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先天性風疹症候群とは?原因・症状・予防方法・診断・治療法まとめ

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防げるはずの障害である「先天性風疹症候群(CRS)」。知らなかったという事実が赤ちゃんの障害を生んでしまいます。先天性風疹症候群(CRS)を初めて聞いて、原因は?その症状は?予防はできるの?など疑問に思った方、これからママパパ、あるいはその周りの方にぜひ目を通して欲しいお話です。

出典:http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=11015200701
目次 先天性風疹症候群ってどんな病気?
先天性風疹症候群の原因
先天性風疹症候群の症状
先天性風疹症候群の予防方法
先天性風疹症候群の診断
先天性風疹症候群の治療方法
先天性風疹症候群に感染した場合の届出義務
まとめ

先天性風疹症候群ってどんな病気?

先天性風疹症候群とは?原因・症状・予防方法・診断・治療法まとめの画像1

先天性風疹症候群とは「CRS」とも呼ばれ、赤ちゃんが産まれつき心疾患、視力障害、聴力障害などの障害を持ってしまう病気です。CRSは「Congenital Rubella Syndrome」の略語です。

厚生労働省では先天性風疹症候群(CRS)を「風しんウイルスの胎内感染によって先天異常を起こす感染症である。」と定義づけられています。心疾患、視力障害、聴力障害などの先天性異常の他にも肝脾腫、血小板減少紫斑病、間接性肺炎などの症状が現れる場合もあります。

先天性風疹症候群の原因

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先天性風疹症候群(CRS)の原因は、免疫の低い妊娠初期の妊婦さんが風疹に感染してしまうことにあります。妊婦さんが感染すると風疹ウイルスが胎盤に感染、その後子宮内の胎児にまでもが風疹に感染してしまいます。母体の感染はお腹の中にいる赤ちゃんにまで影響してしまうのです。

妊娠週数により胎児が先天性風疹症候群(CRS)になってしまう確率も異なります。

・妊娠4~8週に感染すると80%
・妊娠1ヵ月以内に感染すると50%
・妊娠2ヶ月で35%


このように妊娠週数が早い段階の方が確率は高まります。その理由は母体の免疫の低さ。そのため、母体の免疫が低い妊娠初期時期はとくに注意が必要なのです。また、妊娠中の方が風疹の予防接種を受けると胎児が先天性風疹症候群(CRS)になってしまう可能性があるともいわれています。風疹の予防接種は風疹ウイルスを弱毒化してつくった生ワクチンを使用します。

生きたワクチンは抗体をつくるため全身に広がるため、風疹ワクチンが胎盤に感染する場合もあり、妊娠中の予防接種は禁止されています。しかし、現段階では世界的に見ても妊娠中に風疹の予防接種を受けた方の中に、胎児が先天性風疹症候群(CRS)になってしまった例は見られていません。

先天性風疹症候群の症状

先天性風疹症候群とは?原因・症状・予防方法・診断・治療法まとめの画像3

先天性風疹症候群の主な障害は、心臓、耳、目に起こります。また、発症する症状や症状の重さは人により異なるため一概にはいえません。妊娠2ヶ月までの感染では、心臓、耳、目どれかにかかる可能性があり、それ以降の感染では難聴が多くなります。その中でも主な症状の一例をご紹介します。

■目の障害
・白内障 (妊娠1~2ヶ月に感染すると可能性が高まる)
黒目の水晶体が濁って視力が弱くなる病気。

・緑内障
眼圧が高まり視野が狭くなってしまう病気。

・網膜症
目の奥の角膜に異常がある病気。

■心臓の疾患(妊娠~3ヶ月に感染すると可能性が高まる)
・動脈管開存症(どうみゃくかんかいざんしょう)
生後1~2日で閉じるはずの動脈管が開いたままになり、心臓や肺に負担がかかってしまう病気。

・肺動脈弁狭窄症(はいどみゃくべんきょうさくしょう)
肺動脈弁が狭くなり肺に十分な血液が送れなくなり、右寝室に血液が溜まってしまう病気。

・心室中隔欠損症(しんしつちゅうかくけっそんしょう)
心臓の左右の心室を分ける壁である心室中隔に穴が開いてしまい、その間に血液が流れ込みは胃や心臓に負担がかかってしまう病気。 

■耳の障害
・難聴(妊娠3~5ヶ月に感染すると可能性が高まる)
耳の中に何か詰まったような感覚になり、耳が聞こえにくい病気。

その他、先天性異常の他にも症状が現れる場合もあります。その一例をご紹介します。

■一過性の症状
・低出生体重
2500g未満で産まれた赤ちゃんのことを指します。

・血小板減少紫斑病
出血を止める血小板が壊れ、減少してしまうと起こる病気。

・肝炎
・肝脾腫
・溶血性貧血     

など

■遅く発症する症状
・糖尿病
・精神発達遅滞
・成長ホルモン欠損症   

など

先天性風疹症候群の予防方法

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先天性風疹症候群(CRS)を予防するには、母親が風疹ウイルスの感染を予防する必要があります。そのために有効なのが風疹ウイルスの抗体をつくる予防接種を行うこと。大切な我が子を守るには自らが風疹に感染しない体をつくらなければなりません。

実は、1979年4月1日以前に産まれた男性は風疹の定期接種が行われていませんでした。さらに、それ以降の男女も接種を行った確率は低く50%ほど。ようやく、1990年4月2日以降に産まれた男女から2回の定期接種が開始されました。2006年以降には麻疹と混合ワクチンである「MR」の2回の定期接種が原則とされています。

風疹の予防接種の効果は100%というわけではありませんが、2回目の接種で99%の効果が期待できます。また、一度感染してしまえば二度目の感染はありません。

風疹は飛沫感染(空気感染)で起こる上に感染力が高いウイルスです。しかし、症状が発症しないケースも少ないケースで存在し、感染に気が付かない方も少なくありません。

予防接種を行った後、2ヶ月間は避妊が必要です。また、妊娠中は予防接種を受けることができません。そのため、妊娠の前に風疹抗体検査を行い抗体値を調べておくと安心です。自身の抗体が十分でなければ早めに予防接種を受けましょう。

風 疹 と 母 子 感 染 2012年版~2012年の風疹再流行にあたって~横浜市立大学 産婦人科 奥田美加、平原史樹

先天性風疹症候群の診断

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先天性風疹症候群の診断は赤ちゃんが実際に起こっている障害などの症状と風疹ウイルスの検出、抗体を行い診断できます。

1.赤ちゃんの唾液、尿、咽頭のぬぐい液から風疹ウイルスを検出する
・風疹ウイルスを直接分離させる方法
検査可能場所…地方衛生研究所や国立感染症研究所
この検査は早い方が風疹ウイルスを検出しやすくなります。

・PCR法
検査可能場所…感染症の研究機関や一部の医療機関など
風疹ウイルスではなく遺伝子を検出。微弱のウイルスの検出も可能です。

2.赤ちゃんの血液から風疹ウイルスに対する抗体を検査する
・IgM抗体、IgG抗体を検査
検査可能場所…病院内あるいは民間の検査センター
健康保険適用があります。胎児の段階で感染していると出生後IgM抗体が陰性になります。また、生後6カ月を過ぎてもIgG抗体が高い、赤血球凝集抑制抗体価(HI抗体価)が母体からの移行抗体の数値より高く長く続いている場合は先天性風疹症候群(CRS)が疑われます。

先天性風疹症候群(CRS)診療マニュアル(日本周産期・新生児医学会 編)

先天性風疹症候群の治療方法

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現在の段階では先天性風疹症候群(CRS)自体に効く治療法はありません。
そのため、発症した症状の個々に対して行う方法で、症状がよくなるように治療します。症状の重度、軽度によっては手術、自然治癒など様々な方法が提案されます。

先天性風疹症候群(CRS)の中でも最も多く見られる先天性心疾患、白内障、難聴の3つの症状の治療法例をご紹介します。

■先天性心疾患
症状が重度であれば手術、投薬治療などを行います。軽度であれば自然に治る場合もあり、成長の様子を見るなどの方法もあります。

■白内障
症状が重度であれば早めに手術が勧められます。乳幼児の段階でも手術は可能です。医者の判断の元、治療法を考えましょう。軽度の場合は手術を急ぐ必要はありませんが、経過を見て今後の治療法を検討します。

生後1~2ヶ月になれば手術可能です。手術により視力回復も期待できます。

■難聴
感音性難聴の場合、重度によって薬による治療や人工内耳を行い聴力のサポートを行います。しかし、重度であれば聴力が戻らない可能性もあります。伝音性難聴の場合は一時的な症状である場合が多く、治療により聴力が戻る可能性もあります。新生児から聴力検査が行えるので医師に相談してみましょう。

先天性風疹症候群に感染した場合の届出義務

先天性風疹症候群(CRS)は感染症法により五類感染症(全数把握疾患)とされているため届け出が必要です。先天性風疹症候群(CRS)を診断した医師は、7日以内に最寄りの保健所に届け出ることが義務となっています。そのためには、胎児の段階で風疹ウイルスに感染した証明をしなければなりません。

自身が妊娠中に妊娠初期、あるいは妊娠中に風疹に感染した事実があれば、早めに赤ちゃんの先天性風疹症候群(CRS)の検査をしましょう。

「先天性風しん症候群|厚生労働省」

まとめ

先天性風疹症候群(CRS)は事前に防ぐことのできる障害です。

近年では、定期予防接種の実施も進められ風疹に感染する恐れも減少しつつあります。防げるはずの障害を増やさないためにも、予防接種を行っていない方は男女関係なく行いましょう。

母親のお腹の中で守られる赤ちゃんの健やかな未来のために、本人だけでなく周りの配慮も必要なのです。

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この記事を書いた人

いちまる

1歳になる娘を育てるシングルマザーのいちまると申します。
妊娠、出産、育児を経験し様々な喜びと苦しみを味わいました。
初めての育児は誰もが初心者。だから、わ...

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