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破傷風とは?原因・感染経路・症状・予防接種・治療法・検査まとめ

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5類感染症全数把握疾患のひとつである破傷風。発症した場合、死亡する危険性もある感染症です。定期予防接種が開始されて以来、幼少期での感染は少なくなったものの近年でも30代以降の感染者が報告されています。
破傷風の感染原因は?主な症状、予防接種の効果、副作用は?治療法はあるの?など破傷風に対する不安を解決していきましょう。

目次 破傷風ってどんな病気?
破傷風の原因・主な感染源
破傷風の症状・潜伏期間
破傷風予防法・予防接種の効果・副作用
破傷風検査・診断
破傷風の感染がわかった時の対処法
破傷風の治療法
まとめ

破傷風ってどんな病気?

破傷風は傷口に破傷風菌が感染することにより筋肉の激しいけいれんや硬直などを引き起こす病気です。発症すると、開口障害などを引き起こし、呼吸障害などの全身疾患を引き起こします。さらに重篤化してしまうと、致死に至ることもある危険な感染症として知られています。

1952年には破傷風トキソイドワクチンと呼ばれる単独ワクチンの接種がはじまり、1968年に他の感染症との混合ワクチンである「DTP」の定期予防接種が行われました。その結果、近年では予防法や診断、検査方法が進み改善され致死確率はほとんどないとされています。

それでも、感染しないために予防として追加予防接種が必要。子どもの頃に定期接種をしても、時が経てば免疫が減少してしまいます。破傷風感染者の多くは予防接種が存在していなかった60代以上をはじめ、免疫の低下した30代以上とされています。

破傷風の原因・主な感染源

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破傷風菌はヒトからヒトへの感染はなく、傷口からの感染が破傷風の原因となります。破傷風菌は空気に弱く酸素が少ない場所を好むため、世界中の土壌に潜んでいます。日本各地のどの土壌に潜んでいてもおかしくないため、土壌がある場所で傷をつくればどこでも感染する確率はあります。

また、大きい傷口からの感染だけでなく小さい傷からの感染も起こります。感染者の半数近くは自分でも気が付かないほどの軽い傷口が原因で破傷風に感染しています。

破傷風菌は、あらゆる傷口から体内に侵入し増殖。やがて毒素を出し中枢神経を侵しはじめた後、破傷風を発症してしまうのです。

■主な感染経路
・転倒、事故により切り傷、擦り傷
・土いじり
・砂遊び
・ガーデニング


また、動物にかまれて破傷風に感染する場合も考えられます。人が飼育している動物であれば可能性は低くなりますが、野犬をはじめとした野生の動物には注意が必要。野生の動物は口の中に様々な菌を持っているため、破傷風菌を持っている可能性はゼロではありません。

野生の動物に噛まれてしまったら、念のため病院を受診してみましょう。

破傷風の症状・潜伏期間

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破傷風の潜伏期間は約3~21日(3週間ほど)であり、激しいけいれん(筋肉の硬直)症状を引き起こします。発症時期にはずれがあり、60日以上たってから発症した例もあります。また、潜伏期間が短ければ短いほど、その症状は重くなり致死率も高まります。

破傷風の感染者の80%が全身性破傷風と呼ばれる状態を引き起こし、全身のけいれんがみられます。舌が回らない、しゃべりづらいなどの開口障害が主な症状ですが、ごくまれに局所性破傷風である場合はその症状がみられません。

破傷風の主な症状の流れをみていきましょう。

■主な症状の流れ

1.手や足など体がなんとなくだるいと感じる

2.開口障害(舌が回らない、しゃべりにくい)、食べ物が飲み込みづらい、首筋がつっぱた感覚

3.開口障害がひどくなり、顔が硬直し引きつり笑いの症状が起きる

4.その数日以内に全身の筋肉のひきつり、痛み、麻痺を感じる(激しいけいれん)など、重症になると呼吸筋が麻痺。最悪の場合、呼吸困難になり窒息死するケースも

破傷風予防法・予防接種の効果・副作用

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世界中から破傷風菌を消滅させること難しく、感染の予防法としては予防接種が効果的です。

破傷風菌は日本はもちろん、世界中のどの土壌にも潜んでいる可能性があり感染する状況が多くなります。最悪の場合は死亡する可能性もある感染症。予防接種はしっかり受けておきましょう。

■破傷風の予防接種
・三種混合ワクチン「DTP」
百日せき、ジフテリア、破傷風

・四種混合ワクチン「DTP-IPV」(平成24年11月1日から導入)
百日せき、ジフテリア、破傷風、ポリオ

・二種混合ワクチン「DT」
ジフテリア、破傷風

・破傷風トキソイドワクチン「T」
破傷風

■予防接種の効果
破傷風は他の感染症との混合ワクチンで予防接種が行われています。生後3ヶ月~1歳までの期間に3回+1回、11歳~12歳の間に1回追加接種が定期接種として行われています。

WHOでは破傷風の免疫は10年ほどで低下するため、最終接種から10年経過したら追加接種が勧められています。成人後の追加接種の場合は破傷風単独のトキソイドワクチンの接種を行います。

■予防接種の副作用
四種混合、三種混合ワクチンでは不活化ワクチンを使用します。

不活性化ワクチンは毒性の強い病原体を殺し無毒化にし免疫をつくるための成分だけを取り出したもの。そのため生ワクチンよりも免疫が弱いため何回かに分けた摂取が必要です。また、単独ワクチンであるトキソイドは毒性がなく免疫能力をつくる効果のあるワクチンです。

副作用の少ない安全なワクチンを使用しているため、主な副反応は摂取部位の腫れ、しこりなど軽度な症状。まれに、上腕全体の広範囲に広がるはれ、24時間以内に37・5℃以上の発熱がみられる場合もあります。他にもごくまれに、ショック・アナフィラキシーやけいれんなどの重度な症状も起こる可能性もあります。

日本の小児における予防接種スケジュール

破傷風検査・診断

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破傷風は血液検査が難しいため感染を確認する検査方法ではなく、感染患者の臨床状況を診て判断します。その理由は破傷風がわずかな菌の感染でも発症するため。たとえば、感染した患者の傷口から血液を採取し菌の検査を行っても微弱の菌であれば検出できない可能性あります。

そのため、医者は患者の目に見えた症状である臨床状態や近いうちに傷をつくったかどうかで判断していきます。

■主な判断基準
・近いうちに切り傷、擦り傷ができた
・顎や背中、首筋に筋肉のこわばり、緊張、けいれんがないか
・破傷風の主な症状を経験していないか(開口障害、引きつり笑いなど)

これらの臨床状況を踏まえて速やかに破傷風に感染していないかどうか判断を行います。破傷風は5類感染症全数把握疾患に定められています。そのため、診断した医師は7日以内に最寄りの保健所に届け出るよう義務付けられています。

破傷風の感染がわかった時の対処法

もしも破傷風の感染が分かったらまずは医療機関を受診しましょう。全身の筋肉のけいれんが始まってしまえば手遅れになってしまう可能性も高まります。そのため、早期発見はとても重要なのです。

まず、自分で出来る方法は傷口の奥までしっかり消毒、洗浄すること。傷口に入り込んだ砂や石などの異物を取り除き、綺麗に洗い流しましょう。破傷風菌は空気が苦手で傷口の奥に侵入します。そこで、空気に触れさせ菌の死滅をはかる方法が最善と考えられます。

しかし、間違った方法を行うと傷口の感染が起こる可能性もありますので、まずは医療機関の受診をおすすめします。最終予防接種から10年経過している、破傷風の初期症状が感じられる場合は外科や内科などの他に専門の医療機関を受診してみましょう。

破傷風の治療法

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破傷風の感染を疑ったら早期治療が有効です。破傷風の感染患者は集中治療室での治療を行い、破傷風菌を体内から消滅させるために入院が必要となります。破傷風菌は空気に弱く、ヒトからヒトへの感染は考えられませんが症状の度合いによっては危険を伴う可能性もあります。

そのため、患者の症状を管理し十分な治療が必要なのです。

■主な治療法
・抗破傷風ヒト免疫グロブリン(TIG)の投与
すでに発症した破傷風菌に有効な抗生物質。感染して発症した破傷風菌の毒素を中和してくれます。

・破傷風トキソイドの追加免疫接種
破傷風に感染した後でも予防接種は有効です。最終接種から10年が経過している場合は追加接種を行い失った免疫を高めます。

・けいれんがひどい場合は症状を抑えるための薬物投与
けいれんの症状がひどい場合には抗けいれん薬を投与します。呼吸筋に感染すれば呼吸困難に陥る可能性も考えられるため呼吸や血圧の十分な管理が必要。また、呼吸が困難な重度な症状には気管切開を行い人工呼吸器が必要になる場合もあります。

・感染部位を清潔にし、死滅した組織を切除して抗生物質の投与
死滅した組織は破傷風菌を増やす原因になります。感染部位の傷口を大きく切り開き丁寧に消毒した後、体内の破傷風菌を減少させるために抗生物質(一般的にはメトロニダゾール)を投与します。

MSD  破傷風: 嫌気性菌: メルクマニュアル18版 日本語版

まとめ

破傷風は、予防接種を受けることで、子どもに重篤な感染症から守ることのできる病気です。注射で泣く子どもを見るのは本当に可哀そうで見ていられない気持ちになりますが、何より子どもの命を守るためにも、定期予防接種は受けるようにしましょうね。

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この記事を書いた人

いちまる

1歳になる娘を育てるシングルマザーのいちまると申します。
妊娠、出産、育児を経験し様々な喜びと苦しみを味わいました。
初めての育児は誰もが初心者。だから、わ...

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