1. >
  2. >
  3. >
  4. >
  5. 【後産期】出産後も痛みは続く、後産とは?胎盤はどうなる?

【後産期】出産後も痛みは続く、後産とは?胎盤はどうなる?

【後産期】出産後も痛みは続く、後産とは?胎盤はどうなる?のタイトル画像

後産期とは何でしょうか?実は赤ちゃんを産むときがお腹の痛みのピークではないのです。出産後も「後産期」があり、再び「後陣痛」という陣痛がおとずれます。胎盤を出すために起きるこの陣痛ですが、いつまで続くのでしょうか?また痛みはどれくらいなのでしょうか?気になる疑問に答えていきます。

目次 後産とは?
後産はいつからいつまで続く?
後産と後陣痛は違うもの
後産で手術が必要な場合もある?
後産も後陣痛も、体の回復に必要なもの
パパはママのことをサポートしてあげましょう

後産とは?

今回のテーマは後産後陣痛です。おそらく多くのママがこの言葉に馴染みのないことでしょう。ですが、出産を乗り越えるためにも、ママはもちろんのこと、パパもしっかりとそれらについて理解しておくことが大切です。みなさんと一緒に、後産について学んでいきましょう。

分娩は、その経過にともなって次のように分類されます。
1. 分娩第Ⅰ期(開口期):分娩開始から、子宮口が全開大するまでの期間。
2. 分娩第Ⅱ期(娩出期):子宮口が全開大したのち、胎児が産道を下降し娩出されるまでの期間。
3. 分娩第Ⅲ期(後産期):胎児娩出から胎盤、卵膜、臍帯の娩出が完了するまでの期間。
4. 分娩第Ⅳ期:分娩を終了してから2時間の期間。

私たちは、「赤ちゃんが出てきたら、お産は無事終了」と考えてしまいがちですが、そういうわけにはいかないようです。ホッと一息つきたいところではありますが、赤ちゃんとつながっていた胎盤やへその緒は、まだママの子宮の下部や膣のなかに残っているのです。ママの体が妊娠前の状態に戻るためにも、出産後にへその緒を切ったあとには、その残った胎盤などを体外へ排出しなければなりません。

つまり分娩第Ⅲ期(後産期)において、今一度いきむことで子宮を収縮させ、体内に留まっている胎盤などを体外に排出することを「後産」(あとざん)といいます。後産が終わるまでは、お産が終了したとはいえないのです。

後産はいつからいつまで続く?

ママは赤ちゃんが生まれ出ると、出産を無事に終えた安堵感や達成感に包まれますが、その直後に、再び軽い子宮の収縮が始まります。そして、医師や助産師の指示にしたがっていきむことで、胎盤などを体外に排出するのです。

妊娠後期の子宮には、毎分1リットルもの血液が流れていると言われています。産後に胎盤が剥がれたことにより毎分1リットルもの出血が起こり、本来であればママの命は数分と持ちません。ですが子宮は筋肉の塊、産後に一気に縮まることによって止血しているのです。後産の平均的な所要時間は、初産婦さんで赤ちゃんが生まれ出てから15~30分程度、経産婦さんで10~20分程度を要します。30分までは、正常分娩の範囲といえます。

経過に応じて、医師や助産師などの医療スタッフがお腹をマッサージしたり、冷やしたり、胎盤の排出を早め出血量を最小限にする目的で子宮収縮促進剤を投与することもあります。そして胎盤が排出されたあとには、会陰切開や自然に裂傷した傷を縫合するなどの治療を行います。

後産と後陣痛は違うもの

後産とは別に、「後陣痛」(あとじんつう)というものがあります。言葉は類似していますがまったくの別物で、後産は出産後に胎盤を排出することを指し、後陣痛は、大きく膨らんだ子宮が元の大きさに戻るために起こる収縮にともなう痛みを指します。

後陣痛は、年配者を中心に「後腹」(あとばら)といわれる場合もあります。

後陣痛の痛みは、人によって差異があります。後陣痛は分娩当日から翌日にかけて規則的な収縮を繰り返し、痛みのピークは分娩当日から翌日にかけてあります。たいていの場合、次第に回数は減り、痛みも治まっていきます。

多くのママが陣痛と比べるとさほど痛くなかったと感じている一方、陣痛より痛みを感じたママもいます。また後陣痛が続いた期間については、過半数のママが出産後3日以内で痛みを感じなくなっているようですが、なかには1週間以上続く方もいるようです。

後陣痛は1人目を出産した時に比べ、2人目・3人目となるにつれ痛みを強く感じる傾向にあります。後陣痛に対して治療行為が行われることはありませんが、もし痛みが我慢できない場合には医師に相談をし、鎮痛剤を処方してもらうことも可能です。

なお、後陣痛は授乳時に感じることが多いとされます。その理由として、乳首を吸われることによってオキシトシンというホルモンが分泌され、このオキシトシンが子宮の収縮を引き起こします。出産後に早い段階から授乳するのも、子宮の回復を早める効果があるためなのです。

後産で手術が必要な場合もある?

【後産期】出産後も痛みは続く、後産とは?胎盤はどうなる?の画像1

赤ちゃんが出てくると、胎盤は自然と剥がれて外に排出されるようになっており、分娩が無事終了となります。ですが、まれに胎盤が剥がれ出ないケースや、胎盤が剥がれても体外に排出されないケースもあるのです。赤ちゃんが出てきてから、およそ30分を経過しても自然と剥がれ出てこない場合には、例えママの全身状態が安定していたとしても正常分娩経過から逸脱したと判断され、医師が手を入れてかき出す胎盤用手剥離が行われます。たいていは、胎盤用手剥離によって胎盤は体外に排出されます。

ただ、胎盤が子宮の筋層に強く食い込んでしまった癒着胎盤という状態の場合には、無理に引き剥がすことで大量出血を引き起こし、母体が大変危険な状態になる可能性もあります。胎盤剥離後に出血が止まらない状況となった場合には、カテーテルによる子宮動脈塞栓術が試みられます、最悪の場合には子宮全摘手術にいたる可能性もあります。

癒着胎盤の原因の多くは、子宮内膜の発育不全や細菌感染など炎症、多産、過去の手術(子宮筋腫、人工妊娠中絶、帝王切開)による部分的な子宮内膜の欠損などです。発生の頻度は、全分娩に対して0.001~0.002%ときわめて少ないのですが、全分娩時母体死亡で癒着胎盤の占める割合は3%と、産科においては重要な疾患の一つなのです。

後産も後陣痛も、体の回復に必要なもの

【後産期】出産後も痛みは続く、後産とは?胎盤はどうなる?の画像2

妊娠中、赤ちゃんに酸素や栄養を与えていた胎盤は、赤ちゃんの誕生とともにその役目を終え排出されます。そして子宮は、出産直前には胃の高さまで膨らんでいましたが、胎盤の排出によって急激に収縮し、産後12時間ごろにはママのおへその高さまで戻ります。先に述べましたが、収縮することで出血を止めてママの体を守っているのです。

その後も、収縮を続けながらおよそ4~6週間をかけて、子宮は妊娠前のもとの大きさへと戻っていきます。こうして、妊娠前の状態に子宮が回復することを「子宮復古」(しきゅうふっこ)、元に戻るこの期間を「産褥期」(さんじょくき)といいます。
後産も後陣痛も、いずれもママの体を危険な状態にさせないために組み込まれた防御システムであり、もとの状態に戻すための回復システムなのです。

そして、その回復のために必要な産褥期の過ごし方は、とても重要なことは言うまでもありませんよね。ママは何も問題なく退院したとしても、一生一大の大仕事をしたことで体力は落ち、免疫力も下がっています。後陣痛による痛みも続いています。退院したからといって、家事全般をこなすのはよろしくありません。夫の協力を得たり里帰りをすることによって、ママはできるだけ赤ちゃんのお世話を中心にし安静に過ごすことが大切なのです。もし疲れを感じたのなら、無理をせず横になりましょう。

1ヵ月健診でママの体に異常がないことがわかれば、徐々にこれまでの生活に戻していきましょう。

パパはママのことをサポートしてあげましょう

【後産期】出産後も痛みは続く、後産とは?胎盤はどうなる?の画像3

後産、そして後陣痛をキーワードに、ママの体の回復までの経過とそのメカニズムについて学んできました。あわせて産褥期についてもふれましたが、産後のおよそ1ヶ月程度は安静にする必要性についても理解いただけたのではないでしょうか。

最近では、男性の産後休暇や育児休業の取得の重要性が周知され、国や企業がそれら取得率を上げるために努めています。「イクメン」という言葉の生みの親であり、男性のワーク・ライフ・バランスなどについて研究と啓発を行っている渥美由喜さん(東レ経営研究所ダイバーシティ&ワークライフバランス主任研究員)によると、「妻の夫への愛情が最も高い時は結婚直後で、出産直後から下降する一方である」というのです。

最近では、産後2年以内に夫婦の愛情が冷え込み離婚の危機におちいる夫婦が増えており、その状況を「産後クライシス」と言います。産後クライシスと同様に、近年増加傾向にある熟年離婚もまた、特に産後2~3年以内の旦那さんの家事・育児に対する無関心や非協力的な姿勢が発端となっていることが原因であることもわかっています。

離婚をおそれ、奥さんとの愛情が冷めないよう対処するのではなく、まずは愛する奥さんへ出産を乗り越えてくれたことへの労いと感謝の気持ちをもって、奥さんの体と心をケアすることが何よりも大切なことなのです。

当社は、この記事の情報、及びこの情報を用いて行う利用者の行動や判断につきまして、正確性、完全性、有益性、適合性、その他一切について責任を負うものではありません。この記事の情報を用いて行うすべての行動やその他に関する判断・決定は、利用者ご自身の責任において行っていただきますようお願いいたします。また、表示価格は、時期やサイトによって異なる場合があります。商品詳細は必ずリンク先のサイトにてご確認ください。

関連する記事

この記事を読んだ人にオススメの記事

この記事に関するキーワード

出産・産後 産後の体 後陣痛

この記事を書いた人

コウテイペンギン

1男(2012年生まれ)1女(2015年生まれ)の父。
大学・大学院において児童福祉学および教育学を専攻したのち、大手総合小売業に勤務。長男誕生を機に2か月間...

もっと見る

  1. >
  2. >
  3. >
  4. >
  5. 【後産期】出産後も痛みは続く、後産とは?胎盤はどうなる?