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  4. 不育症とは?原因、症状、検査方法、検査費用、治療法、対処法まとめ

不育症とは?原因、症状、検査方法、検査費用、治療法、対処法まとめ

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赤ちゃんを授かっても自然流産してしまうことは、健康な夫婦の間での妊娠であっても、自然の摂理としてある程度は起こりうることです。でも、流産を数回繰り返す場合もあり、これを「不育症」といいます。

赤ちゃんを望む女性にとって、この不育症は大変つらいもので、心のケアと精神的なサポートが必要になります。ここでは、不育症のことを少し詳しくみていきましょう。

目次 「不育症」とは?「不妊症」や「習慣流産」とはどう違うの?
「不育症」にはどうしてなるの?その6つの原因
「不育症」の検査・診断方法は?
「不育症」の検査費用
「不育症」の原因別治療方法は?
「不育症」と診断されたら?その対応と精神的ケアはどうする?
まとめ

「不育症」とは?「不妊症」や「習慣流産」とはどう違うの?

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「不育症」とは、妊娠しても流産や死産、新生児死亡などを繰り返し、子どもを持つことができない状態のことです。似た言葉で「不妊症」というものがありますが、これは、受精できない、もしくは受精しても子宮に着床しない状態を指すため、不育症とはまったく異なります。

「流産」とは、妊娠22週未満に何らかの原因で妊娠した状態が終わってしまうことです。2回続けて流産することを「反復流産」、3回以上続けて流産することを「習慣流産」といいます。習慣(反復)流産は不育症とほぼ同義で用いられることが多いですが、不育症は妊娠22週以降の死産や生後1週間以内の新生児死亡を含む、より広い意味で用いられる言葉です

一般的には、2回連続して流産もしくは死産があった場合に不育症と診断されます。また、第1児は正常に分娩できたとしても、第2児以降に続けて流産もしくは死産であった場合、続発性不育症として治療がおこなわれる場合があります。
 

Fuiku-Labo―不育症とは

「不育症」にはどうしてなるの?その6つの原因

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不育症は、6つの原因が考えられます。

1.染色体異常によるもの
夫婦のどちらかに遺伝的な染色体異常がある場合です。染色体異常は一定の確率で受精卵に受け継がれるため、50%の確率で流産しやすくなります。

2.子宮形態異常
子宮が通常とは違う形をしていたり、子宮筋腫などで子宮の形態に異常がある場合、赤ちゃんに栄養がうまく運ばれず流産しやすくなります。

3.内分泌異常
ホルモン分泌の異常によっても流産が引き起こされます。排卵や着床に影響する「高プロラクチン血症」や、体温維持に関係する「黄体機能不全」「甲状腺機能低下症」などがあります。

4.血栓によるもの
血液中の凝固因子に異常がある場合や、自己免疫に異常がある場合に血栓が作られ、赤ちゃんに十分な栄養分が運ばれずに流産や死産になってしまいます。

5.拒絶免疫異常
受精卵や赤ちゃんの組織は、半分は父親からもらったものです。妊娠には、この父親由来の組織を異物とはみなさないようなメカニズムがあります。しかし、時にはこのメカニズムがうまく働かず、赤ちゃんの持つ父親由来の組織を異物と認識してしまうことがあり、流産してしまうことがあります。

6.ストレス
ストレスは、最大の危険要因といえるでしょう。ストレスによって血流が悪くなったり、免疫異常を起こしたりすることがあります。特に、それまで何回も流産を繰り返している場合は、妊娠の喜びと同時に不安も大きくなってしまいがちになり、ストレスにつながりやすいので注意が必要です。

青木産婦人科クリニック~不育症と着床障害

「不育症」の検査・診断方法は?

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一般的には、流産を2回繰り返した段階で、不育症診断のための検査を勧められます。ただ、不育症の専門医が少ないため、診断は大変難しいといわれています。

不育症診断の検査には、血液検査とレントゲン、内視鏡検査があります。この検査で次の5つの項目を調べます。

1.内分泌検査(血液検査)
甲状腺機能などのホルモンの異常を調べます。

2.子宮形態検査(レントゲン・内視鏡)
子宮の形態に異常がないかを調べます。

3.自己抗体検査(血液検査)
抗体の中には血液を固まりやすくするものがあります。また、患者によって持っている抗体が違うので、検査項目は違ってくることがあります。

4.血液凝固検査(血液検査)
血液が固まりやすいかを調べます。患者によって凝固因子が違うので、検査内容が変わってくることがあります。

5.染色体検査(血液検査)
夫婦それぞれの染色体を調べます。流産しやすい染色体かどうかが分かります。

この検査結果によってある程度の原因がわかりますが、不育症の原因は1つとは限りません。この検査結果を踏まえて、担当医師と相談しながら治療方法を決めていくことになります。

慶応義塾大学病院 医療・健康情報サイト

「不育症」の検査費用

不育症検査は、保険適用がされるものと、自費で受けなくてはならないものがあります。基本的には、はじめに保険適用内の検査を行い、さらに原因を特定していくために必要な検査を自費で受けていくという流れになります。

自費で受ける検査については、医師と相談のうえ、それぞれのケースに必要な検査を選択します。また、保険適用される検査内容や費用は医療機関によって異なります。そのため、検査費用は2万~15万円と大きく幅があります。

「不育症」の原因別治療方法は?

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不育症の治療の基本は、早めの予防です。検査することで危険分子が分かり、危険分子が分かればある程度の予防が可能になってきます。ここでは、原因別の治療法をご紹介します。

1.染色体異常によるもの
染色体異常によるものが原因の場合、遺伝的なものなので根本的な治療方法はないのが現実です。夫婦でかかりつけの先生と十分相談することが大切です。

2.子宮形態の異常によるもの
子宮の形態や子宮筋腫が原因の場合は、手術を行う場合もあります。それぞれの状況によって違いはありますが、多くは手術をせずに妊娠・出産することができます。

3.内分泌異常によるもの
内分泌の異常が原因の場合、投薬治療が中心になります。それぞれのホルモンによって使用する薬が違ってきます。

■甲状腺機能低下症など甲状腺ホルモンに異常がある
薬物投与と食事療法が用いられます。

■黄体ホルモン(プロゲステロン)が少ない
薬物投与によってプロゲステロンを補充する治療を行います。

■プロラクチンが高い
薬物投与(プロラクチンを下げる薬)を投与します。また、原因が下垂体腫瘍のときは、手術をすることもあります。

4.血栓によるもの
血栓が原因の場合は、血栓を防ぐ効果のある薬を服用します。

■低用量アスピリン療法
妊娠前から血栓を防ぐ薬(バファリン81mg、バイアスピリン100mgなど)を1日半錠または1錠服用します。妊娠前の体温が高い時期から飲み始めて、妊娠16週くらいまでの服用が目安となりますが、状況によってはさらに長く飲まなければならない場合もあります。

■ヘパリン療法
ヘパリンという血栓を防ぐ薬を、妊娠が分かった時点から投与します。この療法と低用量アスピリン療法を併用することで、高い治療効果を得られるでしょう。この治療方法では、皮下注射を12時間おきに太ももや腹部などに患者自身が打つことになります。妊娠10週目から12週目ころまで続けます。

5.拒絶免疫異常によるもの
最新の治療方法としてピシバニール免疫療法があります。ピシバニールを女性に投与することで、受精卵の中の男性由来の部分を異物とみなさないように免疫反応を調節し、正常に戻す効果があります。

6.ストレスによるもの
心理的要因は、血液の流れを悪くしたり卵巣や免疫機能に悪影響を及ぼしたりすることがわかっています。

ストレスをためないためには、妊娠しても普段通りの生活をすることが一番です。とはいえ、一度流産を経験したりすると「また流産するかも」など不安になることも確かです。とくに妊娠10週目から16週目くらいまでは注意が必要になります。

妊娠前から薬を服用することも効果があります。母体が精神的に安定することがとても大切なので、気軽にかかりつけの産婦人科医に相談するといいでしょう。母体や胎児に影響の少ない薬を納得したうえで服用することも選択肢の一つですね。

「不育症」と診断されたら?その対応と精神的ケアはどうする?

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不育症と診断されたからといって、ただちに出産を諦める必要はありません。不育症の方の約半数は、 たまたま胎児染色体異常を繰り返した偶発的流産であり、次回の妊娠で成功する可能性は十分あるといえます。

流産の原因で最も頻度の高いものは赤ちゃん(胎児)の染色体異常で約80%に存在します。したがって3回流産したことのある人で、赤ちゃんの染色体異常がたまたま3回くり返した運の悪い人は0.8×0.8×0.8=0.512となり、51%を占めます。

(中略)

これらのリスク因子を調べて原因がはっきりとした人は治療を行ないますし、原因が判らなかった原因不明(偶発的な流産をくり返したと思われる方)の方は何も治療をしなくても、次回の妊娠で成功する確率は高いです。

とはいえ、流産や死産を繰り返すことが、女性にとって大きな精神的負担になることも事実です。そのため、不育症は一人で抱え込まずに、夫婦の問題としてとらえることが大切です。医師と相談しながら適切な治療をしつつ、夫婦でカウンセリングを受けてみるのもよいでしょう。

まとめ

不育症と診断されたら、まずは専門医のもとで検査を受け、適切な治療を進めていきましょう。また、かかりつけの産婦人科医に悩みを話し、ストレスを溜めないことも大切です。

せっかく赤ちゃんを授かっても、流産や死産を繰り返してしまうということは、とてもつらいことだと思います。だからこそ、一人で抱え込むのではなく、パートナーや周囲の人たちに協力してもらいながら、少しずつ前向きに向き合っていけるといいですね。

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ひかりん

二人の男の子も無事に社会人となり、上の子は家庭を持ちすでに孫が1人いる主婦です。子育ても一段落し、自身の経験も生かしつつ少しでも子育てに悩むパパママの力になれれ...

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