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15年前に出生前診断を受けた私がいま、思うこと

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私は15年前、出生前診断を受けました。羊水検査をして胎児にはダウン症などの染色体異常はないことがわかりました。でも、検査を受けた2年後“自閉症”と診断されました。ここで「この子はいりません」と言っても拒否は出来ませんでした。

出典:http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=28197000407

“お腹の子どもに障害があると判明したら産むか産まないか“

2013年にスタートした新型出生前診断は妊婦から僅か20CC採血するという簡単な方法で90%の検出率で胎児の障害がわかり中絶することが認められています。

産まない選択をした親を他人が責めることは出来ません。それぞれの事情があるので正しい選択、間違った選択は存在しないと思います。

今日は、『1人でできる子が育つ テキトー母さんのすすめ』の著者で自身がこの検査を受けた立石美津子が自らの経験と思いをお伝えしたいと思います。

安易に受けた

私は今から15年前、2年間の不妊治療を経て38歳で妊娠しました。「やっとママになれる」と喜んでいたとき、不妊治療のクリニックのポスターが目に留まりました。

“高齢出産の方 トリプルマーカーテストを受けませんか”

これからの長い10ヶ月の妊娠期間、悶悶と「お腹の子どもが障がい児だったらどうしよう」と不安を抱えながら過ごしたくはありませんでした。そんな軽い気持ちで受けた検査でした。

採血の結果、渡された用紙に「ダウン症候群の可能性80%」と書かれていました。

当時の検査は今の新型出生前診断と異なり、まず妊婦の血液を採血して確率を出し、その後、精密検査である羊水検査に進むというものでした。医師から紹介状を書いてもらい細かい検査を受けることになりました。

クリニックの帰り道、今まで妊娠がわかってからバラ色に見えていた街並みが全部灰色に見えました。頭がクラクラしてどうやって帰ったか覚えていません。

羊水検査中、医師から叱られた

紹介状をもらい5日後に羊水検査を受けに行きました。

検査の当日、通されたのは出産間際の妊婦たちがいる部屋でした。陣痛で苦しんでいる人の声も聞こえました。そんな中で周りの妊婦たちと180度状況が違う自分が情けなくなり、ずっと泣いていました。優しい看護師さんが背中をさすってくれ「そんなに泣いていたらお腹の子どもに障るわよ」と慰めてくれました。

でも、医師は厳しくこう私に言いました。

「何をそんなに泣いているんですか!『障がい児だったらいらない』からこの検査を受けるんでしょ?どんな子どもでも産む覚悟ならばこの検査を受けないでしょ。泣いて悩んだって仕方がないでしょ!検査するのを止めますか?」と・・・

この医師は言っていることは当たり前のことで、どんな子どもでも産んで育てるつもりだったら、この検査をそもそも受けることはなかったのです。“産む、産まない”を選択する検査ではなく“産まないための検査”なのです。

テレビの産婦人科医の言葉

テレビを見ていたらこんなことを産婦人科医が言っていました。

「お腹の赤ちゃんに障害があるとわかった場合は出産後の育て方について妊娠中、十分、考えることが出来るようになります」

諸外国ではこのような考え方を持つ妊婦も多いようです。

でも日本では“お腹の子に障害がある”ことが判明すると90%が人工中絶をしています。

つまり“育て方を考える”なんて人は一割にも満たないのです。

私も、そんな中の一人でした。

結果を待つ期間

この検査は羊水に胎児の染色体が浮かぶ妊娠15週以降に行われます。

しかも、羊水検査の結果は1ヶ月経たないと出ないというものでした。
日本では母体に危険が及ぶということで21週と6日までしか中絶は認められていません。ですから医師から「検査結果が出て1週間以内に産むか産まないか決めてください」と言われました。20週と言えば妊娠5ヶ月で、胎動も感じている時期です。

ポコポコと鳴る胎動を感じながら結果が出るまで相当悩みました。何を食べても美味しくなく、何を見ても嬉しくなく、頭はこのことで支配され「心ここにあらず」の状態になりました。

母からは「大変な子どもを産んであなたが苦労するのは目に見えている。それから子どもだって『産んでほしくなかった』と思うこともあるのよ、あなたも子どもも幸せになれない。だからダウン症だったら中絶をしなさい」と言われました。

結果判明

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子育て・育児 妊活・不妊

この記事を書いた人

立石 美津子

子育て本著者、講演家、自閉症児を育てる母親

著書は『小学校に入る前に親がやってはいけない115のこと』
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