛になりやすい「危険な姿勢」が、短時間でも長期にわたってクセになっていると、痛みが起きてしまいます。今回は、腰を痛めない抱っこの仕方を中心にご紹介いたします。


腰を痛めない子どもの抱き上げ方

低い床などから子どもを抱き上げる時に、どのような体勢を取りますか?背中を丸めますか。腰や股関節を折って前屈しますか。これらの姿勢で子どもを抱き上げると、子どもの重みが自分の重心(骨盤)と離れた所にくるため、腰には大きな負担がかかります。



しゃがんだり、膝を立てたりして腰をしっかりと落とし、子どもを自分の体に引き寄せるようにして抱っこして持ち上げるのが腰痛を防ぐポイントです。背骨を伸ばしておくために、つむじと尾骨を遠く引き離すイメージを持ち、お腹を引っ込めるようにして腹筋を使いましょう。腰に優しいだけでなく、ウエストの引き締めや脚の引き締めにもなります。

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腰を痛めない子どもの抱っこの仕方

抱っこをしているうちに、腰を前につき出す立ち方になっていることはありませんか?腰骨を突き出すと、寄りかかるようにできて、筋肉をあまり使わずに楽に立っていることができると感じるかもしれません。しかし、本来の骨格から腰を前にずらした体勢のまま筋肉の力を抜くのは、腰に大変な負担を強いることになります。



そんなときは、抱っこをしながら”ほんの少し”膝をゆるめて、お腹を引っ込めて腰を引いてみましょう。膝と腰を”ほんの少し”ゆるめ曲げることで、腰への衝撃・負担を減らすことができます。



また、子どもが大きくなってきたら、子どもに体にしがみついてもらって、自分は直立をしたままの「トレーニング遊び」もいいでしょう。子どもにとって楽しみながら体力アップとスキンシップができるだけでなく、親にとっては子どもがどこにしがみついていても姿勢を崩さないようにする体幹(コア)のトレーニングになり、腰痛予防に役立ちます。

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腰が痛い時のおすすめ姿勢

腰を痛めてしまった時、悪化させないためにおすすめの「寝入りばなの姿勢」をご紹介します。



眠る前10~15分程度、両膝を立てておきます。膝を立てると腰回りの筋肉がゆるんで、リセットできます。膝裏にクッションを重ねて置いておけば、すぐに眠たくなっても膝を預けられるので楽です。寝る前にリセットした骨格は、定着しやすいと言われています。



また「四つんばい」もおすすめ。四足の動物には腰痛はないと言われています。私たち人間は直立二足歩行になったために、重力に対して背骨を正しく積み重ねておかないと、ゆがみやひずみの出た部分に体重・圧力がかかって痛めたり、疲労が出たりしてしまいます。四つんばいは、四足動物と同じで背骨が重力に対して水平ですから、腰への負担がありません。腰が痛い時は、四つん這いで移動する(手をついて、なるべく背骨を水平にする)と楽に感じます。



もうひとつは、お腹を引っ込め、背骨の間を引き離すようにイメージをして立ってみましょう。背骨の間が狭まると、腰痛のリスクが高まりますから、常に骨との骨の間を引き離すイメージを持ってください。すると、腰を守り姿勢をまっすぐキープするためのインナーマッスルが働いて、お腹が凹みます。お腹を凹ませ、力を入れておくイメージでもいいでしょう。

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おわりに

いかがでしたか?腰痛の原因は日常動作のあらゆるところに潜んでいます。抱っこの時は、自分の体重以上の重みが腰にかかることを意識して、お腹を引き締める力を使ってあげて下さい。

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