我が家には3人の子どもがいます。特に末っ子の娘は、幼稚園へ入園したときにかなり手がかかりました。
人見知りの激しい娘は、幼稚園へ送ってくれる妻から離れることがイヤで、服にくっついたカブトムシのように妻にしがみつき、無理矢理はがされる…という毎日を過ごしていました。そのたびに私は、よそのお子さんはなんであんなにスムーズに環境へ適合しているのだろうかと、うらやましく思ったりしたものです。
幼稚園へ送っていくと、とにかく娘は妻から離れるのがイヤで泣きわめきます。それを見ていた他の親御さんたちや幼稚園の先生方は「今日もすごいねえ…」とビックリしていたそうです
毎日のようにこんな状態が続くと、「なんでうちの子はこうなの?」「お兄ちゃんたちはこんなことなかったのに…」と、悲観的になってしまってもおかしくありません。でも妻は根気強く、毎日カブトムシ状態の娘につきあってくれました。そうこうしているうちに、やがて娘も徐々に幼稚園へ慣れていったのでした。
では、この大変な毎日を、妻はどうやって乗りきれることができたのでしょうか?私は妻に聞いてみました。すると、
「この大変さも今だけだから。いつまでも続くわけではない。」
と思っていたから、乗りきることができたそうです。
今では中学校3年生になった末娘。人見知りで泣くことなんて、もう絶対にないですからね。
そしてもう1つ、子育てをするにあたって私たち夫婦が大切にしていたことがあります。
3人子どもがいれば、その個性も三者三様。私たち夫婦は、その子のペースを大切にして『比べない』子育てを意識してきました。
子育てでしてはいけないことは、人と比べるということ。ついつい「○○ちゃんはこんなことができているのに」 とか「お兄ちゃんはできていたのに」 など、つい比べてしまっていませんか?
これをしてしまうと、子どもの成長を妨げてしまいます。人と比べてしまうことで、自己肯定感が育ちにくくなるのです。