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高齢出産はダウン症になる確率が高い?その原因は?

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近年、女性の社会進出にともない平均結婚年齢が上がり、第1子出産の平均年齢も30.4歳になりました。また、不妊治療を受ける人の数の増加に伴い、高齢出産にともなうリスクも注目されています。そのリスクのひとつにダウン症があり、ママが高齢になるほど発生率が高まるのでは?と心配する人も多いようです。高齢出産によるダウン症発生率や原因について調べてみました。

出典:http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=11015200701
目次 そもそもダウン症とは?
高齢出産のダウン症になる確率は?
その原因は?
ダウン症はどのタイミングでわかるの?
確率を下げることはできるの?
まとめ

そもそもダウン症とは?

ダウン症とは、正式には「ダウン症候群」という染色体疾患です。人のからだは約60兆個の細胞から成り立っていますが、すべての細胞の中には核があり、その中に染色体が46本ずつ入っています。

その内訳は、常染色体の22種類が各2本で44本、性別を決める染色体が2本です。常染色体は、その大きさの順に1番~22番まで番号がつけられており、21番染色体が最も小さな染色体です。この染色体の異常には、大きく分けて2つあります。

1.数の異常
トリソミー:染色体が1本増え3本になる
モノソミー:染色体が1本減って1本になる

2.形の異常
欠失(欠けてしまう)
環状(両端が切れて繋がりリング状になる)
転座(切れて入れ替わってしまう)など

ダウン症には、染色体の構造の違いによって、「標準型」「転座型」「モザイク型」が存在します。
■標準型
母親由来の染色体と父親由来の染色体が配偶子を形成する際に不均等に分離するために、子どもの21番染色体が3本になってしまいます。標準型は全体の90~95%を占めています。

■転座型
全体の5%を占めるパターン。どちらかの親の21番染色体のうち、1本が他の染色体にくっつくことで、一部だけトリソミーになってしまっている状態です。このように一部が他の染色体とくっついてしまう状態を転座といいます。この場合、どちらかの親が転座染色体を保因していることになります。

■モザイク型
全体の数パーセントと非常に珍しいパターンです。私たちの体はたくさんの細胞から成り立っていますが、モザイク型では、正常な21番染色体をもつ細胞と、21トリソミーの細胞の両方が混ざっています。モザイク型の場合は通常、親の染色体は正常です。

高齢出産のダウン症になる確率は?

母体年齢の上昇とともに、出生児の染色体疾患の発生率は上昇します。日本産婦人科学会では、35歳以上の女性が初めて子どもを産むことを「高齢初産」と定義し、この高齢初産のことを一般的に「高齢出産」といいます。

もともと高齢出産とは、30歳以上とされていましたが、昨今の晩婚化による晩産化や、WHOをはじめとする諸外国でも同様の定義がなされているという理由から、35歳に引き上げられました。

■母体年齢と出生児のダウン症発生率
母体年齢  ダウン症候群
(出生時)

20     1/1441
25     1/1383
30     1/959
35     1/338
36     1/259
37     1/201
38     1/162
39     1/113
40     1/84
41     1/69
42     1/52
43     1/37
44     1/38
45     1/30

年齢と共にダウン症の発生率も上昇しています。

出典:昭和大学病院産婦人科パンフレット

その原因は?

女性が高齢になると、卵子も老化すると言われています。卵子は女性がまだお母さんのお腹の中にいる胎児のときに一生分作られるので、産まれてから新たに卵子が作られることはありません。要するに生まれたときにはすでに卵子の数は決まっていて、初潮を迎えて排卵を繰り返すたびに卵子はどんどん減っていくのです。

また、卵子が卵巣の中にある期間が長いほど、遺伝をつかさどる染色体やDNAにダメージが蓄積され、細胞分裂の力も下がってしまうといわれます。ダウン症をはじめ、生まれてくる赤ちゃんの先天的な異常や疾患は、この卵子の老化が原因のひとつになっています。

そのほかにも、遺伝子異常による先天性疾患には、心臓の変形など重い障害を伴い、生後わずか1年で90%が亡くなるパトー症候群やエドワーズ症候群などがあります。発生率は1/3000~5000と低いですが、高齢出産でリスクが高まるという点では、ダウン症と同じです。

ダウン症の原因は女性側だけではなく、男性側に原因がある場合もあります。通常、精子には1~4%ほどの染色体異数性、いわゆる奇形の精子が存在しています。この精子が卵子と結合してしまうと、ダウン症などの先天性の病気のリスクが高くなります。

ダウン症はどのタイミングでわかるの?

胎児がダウン症であるかどうかは、妊娠中に調べることが可能です。出生前診断という検査を受けることで、お腹の赤ちゃんに病気や先天的な疾患があるかどうかがわかるのです。検査の種類によって実施時期が異なりますが、検査時期が早いもので10週ごろ、遅くとも18週以降には判明します。ただし、出生前診断を受ければすべての病気や先天的な疾患がわかるわけではなく、ごく一部の疾患に特定されます。

出生前診断の検査は複数あり、大きく2つに分けられます。一つ目は非確定的検査です。

非確定的検査は、胎児に「染色体疾患のある/ないの確率を求める」検査です。たとえば、検査をして陽性反応が出たとしても「陽性である確率が高い」という情報がわかるだけです。仮に90%の確率で陽性だったとしても、1%はそうでないわけですから、実際に産まれてみると健康な赤ちゃんだったということもあり得るわけです。反対に検査で陰性でも「陰性である確率が高い」というだけなので、産まれててみると、陽性だったということもあり得ます。要するに、お腹の赤ちゃんが陽性か陰性かを確定することはできないのです。

非確定的検査には、次の3つがあります。
■超音波検査によるソフトマーカーや形の異常を検出する検査(※通常の妊婦健診で行われる超音波検査とは違います)
NT測定…妊娠初期の胎児超音波測定。赤ちゃんの首の後ろの厚みを測ることでダウン症である可能性を調べます。
妊娠11週0日~13週6日に測定
※NT測定のほかにも、頭の中に水が溜まっていないか、鼻の骨が見えにくかったり、短かったりしないか、心臓の部屋が正常かなど、超音波でわかるものがあります。超音波ソフトマーカーは妊娠初期だけでなく、後期まで使用されますが、時期によって見るべき項目が異なります。

■クアトロテスト(母体血清マーカー検査)
母体血液中の胎児から出るホルモンやタンパク質、胎盤から出るホルモンを測定します。
妊娠15週以降に測定
対象疾患…ダウン症候群、18トリソミー、神経管閉鎖不全
検査感度…35歳以上 陰性率80% 陽性率20%
(※初期超音波検査と組み合わせることで感度が90%以上まで上がる)
結果は約1週間後

■NIPT(新型出生前診断)
母親の血液中にわずかに存在する胎児の胎盤由来のDNAを利用し、胎児の染色体疾患について調べます。
妊娠10週から可能
対象疾患…ダウン症候群、18トリソミー、13トリソミー
陽性的中率…ダウン症95.9% 18トリソミー81.8%、13トリソミー83.3%
陰性的中率…99.9%
結果は2週間後

二つ目は「確定的検査」です。確定的検査とは疾患があるかないかを確定させる検査で、次の2つがあります。

■絨毛検査
妊娠早期の胎盤の一部である絨毛を採取して、染色体異常や遺伝子疾患を診断する検査
対象疾患…ダウン症候群、18トリソミー、13トリソミー、 ターナー症候群、クラインフェルター症候群など
妊娠10~13週頃に実施
流産のリスク 0.3~1%
結果は3週間後
※1%程度陽性か陰性が区別がつかないことがある(胎盤性モザイク)。その場合は妊娠15週以降に羊水検査を実施

■羊水検査
羊水を採取して、羊水中に含まれる胎児の細胞を調べ、染色体異常や遺伝子疾患を診断する検査。
対象疾患…ダウン症候群、18トリソミー、13トリソミー、 ターナー症候群、クラインフェルター症候群など
妊娠15週以降に実施
流産のリスク 0.3%
結果は3週間後

通常は、まずは超音波ソフトマーカーやクアトロテストを受け、陽性が疑われる場合、次の段階としてNIPT検査、もしくは確定的検査である羊水検査が行うことが多いようです。

参考資料:広島大学遺伝子診療部資料より

確率を下げることはできるの?

ダウン症などの染色体異常を確実に防ぐ方法は、残念ながら現時点では発見されていません。妊娠前から葉酸を摂取することでダウン症の発生率を下げるとの情報もありますが、医学的根拠に基づいたものではないようです。とはいえ、卵子の老化に伴い染色体異常のリスクは上昇するので、なるべく若いうちに出産することでリスクを下げることができるとも考えられます。

■正しい知識を持って、人生設計を

高齢出産増加の背景には、女性の社会進出による晩婚化や晩産化がありますが、「卵子は減る一方で新たに作られることはない」「卵子は年齢と共に老化していく」「残された卵子の数には個人差がある」「年齢と共に妊娠率が低下し、流産率は上昇する」という知識を持たないまま、高齢出産とよばれる年齢にきている人が多いという問題が指摘されています。なかなか子どもを授かることができずに不妊治療を受ける時になって、初めてこうしたリスクを知るのでは、取り返しがつきません。

晩婚や晩産はリスクだけでなく、メリットもあります。早い結婚や出産にも同様にメリットとデメリットがあります。こうした点を理解した上で、自分で選択するのが理想です。男性も女性も若いうちから正しい知識を身に付けて、人生設計できる教育の重要性が指摘されています。

まとめ

高齢出産は、卵子の老化によりダウン症になる確率が高まるうえ、母体そのものも年齢を重ねることで妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病や流産のリスクも高まるといわれます。妊娠を望むかどうか、検査を受けるかどうかは、パートナーと慎重に話し合いたいものです。

それでも、過剰に不安に感じる必要はないのではないでしょうか。高齢出産でも多くの女性が健康な赤ちゃんを産んでいます。いくつになっても、わが子の誕生は幸せなこと。十分なキャリアを得てからの出産にも、メリットはたくさんあります。高齢出産のリスクも理解した上で、自ら人生をデザインしていけるのが理想ですね。

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この記事を書いた人

まゆみん

現在2人の男の子をもつ2児の母です。

現在仕事を辞めて子育て中心の日々です。
TV・新聞などでは暗いニュースがおおい中、不安を抱いてしまう状況になります...

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