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揺さぶられ症候群(揺さぶられっ子症候群)とは?どのような症状?

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虐待の1つともいわれますが、高い高いや車に乗せるなど、ただあやしているつもりで起きた事例もある「揺さぶられ症候群(揺さぶられっ子症候群)」。妊娠・育児生活のなかで、ママは見聞きすることも多いと思いますが、パパや兄弟姉妹含め、赤ちゃんに関わる全ての人に必要な情報です。危険な揺らし方や起こる症状や後遺症、防ぎ方などをまとめました。

目次 揺さぶられ症候群とは?バウンサーでもなるの?
どの程度の揺れで発症するの?
なぜ新生児~生後6ヶ月未満は揺さぶられ症候群になりやすい?
どのような症状がいつごろでるの?また後遺症は残る?
赤ちゃんが揺さぶられ症候群にならないために気をつけるべきこと
まとめ

揺さぶられ症候群とは?バウンサーでもなるの?

揺さぶられ症候群(揺さぶられっ子症候群)とは?どのような症状?の画像1

「揺さぶられ症候群」とは、乳児期の赤ちゃんの頭が激しく揺さぶられることで、脳が傷付き、頭蓋内に出血を起こす病気の総称です。英語では、Shaken Baby Syndrome(SBS)と呼ばれています。

2002年から母子健康手帳にも記載されるなど啓蒙されていますが、虐待関連で年間5~10件の症例報告があるといいます。平成25年4月から平成26年3月までの1年間にも、6人が揺さぶられ症候群(疑い含む)で亡くなっています(厚生労働省の調査より)。

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泣き止まない赤ちゃんにイライラして衝動的に行った、虐待を疑われるケースも多いものの、なかには普通にあやしているつもりで起きた事例もあります。といっても、バウンサーのような体全体が一緒に揺れるようなものや、優しくあやすなかでは、通常起きる心配はありません。揺さぶられ症候群に繋がるのは、頭だけが激しく揺れる状況です。それが、意図していなくても支え方や力加減、スピードによっては起きうるので、どんな動きが危険なのかを家族全員が知っておくことが大切です。

どの程度の揺れで発症するの?

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「激しく頭を揺らすと危険」という知識しかないと、これは?あれは?といちいち気になってしまいますよね。基準がもっと具体的に分かれば、危険かどうかの判断や注意もしやすく、過度に心配することもありません。具体的な検証結果や発症事例を見てみましょう。

実験の結果、1秒間に3回から4回往復するほどの激しい揺さぶりで出血が起きることが分かってきました。

発症事例

①頭部を持ち、2秒間に5~6回揺すった
②体幹を持って、10数秒間に5~6回、体全体を激しく揺すった
③ベビーカーに乗せ、前後左右に多数回揺さぶった
④頭上約50cm投げ上げ、受け止める行為を数回繰り返した
⑤子の両脇を両手で持ち、素早く持ち上げゆっくり下ろすことを何回か繰り返した
⑥6歳の兄が、揺り篭の頭側を床方向へ勢いよく押し下げて手を離す(その後揺り篭はゆっくり元に戻る)のを何回も繰り返した
⑦体を20分間左右に揺する
⑧生後3ヶ月の乳児を、幼児用の椅子型チャイルドシートに前向きに座らせ8時間車移動(オフロード向きに改造された四輪駆動車で)

赤ちゃんが泣き止まずに揺すったのは事例①~③で、他は違います。赤ちゃんは早い動きや高い目線になると喜ぶことがあるので、ただ喜ばせようとして豪快なあやし方になってしまうことがあるかもしれません。頭や首をしっかり支えてゆっくりあやせば問題ないので、特に力の強い男性は、過度にならないよう基準を認識しておくと安心です。

乗り物での移動も、飛行機や船では問題ありませんし、自動車も、新生児用など月齢に合ったチャイルドシートを正しく使い、適度に休憩しながらであれば大丈夫です。

なぜ新生児~生後6ヶ月未満は揺さぶられ症候群になりやすい?

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新生児~生後6ヵ月未満がなりやすいのは、筋肉も脳も血管も、全てがまだ未発達で弱く、以下のような状態だからです。

・体に比べて頭がとても大きくて重い
・首がしっかり据わっていない(頭を支える力が弱い)
・頭蓋骨内の隙間が多い(頭蓋骨の中に脳が浮いている状態)
・脳が柔らかく血管構築も弱く、ダメージを受けやすい

この状態で急激に揺さぶられると、大きな頭を自分で支えることもできず、逆に首がムチのようにしなって頭の中に大きな回転力が加わります。頭蓋骨内で浮いた状態の脳は大きく動くことになります。脳と頭蓋骨を橋渡ししている大小の血管は、まだ脆く切れやすい状態です。

そうすると脳のまわりの血管が引きちぎられ、硬膜下出血をおこします。目も同様に網膜が引っ張られて様々な部位で網膜出血を起こします。さらに脳の神経が引きちぎられます。それは呼吸に関係する神経のある、脳の深いところでおこることもあれば、脳の表面に近いところで起こることもあります。すると脳が腫れてしまい、命にかかわる事もあります。

生後4~5ヶ月になれば通常首も据わって頭を支えられるようになり、頭蓋骨内の隙間は1歳半頃までにはなくなっていきますが、3歳頃までは気を付けるべきだという医師もいます(前述の死亡事例にも2歳児がいます)。

どのような症状がいつごろでるの?また後遺症は残る?

乳幼児揺さぶられ症候群防止パンフレット(日本小児科学会)によると、脳細胞が破壊されて脳が低酸素状態になることから、以下の症状が起きるといいます。

・元気がなくなる
・機嫌が悪くなる
・傾眠傾向(すぐに眠ってしまう状態)
・嘔吐(ウイルス感染による嘔吐症と間違われやすい)
・痙攣
・意識障害(呼んでも応えない)
・呼吸困難
・昏睡(強く刺激しても目を覚まさない状態)

最悪亡くなるケースもあり、命が助かっても、以下のような後遺症を残す可能性があります。

・脳の周りの出血(硬膜下血腫など)や脳の中の出血
・失明、視力障害
・言葉の遅れ、学習の障害
・後遺症としての痙攣発作
・脳損傷、知的障害
・脳性麻痺

前述の発症事例では、動作の直後~30分位の間に痙攣などの初期症状が出たようです。頭部CTで硬膜下出血が分かり、予後は亡くなった子も、何らかの後遺障害が残った子もいれば、術後の経過が良好で調査時点で発育障害が認められなかった子もいます。

揺さぶりの心当たりがあり、症状がでたら、一刻も早く病院へ連れて行きましょう。頭の中が出血している状態を放置すれば悪化する一方ですし、早く治療を施すことができれば、重症化を防げるかもしれません。症状だけでは、特に軽度の場合は判断が付き辛く、CTで調べることもなく、その後の適切な治療もできないかもしれません。命や生涯続く障害に関わりうる重大さを認識して、揺さぶりを起こさない、万一起こしたら正直に全ての情報を医師に伝えることが大切です。

乳幼児揺さぶられ症候群防止パンフレット(日本小児科学会)

赤ちゃんが揺さぶられ症候群にならないために気をつけるべきこと

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・赤ちゃんの泣き止ませ方を複数知る
ミルク、オムツ、抱っこ、体温調整、おくるみに包む、泣き止ませ音など、複数知っておきましょう。

・赤ちゃんは何をしても泣き止まないこともあることを知る
生後1~2ヶ月に泣きのピークがあり、その時は何をやっても泣き止まないことが多いことが、研究で分かっています(1日に合計5時間以上泣くことも。生後5ヶ月位には徐々に収まります)。

・泣き止まずストレスを感じた場合の対処法を知る
深呼吸や、別の部屋に行く、電話で話すなどして気持ちを落ち着かせれば、衝動的な行動を防げます。ただし赤ちゃんから離れる際は、安全な場所に寝かせて短時間に留めましょう。

・車移動は以下に注意 
運転は通常の安全運転で大丈夫ですが、チャイルドシートは、月齢に合った物を説明書どおりに使用し、1~2時間毎にシートから降ろして休憩させましょう。悪路をクッションの悪い車で走る場合や、急ブレーキなどの衝撃には注意しましょう。

・揺さぶられ症候群について周囲に共有する
発症事例は、休日や母親の留守中に、父親が起こしたものが殆どでした。140時間の研修を受けた世田谷区認定の保育ママが起こした事例もありました。母親が当たり前に思っていても、手伝う程度の父親や兄弟、年配者は違うかもしれません。上記の対処法や、危険な揺さぶり方、揺さぶられ症候群になったらどうなるかを、あなたの赤ちゃんをお世話する全ての人と共有しましょう。

乳幼児揺さぶられ症候群の予防と赤ちゃんの“泣き”への対処法の動画(厚生労働省)

まとめ

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寝不足が続く新生児育児のなかで、何をしても泣き止まない赤ちゃんの泣き声を延々と近くで聞いた時のストレスを思い出しました。赤ちゃんのお世話をする大半の人が経験するだろうそんなときも、そのイライラを子どもにぶつけた先に起こりうる事態を想像できれば、多くは踏みとどまれると思います。同様に、想像できれば、日常の何気ない育児のなかで不幸にも起きてしまうこともありません。

起きてしまうと、赤ちゃんの健康障害の問題だけでなく、家族の生活も一変するかもしれません。児童相談所へ通報され、乳児院で保護されたり、虐待を行った両親として父親との強制別居や職員訪問などの指導措置をとられたりすることもあるからです。

過度に心配する必要はありませんが、赤ちゃんに関わる全ての人が「揺さぶられ症候群」について理解し、発症する赤ちゃんがいなくなりますように。

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にじいろ

一歳の息子がいるアラフォーママです。
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