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胎児性アルコール症候群とは?顔の見分け方・摂取可能な飲酒量・原因・症状まとめ

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胎児性アルコール症候群ってなに?お母さんのお腹の中で赤ちゃんがアルコールを飲んでいるってことなの?赤ちゃんは大丈夫なの??
いいえ。大丈夫ではありません。アルコールが胎児に与える影響みていきましょう。

出典:http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=11044004756
目次 胎児性アルコール症候群とは?
胎児性アルコール症候群の原因
胎児性アルコール症候群の症状・兆候
胎児性アルコール症候群の診断基準
胎児性アルコール症候群の予防・妊娠中の飲酒量目安
胎児性アルコール症候群の治療方法
まとめ

胎児性アルコール症候群とは?

胎児性アルコール症候群(FAS: Fetal Alcohol Syndrome)とは、妊娠中にお酒を飲み、アルコールを摂取するによって胎児に起こる先天性疾患のことです。妊娠中の母親の飲酒は、お腹にいる赤ちゃんに対して低体重・低身長や顔面を中心とする奇形、発達障害や行動障害などを引き起こす可能性があるといわれています。

出生時の低体重・低身長や顔面の奇形などに焦点があてられることが多かった胎児性アルコール症候群ですが、ADHDや成人後の依存症リスクなどの広い範囲での影響がみられることから、胎児性アルコール・スペクトラム(FASD: Fetal Alcohol Spectrum Disorders)といわれることもあります。

胎児性アルコール症候群の原因

妊娠中のアルコールの摂取が直接の胎児性アルコール症候群の原因となります。妊娠中にアルコールを飲むことにより、アルコールが血液中を流れ、少量のアルコールが胎盤を通り胎児へと渡ります。もともと母親がアルコール症候群であろうと、妊娠前に大量のお酒を飲んでいようと、妊娠中にアルコールを飲まない限り、赤ちゃんが胎児性アルコール症候群として産まれてくることはないといわれています。

胎盤は胎児に必要のないものは通さないという役割があり、胎児への影響に心配な病原菌などはほとんど通さず、母体から病気が移る心配はないのですが、アルコールは母体が飲んでしまうと、胎盤を通り胎児へと流れてしまうのです。

大人とは違い、胎児へのアルコールの影響はとても大きなものです。未熟な肝臓はアルコールをうまく分解することもできず、胎児に残ったアルコールは発育に大きな影響を与え、いろいろな問題を引き起こしてしまいます。

大量のお酒を飲むことにより未熟児や障害、流産などのリスクが高まるといわれてきましたが、今では少量のお酒でも、赤ちゃんに障害をおこしうるリスクが高まるということが分かってきました。母体の体質や体格、お酒の量や時期などでも異なりますが、高齢出産でのリスクも高まるようです。

胎児性アルコール症候群の症状・兆候

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■妊娠中のアルコール摂取時期による影響

・妊娠初期・妊娠1カ月~3カ月
器官形成期と言われる妊娠4週〜10週は、妊娠中のアルコール摂取により、脳をはじめ胎児の各器官形成に影響をします。

・妊娠中期~後期・妊娠4カ月~10カ月
子宮内での胎児の発育が遅れることにより、胎児発育遅延や脳などの中枢神経に影響します。
 
妊娠中のアルコール摂取時期により、及ぼす影響は異なりますが、妊娠全期間にアルコールが胎児に影響を与えてしまう可能性があります。

■胎児性アルコール症候群の症状

発達の遅れ・発育不全
・出生時の低身長、低体重。胎児の時から通常よりも5~10%小さい
・精神遅滞
胎児期から発達が悪く、生まれたあとも成長が遅れがちになります。

中枢神経系
・不注意
・多動
・学習障害
軽度~重度までさまざまですが、ADHD(注意欠陥多動性障害)、学習、記憶、注意の持続、コミュニケーションがとれないなどの発達障害や行動障害が起こる可能性があります。軽度の場合は気づかれずに成長してしまうこともあるようです。

顔つきの特徴
・小頭症(頭の鉢回りが通常より5%程短い)
・耳の位置が低く反り返り、通常より低い位置にあり、耳介の凹凸が逆という耳の形態異常
・小さく短い鼻
・短い眼瞼亀裂で、黒目部分しか開かない小さい目
・全体的に平たい顔つき
・小顎症(成長するにつれ噛み合わせが悪くなってしまい、下あごが大きくなってしまうこともある)
・上唇がまっすぐで、薄い上唇

その他にも心臓、腎臓、骨、聴覚などに異常が見られることがあります。

胎児性アルコール症候群の診断基準

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■胎児性アルコール症候群診断基準

1. 妊娠中の母親の飲酒
2. 特徴的な顔貌
3. 出生時低体重・栄養とは関係ない体重減少、身長と釣り合わない低体重などの栄養障害
4. 出生時の頭囲が小さい・小脳低形成・難聴・直線歩行困難などの脳の障害

胎児性アルコール症候群は妊娠中のアルコール摂取量に比例してリスクも増えるといわれています。同量のアルコール摂取量であっても少ない量での長期間のアルコール摂取よりも、短期間であっても大量のアルコール摂取の方がリスクが高くなります。

また妊娠後期より初期のほうがリスクが高いといわれていますが、成長や脳の障害は妊娠中期から後期のアルコール摂取量が影響されているため、妊娠全期間を通して胎児への影響が出る可能性があるといえます。

特徴的顔貌や低体重・低身長などは成長とともに目立たたなくなってきますが、ADHDやうつ病などの精神的問題が後々明らかになってくることがあります。

■胎児性アルコール・スペクトラム

胎児性アルコール症候群の診断基準(目に見える障害など)を満たしていなくても、妊娠中のアルコール摂取により、子どもの脳へ影響が現れることがあります。脳の萎縮や形状のゆがみにより、さまざまな行動障害(刺激過反応・注意力問題・変化への適応困難・学習障害・判断力など)が現われてきます。

胎児性アルコール症候群の予防・妊娠中の飲酒量目安

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■予防法

妊娠中にアルコールを摂取しなければ、胎児性アルコール症候群は100%防げるといわれています。お酒を飲む習慣のある女性で、子どもが欲しい、妊娠してもかまわないと思った時は、いつ妊娠しても大丈夫なように、あらかじめお酒を控えて準備をしておくことが大切です。

妊娠に気がつかないで飲んでしまった場合は仕方がないのですが、妊娠してるかもと気がついた時点でお酒を飲まないようにしましょう。可能性の時点での禁酒です。飲めば飲むほど赤ちゃんに対するアルコールの影響が大きくなってしまいます。

お酒がないと生きていけない、お酒をやめる自信がないなどお酒に依存性のある方は、専門家への相談をおすすめします。

■妊娠中の飲酒量目安

欧米では胎児性アルコール症候群の危険性がない飲酒の量は1日1ドリンク、週に7ドリンク以下(1ドリンク純アルコール10g、ビール250ml程度)といわれています。

イギリス医師会は、妊娠中の女性の多量の飲酒が引き起こすとされていた、子どもの身体的な発育や学習の遅れ、行動障害等のアルコールによる胎児への生涯にわたる障害(胎児性アルコール・スペクトラム障害)は、最近の研究によると、低用量から中用量のアルコールでも影響がある可能性があるとし、妊娠中あるいは、妊娠を予定している女性にとって、安全な飲酒量はないとの報告を発表しています。

母体となる人の体格など、アルコールは人によって影響が違うため、この数字は絶対的な基準ではありません。これより少ない量でも人によっては影響が起きてくることがあります。欧米でいわれる危険性のない飲酒量は、体の小さい日本人にはあってるとはいえないでしょう。飲まないことが一番の予防法なのです。

妊娠したら、なるべくお酒のある場所に行くことを控えましょう。ノンアルコールならとも思いがちですが、ノンアルコールでも何本も飲むと微量のアルコールが含まれているためアルコール摂取をしてしまうので注意しましょう。

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胎児性アルコール症候群の治療方法

残念ながら胎児性アルコール症候群を治す治療法はありません。完治させる方法はありませんが、症状によっては軽減できる場合があります。いわゆるADHDや言語障害などの発達障害は、診断が早ければ早いほど療育も早くから始めることができるため、社会適応コミュニケーション能力や言語等は療育次第で軽減することができるといえます。

また、症状によっては薬物療法も用いられるます。悲しさや消極性を治療する抗鬱剤、集中力の欠落や多動性障害、その他の行動的異常を治療する興奮剤、不安症や攻撃性を治療する神経安定剤、不安症を治療する抗不安剤など、薬によって軽減することができる症状もあるので、医師や専門家の診察がとても重要になってきます。

しかし、薬物療法は根本的に治療できるものではないため、薬で症状をおさえているあいだにコミュニケーション等のトレーニングを行う必要があります。薬には副作用もあるので、医師や専門医と相談しながら最低限の使用に抑えたほうがよさそうです。

胎児性アルコール症候群に対しての治療法はないため、妊娠中に飲酒をしないことがもっとも重要です。胎児性アルコール症候群として生れてきてしまったら、生涯ずっとその症状と共に生きていかなければいけません。お腹に赤ちゃんが宿ったら、どんなに飲みたくなったとしても、生れてくる大切な命とその子の一生を考えれば、しっかり予防できるはずです。

まとめ

アルコールが胎児に与える影響が、どんなに良くないものか分かっていただけたでしょうか。お酒が大好きで、お酒を飲むことが習慣的になってる方には、急にお酒が飲めなくなることは少し辛いかもしれません。

しかし、産まれてくる可愛い赤ちゃんを頭に思い描いて下さい。妊娠中のアルコール摂取が原因で、胎児性アルコール症候群として産まれてきてしまったら...治療法はないのです。産まれてくる赤ちゃんの一生を思って我慢しましょう。

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この記事を書いた人

よこ

たくさん問題を抱える2歳の息子と日々奮闘中。子育ての難しさと日々格闘しながらも、息子と充実した楽しい時間を過ごしています。日々勉強。息子の成長と共に、自分自身の...

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