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公開 2015年12月27日  

必ず書こう!連絡帳の「保護者欄」は大切です

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保育園や幼稚園の連絡ノートにある“家庭から”の保護者欄。ここに毎日書くのは結構、面倒くさいですよね。でも、見方を変えれば、とても大切なスペースなのです。


仕事上、こんな経験をしました。

ある人に、仕事の依頼でメールをしました。


【月曜日】午前中にメール。夜まで待って返信なし
 ↓
【火曜日】返信を待っていた。でも返信なし
 ↓
【水曜日】返信を待っていた。返信なし
 ↓
2日も返信がないため、誤送信されているのかもしれないと思って再送信した。
 ↓
【木曜日】返信なし
 ↓
【金曜日】返信なし
 ↓
【土・日】家族サービスがあるだろうと気を遣っておとなしくしていた。
 ↓
【月曜日】返信なし


丸々一週間、無反応な状態は続き、次のようにメールをした。

「返信をまだいただいておりませんが『仕事の依頼をお受けできない』という理解で宜しいでしょうか?いずれの場合でも、ご連絡をいただけますと幸いです。」

すると、1時間後に「お受けできません」と連絡メールが届きました。

みなさんは、このエピソードについて、どのように思いましたか?

一方で、男女間の恋愛の場合のコミュニケーションは?

先ほどは、仕事上のメールのやりとりをご紹介しましたが、男女の恋愛の場合はまた異なります。

恋愛中は、「直ぐに返事したらいいのかどうか?」迷うところです。
思わせぶりをして、相手に対して好きな気持ちがあってもすぐに反応しないという手段をとることもありますね。

反対にあまり好みではない相手から言い寄られた時も、ラインもメールもフェイスブックのメッセンジャーも“無視、無視、無視・・・”これで察してくれることもあります。

でも、空気が読めない相手、察しが悪い人だった場合は、次のように“とてもおめでたい勘違い”をされる危険があります。

「きっと恥ずかしくて返信できないんだなあ」
「きっと『これからどうやってお付き合いしようか』と思案してくれているんだ」

こんな相手だった場合は、はっきりと断った方が良いこともあります。

このように、ビジネス上と恋愛上では、メールなどのやりとりも異なりますね。

ビジネスでは「一往復半」のやりとりがマナー

ビジネスの世界では連絡を受けながら、返事をしないことで信頼を失うことになります。

相手に直ぐに返信ができない場合は「内容を拝見いたしました。取り急ぎご連絡まで、また後日、詳細を追って連絡いたします」と一行書いておけば、相手は待ってくれます。

メールは24時間以内に返信が鉄則です。

さらに“1.5マナー”はご存知でしょうか?

メッセージ
 ↓
相手から返信
 ↓
それに対して返信

一往復半することがビジネスマナーと言われています。
“発信に対して返し、また返信“と二往復も三往復も返すと、エンドレスになり、互いに時間を拘束されて迷惑になってしまうからです。

経営トップの人ほど反応が早い

私は個人的に約3名の大企業の社長と知り合いですが、御三方とも分刻みのスケジュールで日本中、世界中を飛び回っていらっしゃいますが、返信はとても速いです。だいたい送信してからとても短い文章ですが「立石さん 下記の件、了解です!」と15分以内に返してくださいます。

総じてトップになれる人はレスポンスが早い気がします。

「反応がない」ことが何故、人を不愉快にさせるのか

人はみんな“認めてもらいたがっている動物です。マズローの5段階欲求でも“承認欲求”があります。

ですから、誰しも無視されると嫌なのです。

●いじめも相手に攻撃されるよりも“クラスのみんなから無視される”方がつらいと言います。

●いじめによる自殺者が出た時、学校側の記者会見で「いじめがあったとは気づきませんでした」と謝罪するアンテナの低い教師たちがいます。これも子どもにとっては“関心を持ってもらえない”つまり“愛のない大人の対応”になってしまったのです。

●虐待にも身体的虐待、性的虐待、そして育児放棄(=ネグレクト)があります。食事を与えなかったり、風呂に入れなかったり、病気になっても病院に連れ行かなかったり。これも子どもの存在を無視していることで、れっきとした虐待です。

“愛情の反対は憎しみではなく無関心である”とマザーテレサは明言を残しています。苦しむ者に関わりを持たずに傍観者であることが愛の対極にあると言うのです。

家庭との「連絡帳」に、どう反応するのか

さて、話は連絡帳に戻りますが、幼稚園、保育園、学童クラブには家庭との連絡帳があります。

子どもがたくさんいる家庭の場合、毎日、毎日これを書かなくてはならないので、とても負担に感じるお母さんもいるでしょう。だから、読んでも“保護者欄”に何も書かない人もけっこうな割合でいます。

でも、これを受け取った先生はどう感じているでしょうか。

20人のクラスを持っている保育士は、仕事とは言え、かなりの労力を割いて子ども一人ひとりの園での様子を思い浮かべなら書いています。園児がお昼寝している時間は自分もホッと一息ついて休憩をしたいところですが、20冊の連絡帳に今日あったことを記入する時間に当てています。

こんなに苦労して時間を捻出して書いているのに、次の日、保護者欄が空欄だったら保育士はガッカリして悲しくなります。

そして、「きっとこの親は読んでいないんだろう。だったら適当に『今日もお友だちと仲良く遊んでいました』の定型文で済ましておこうか」となることもあるのではないでしょうか。

こうなると、正確に子どもの様子を報告してもらえず、親も子どもの状態を正しく把握できなくなります。

コミュニケーションはちょっとした「反応」から始まる

ニコニコマークでもシャチハタでもいいので「はい、読んでますよ~」のマークを書いておく方が良いでしょう。

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読みましたよ、のハンコを押すのも一つ

でも、これはどうでしょう?私と学童クラブとのやりとりですが、完全に形式化しています。
意味のないやりとりになってしまっています。

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形式化してしまっている連絡帳

行政側からの監査もあり、親との連絡ノートはルールとしてあるようですが、逆に中身のない連絡帳は、存在そのものを少し考え直した方が良いと私は思います。

ほかにも、こんなことをしてしまっていませんか?

連絡帳だけではなく、次をしていませんか?

【園への提出物をギリギリに出す、遅れてしまう】

連絡帳以外にも園からのお手紙の中には期日付きの申込用紙があります。
もちろん、予定が立たず出せない場合もありますが、それ以外は早く出してしまった方がよいです。もらってから数日ほっておくと、それを受け取っていたことすら忘れてしまうからです。

【保護者会、講演会を無断欠席してしまう】

また、保護者会や講演会を無断欠席する保護者もいるでしょう。参加する場合だけ提出するタイプの申込用紙であればよいのですが、“参加・不参加”の記入箇所があるのに未提出の人です。
仕事をしていて忙しくて参加できない状況であれば、申込用紙の期日を守って「参加しません」と書いて出すべきではないでしょうか。そんな人はきっと「メール返信も仕事場で迅速にしていないんだろな。」と想像してしまいます。

園側は子どもたちのためにイベントを企画したり、保護者会で交流をはかろうと工夫しているのにも関わらず、何も反応しないのはその好意を無視しているのと同じです。

相手との信頼関係は、ちょっとしたやりとりから

園からの連絡に対して、迅速に対応するということは、

 ●それを大事だと思っている
 ●優先順位を高いものだと考えている
 ●早い行動は相手を大切な存在だと思っている、ないがしろにしていない


そんな気持ちの表れなので、受け取った先生はあなたにきっと良い印象を持ち、そして信頼関係を構築していくことにつながると思います。

恋愛は別にして、園との連絡帳、仕事でのメール返信は相手への誠意の表れとして、しっかり反応をした方が良いのではないでしょうか。
私は24時間返信をずっと厳守し、これからも続けて行きたいと思っています。

ビジネスでも、それ以外でも、相手との信頼関係を築くためには、最低限のマナーが必要です。
それには、ちょっとした反応や、ちょっと意識して早めに対応するというだけで良いのですから簡単です。しかも大きな信頼を得られますので、めんどくさがるのは誠にもったいないことだと思います。

みなさんは、どうしていますか?

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