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帝王切開の麻酔、種類・特徴・副作用・リスク・痛み

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医療技術の向上や高齢出産などを背景に、「帝王切開」で生まれてくる赤ちゃんは1割~2割と増加傾向にあります。しかし帝王切開も手術ですので、受けるときには麻酔が必要となります。母体や赤ちゃんへの影響も気になりますよね。今回は、帝王切開の麻酔についてまとめました。

出典:http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=11030003379
目次 帝王切開の手術の流れ。いつ麻酔をするの?
予定帝王切開の場合の麻酔
局所麻酔での出産、注意点
局所麻酔の胎児への影響
緊急帝王切開の場合の麻酔
全身麻酔での出産、注意点
全身麻酔の胎児への影響
まとめ

帝王切開の手術の流れ。いつ麻酔をするの?

帝王切開は「予定帝王切開」「緊急帝王切開」の2つに分けられます。どちらの手術も、赤ちゃんやお母さんの状態をみて自然分娩ではリスクが高い時に行われます。

私自身も2人子供がありますが、2人とも帝王切開で出産しています。1人目は3日間の陣痛を経て、胎児の心音が落ちたことにより緊急帝王切開。
2人目は予定帝王切開だったのが、手術日前に破水、緊急帝王切開となりました。

帝王切開も手術ですので、事前に血液検査や心電図検査といった事前検査を受ける必要があり、麻酔への影響を調べるパッチテストも行われます。このテストは皮下に薬剤を少量注射し、体への適応を調べます。痛みも注射と変わりないものですので心配の必要はありません。

麻酔は大きく分けて「局所麻酔」「全身麻酔」があります。予定帝王切開の場合は局所麻酔、緊急帝王切開の場合は全身麻酔を使うことが多いようですが、お母さんや赤ちゃんの状況をみて、医師は両方の方法を使い分けています。

局所麻酔の場合、胸から下の感覚がないだけですので、産声を聞くこともできますし、赤ちゃんとのふれあいも可能です。逆に全身麻酔の場合は意識がありませんので、産声を聞くことはできません。対面も術後1~2日後になることが多いようです。

私の場合、1人目を生んだ時、母子ともに危険という医師の判断により全身麻酔で手術を受けました。術後2日目まで赤ちゃんとの対面ができませんでした。2人目の時も緊急帝王でしたが、状況が良かったのか局所麻酔で手術に臨み、産声を聞くこともできましたし、子どもの顔を見ることもできました。しかし、出産後出血が少し多かったこともあり縫合の時に全身麻酔に切り替えとなりました。

このように出産時の状況で局所、全身を使い分けることもあります。

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予定帝王切開の場合の麻酔

予定帝王切開の場合の、一部を除き局所麻酔が一番に選択される麻酔になります。

理由として、局所麻酔はお母さんの神経伝達を阻害する麻酔方法のため、へその緒でお母さんと繋がっている赤ちゃんへの影響が非常に少ないことがあげられます。また、お母さんの意識もはっきりしており、誤嚥といった症状も少ないのも利点です。

痛みを感じないといっても、圧迫されたり、引っ張られたりする感覚は感じることができますので、赤ちゃんを出す時に腹部を圧迫されると息苦しさを感じることもあります。下半身麻酔は次の2種類が代表的なものです。


1.脊椎麻酔(腰椎麻酔)
脊椎麻酔は局所麻酔の代表的なものです。手術台の上でエビのように丸くなる姿勢をとり、腰に直接針を刺し、脊柱に薬剤を注射します。お腹に赤ちゃんがいる状態で、体を丸めるのは少し苦しいですが、針を刺された時、私は幸いにも痛みをほとんど感じませんでした。

しかし、体形など個人差もありますので、刺された時に強い痛みを感じる人もあります。この痛みも麻酔がきいてくる頃には感じなくなると思います。脊椎麻酔は薬剤のききが早く、5分程度で下半身の感覚がなくるのが特徴です。

2.硬膜外麻酔
硬膜外麻酔は脊椎に麻酔薬を入れる細い管(カテーテル)を入れて麻酔を行う方法です。無痛分娩やほかの婦人科系の手術でも使われます。利点としては手術中・術後に麻酔を追加することができること。

ただし、術後もしばらくは管を抜くことができないため、寝返りなどがしづらくなります。また、脊椎麻酔にくらべると麻酔薬がききだすのが10~30分後と遅く、処置も複雑なため病院によっては対応していないところもあります。

3.局所麻酔ができない場合
帝王切開でまず選択される麻酔は局所麻酔です。しかし、お母さんや赤ちゃんの状態によって予定帝王切開であっても、全身麻酔で行う場合があります。

例えば、背骨に湾曲があり、注射することでお母さんへのリスクが高くなる場合などがそれにあたります。また麻酔のききが弱まり、痛みを感じる時は全身麻酔に切り替えることもあります。

局所麻酔での出産、注意点

局所麻酔の場合の注意点として代表的なものをあげます。

1.低血圧
帝王切開で脊椎に麻酔を入れる方法では約80%の妊婦さんにこの症状が起こります。もちろん手術中は血圧も厳重に管理されますので必要に応じて降圧剤の投与も行われます。

2.吐き気、おう吐
吐き気とおう吐の原因は、前述の低血圧に起因するのではないかと言われていますが、個人差もありはっきりしないというのが現状です。手術中におう吐が起こると誤嚥の危険性があるため、早めに医師に症状を伝えましょう。

吐き気、おう吐とも術後しばらく残ることがあります。

3.頭痛
麻酔による頭痛の副作用は広く知られているところですが、脊椎麻酔の場合、使う用具をより細いものに変えることで軽減できる場合があります。気になる方は手術前の説明時に申し出ておくと良いでしょう。

術後の頭痛は徐々に治まっていくのが一般的です。ただ、やはり個人差がありますので、術後すぐは頭痛予防のために頭を動かさないよう指導する病院もあります。別の病気が隠れている場合もあり得ますので、頭痛が治まらない、または耐え難い場合は遠慮せず医師にその旨を申し出ましょう。

4.作用時間の制限
局所麻酔は麻酔がきいてくる時間が短い分、作用時間が40~180分と限られています。手術時間が長引けば、吸入による全身麻酔に切り替えることもあります。

また、硬膜外麻酔は薬剤を追加することができますが、この場合薬剤の量が増えるため、副作用へのリスクも少なからず増すことになります。そうなった場合でも医師は常にお母さんや赤ちゃんへの影響を最小限に考え、麻酔のコントロールを行っていきますので、落ち着いて状況に対処していけばよいと思います。

局所麻酔の胎児への影響

局所麻酔は吸引性全身麻酔と違い、お母さんの神経伝達にストップをかける方法です。
そのため、へその緒でお母さんとつながっている赤ちゃんに、直接麻酔薬が影響を与えることは、ほぼないといえます。

緊急帝王切開の場合の麻酔

赤ちゃんの状態の悪化や、母体の大量出血などによる緊急切開手術では全身麻酔が選択されます。全身麻酔をかけた後、意識が無いことを確認してから手術が行われるため、赤ちゃんの産声を聞くことはできません。

その変わり、麻酔薬のききはとても早く、素早く手術を行うことができます。一刻も早い処置が求められる時にはとても有効な方法です。また、ほかの外科的手術でも使われるため、信頼性が高く、患者の状態に合わせて薬剤を調節しやすいことも利点と言えます。局所麻酔で多くみられる低血圧も全身麻酔では避けることが可能です。

ただし、吸入麻酔剤はお腹の赤ちゃんに影響を与える可能性があるため、分娩が終了するまでの間は最小限の量で行われます。私も1人目の出産の時、3日間陣痛に苦しんだ挙句、子宮口が十分に広がりませんでした。

そのために子どもも私も体力の限界を迎え、夜中に緊急帝王を全身麻酔でうけました。その時は三日間不眠不休だったこともあり、吸引麻酔剤を数回吸い込んだあと記憶がなくなり、気が付いたら手術は終わっていました。

全身麻酔での出産、注意点

全身麻酔でも局所麻酔の時のような症状が起こりえます。ここでは全身麻酔にみられる注意点はまとめました。

1.誤嚥の可能性
全身麻酔では、胃の中のものが原因で機関内誤嚥が起こりやすくなることがあります。そのため、場合によっては術前に胃の中を空にする処置が行われることもあります。

2.出血
吸入麻酔剤は子宮筋をゆるめる作用があります。そのため、出産後の出血量が増加することがあります。

3.低酸素血症
妊婦さんはもともと酸素の消費量が普通の状態の時よりも多いと言われています。全身麻酔時には呼吸機能も低下するため、血中酸素量が減り低酸素血症を起こしやすい状態になります。

それを防ぐために、麻酔をかける前に酸素マスクがしっかりフィットしているか確認し、酸素を多く取り込んでおく処置を受けます。

全身麻酔の胎児への影響

全身麻酔の薬剤は、お母さんを介して赤ちゃんにも影響を与えることがあります。

もちろん、使う量も必要最小限に抑えられますが、生まれたばかりの赤ちゃんが眠そうにしていたり、呼吸が少し弱くなることがあります。これも薬の影響がなくなれば、すぐに改善します。

まとめ

帝王切開は手術ですので、麻酔を避けることはできませんが、お母さんや赤ちゃんに対して負担が少なくなるように行われます。
私も緊急帝王を2回経験しましたが、その時の状態にあった処置をして頂いたと思います。

痛みも手術の傷より子宮収縮剤が処方されていたので、むしろ後陣痛の方が痛いくらいでした。不安に思うことは色々あると思いますが、細かなことでも担当の先生に聞いてみると、落ち着いて手術に臨めると思いますよ。

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この記事を書いた人

つきのわ

高校生と小学生の男の子の母です。
わんぱく男子達(だんな含む)に翻弄されながら、
「おじさん」一歩手前の口の悪さ(笑)で毎日子育て奮闘中!
わずかな女子力...

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