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ヒルシュスプルング病とは?発症確率・原因・症状・手術・術後まとめ

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ヒルシュプルング病という疾患を初めて耳にする方も多いのではないでしょうか。この病気は、生まれつき腸の神経節細胞がない腸の病気です。発症確率は?原因は?症状は?手術、術後は?具体的にどのような病気なのかご説明します。

出典:http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=11030003351
目次 ヒルシュスプルング病とは?
ヒルシュスプルング病の男女別発症率
ヒルシュスプルング病の原因
ヒルシュスプルング病の兆候・症状
ヒルシュスプルング病の検査・診断方法
ヒルシュスプルング病の治療方法・手術
ヒルシュスプルング病の予後
まとめ

ヒルシュスプルング病とは?

人間は食事をとり、身体に必要な栄養を吸収し蓄えながら、残った老廃物は体外に排泄することで命を繋いでいます。その過程で小腸・大腸は“消化、吸収、排泄”という非常に大きな役割を担っています。

そのために、腸は筋肉を収縮させて食べ物を運んでいく必要があり、それを蠕動運動(ぜんどううんどう)というのですが、蠕動運動によって消化・吸収・排泄が行われるのです。しかし、蠕動運動だけではただ緩んだり、締まったりするだけで効率的に食べ物が移動できません。

うまく食べ物を運んでコントロールしてくれる腸管の“神経節細胞”が欠かせないのですが、ヒルシュスルプング病はこの神経節細胞が生まれつき欠如しており、腸が動かず排便がない状態を言います。病気の範囲は狭い域から広範囲に及ぶものがありますが、お腹も張って嘔吐などの症状もでて来ます。そのままにしていると重い合併症として腸炎、穿孔(せんこう)をおこして命に関わる場合もあります。

このヒルシュスプルング病は稀な病気で、5000人に1例の頻度で発症が知られています。

ヒルシュスプルング病の男女別発症率

ヒルシュスプルング病の発生頻度は約5000人に1人で他の消化管奇形と異なり低出生体重児が5%と少ないのが特徴です。
男女比は3:1と男児に多く、病変範囲は長くなるほどほど女児の占める割合が高くなります。

とあるように、ヒルシュスプルング病は男児に多いことがわかります。
また、低出生体重児が少ないというのもヒルシュスプリング病の特徴です。

病変範囲は80%がS状結腸以下の短節無神経節症で、S状結腸を超える長節無神経節症が20%であり、うち全結腸無神経節症が約5%で回腸末端部から30cmを超える広域無神経節症が約3.5%を占める。
ヒルシュスプルング病の70%は孤立例ですが 12%に染色体異常を合併し、うち90%以上はダウン症である。また、18%に他の奇形を合併し、心奇形や消化管奇形、口唇・口蓋裂、多・合指症などを認める。合併奇形は無神経節腸管の長い例や家族内発症例に多く見られます。

ヒルシュスプルング病の8割は病域の短い短節無神経節症が多く、心疾患など他にも先天性疾患を併発することも特徴としてあげられるようです。

ヒルシュスプルング病の原因

通常、胎生5~12週頃に消化管の神経は口側の消化管から肛門側の消化管へ延びていく形で、直腸までたどり着くのですが、何らかの原因によってその過程が妨げられてしまい、その結果、無神経節の腸管が出てしまいます。
延長する過程でなぜ障害がおきてしまうのかは未だ原因不明です。

研究が進むにつれ、ヒルシュスルプング病の原因に遺伝子が関与していることが分かってきており10種類異常あるとされています。
遺伝子異常がヒルシュスプルング病に深く関わっていることが解明されつつあるのですが、病変部が長いタイプのものほど家族内発生がみられることがわかっています。

ヒルシュスプルング病の兆候・症状

まず最初の症状として、生後24時間以内で胎便(緑色に近い黒っぽい便)があるはずが排泄が遅れることがあげられます。

神経節細胞が欠如されている事によって腸の蠕動運動がうまく行えず、便秘となるだけでなく、排ガス(おなら)も排泄できません。そのため、お腹が大きく張りだし、食欲不振、体重の増えも悪くなります。

そのままにしておくと、排便ができずに腸閉塞状態が続き、場合によっては命にも関わる場合があります。一方で約10%の人は、症状が便秘だけの場合もあります。

ヒルシュスプルング病の検査・診断方法

【検査】
1.注腸造影検査
肛門から管(カテーテル)を直腸内まで挿入し、造影剤を入れながらレントゲン撮影し大腸に異常がないかどうかを発見する検査です。ヒルシュスプルング病の場合には、肛門側の腸が狭くなり、口側の腸が拡がって口径差がみられます。

2.直腸肛門内圧検査
直腸に管を入れてバルーン(風船)を膨らませることで、おしりの締まり具合を計測し、直腸肛門反射が有るか無いかを調べる検査です。直腸肛門反射とは、便が直腸にきた時、肛門の筋肉が緩んで便が肛門を通過しやすくなる反射のことで、ヒルシュスプルング病の場合は正常な反射が見られません。

3.直腸粘膜吸引検査
肛門から専用の生検器を挿入し直腸から粘膜を2mm程吸いあげて生検を行います。採取された粘膜特殊な方法で染めだしてアセチルコリンエスレターゼという神経系に関わる酵素の量を測ります。ヒルシュスプルング病の場合にはその酵素の陽性の神経繊維の量が多いとされています。

ヒルシュスプルング病の治療方法・手術

ヒルシュスプルング病の治療は病域の範囲によって治療が変わっていきますが、全般にいえることは根治するために手術が必要になります。

■短域無神経節症の場合
肛門から管を入れ腸を洗い流したりガス抜きをする処置(ブジーという)をし、浣腸も行い排便を促しながら生後3ヶ月すぎて、体重が5~6kg以上になって手術を行うのが一般的です。

結腸プルスルー術という術式で、肛門側の神経が欠如されている腸管(無神経腸管)部を切除し口側の神経が通っている正常な腸管を肛門部まで引き降ろしてつなぎ合わせる根治術が行われます。

■長域無神経節症の場合
この場合は、通過障害を改善するため手術です人工肛門(ストーマ)を正常な腸管に作る必要があり、経過をみながら生後6ヶ月以降に根治術が行われる形になります。

最近では、お腹を開けずに腹腔鏡下や肛門から手術をする方法も増えているようです。

ヒルシュスプルング病の予後

神経節細胞が欠如してしまっている腸管の範囲(長さ)によって、その予後が変わっていきます。

神経節細胞の欠如の範囲が短い病域で、根治術を行ったあとは感染に気を付け、排便コントロールを行いながら寛解にいたります。
しかし、根治術を終えてからも腸炎をおこしたり、感染性の胃腸炎になった場合には脱水や体液バランスをくずしやすいため、排便コントロールは継続して行う必要があります。

1998-2002年の全国統計調査では、全症例1103例の死亡率が3.0%であるのに対し全結腸以上の死亡率は15.8%、小腸型では35.5%と高くなっていた。特に無神経節腸管の範囲がトライツ靭帯から75cm以内の口側に及ぶ症例に関しては83.3%であり、現状の外科的治療と栄養管理だけでは救命できない症例がほとんどである。

とあるように、死亡率3%のうち神経細胞の欠如した腸管の範囲が長ければ長くなるほど、死亡率があがることがわかります。

まとめ

腸管に食べ物を運び、消化・吸収・排便を手助けする神経節細胞が、何らかの原因によって欠如したことで排便障害・消化・吸収障害を引き起こす先天性の病気、ヒルシュスプルング病についてみていきました。

現在は手術で根治術もありますが、手術を終えたから完治ではなく、術後も病状悪化しないように、排便のコントロール、感染症の予防(胃腸炎など)脱水などからの体液バランスのみだれなどに注意していくことが大切ですね。

お子さんの体調で気になることがあると、とても不安になりますよね。そんな時は病院に行ってみるのが一番です。安心して子育てをしていきましょうね。

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かぼちゃん

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