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公開 2015年12月13日  

病院で過ごす子どもたちへ、市民から贈られた素敵なプレゼント

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病院に入院していても、クリスマスはとっても大切なイベントです。病院でクリスマスをすごすこどもたちへの素敵な取り組みと、病院で行われるクリスマスについてご紹介します。


入院中のこどもたちにとって、本の存在とは?

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とっても素敵な取り組みをご紹介したいと思います。NPOが主体となって行われるこの活動。

病院で過ごすこどもたちにとって、本は貴重な存在です。

ベッドの上という限られた場所で大半を過ごすときも、ちょっと具合が悪くて起き上がれないときも、寂しい夜にも本はいつでも大活躍。

私も、小児がんのこどもたちが多く入院する小児病棟に勤務していた時は、寝る前一人1日3冊読むということをしていたのですが、(たまたま、そのとき、幼児さんたちのお部屋でブームになりました)子どもたちは本が大好きでした。

お友だちに読んでいるのを聞きながら寝入ってしまう子、
本の世界に入り自分の物語を紡ぎ出す子、
何度もなんども読んで分析したり、考えるのが好きな子、
言葉の響きが楽しくて仕方ない子
など、いろんな子がいました。

また、小学生や中学生になると、感想も、広がる世界観も高度になってきて、
私たち看護師や医師と感想を伝えあったり共有して楽しんだりしていました。。

病院という限られた空間で、起き上がることが制限されていたり、動いて遊ぶことができなかったり、体調や環境による制限があるので、本はとても大切な存在なのです。

子どもたちの一番身近で、いつでもそばにいてくれる貴重な存在です。
そんな本をクリスマスという特別な日にプレゼントされることは、とってもとっても嬉しいことだと思います。

病院で過ごすクリスマスって。。。?

クリスマスはやはり、子どもたちにとって特別なイベントです。
だからこそ、その特別なクリスマスを家族で過ごすことができないその事実に、子どもたちも親御さんもとても胸を痛めます。

病院はたまにくると非日常の空間ですが、長く入院する子どもたちにとっては、生活の場でもあり、成長の場でもあります。

あまりご存知ないかもしれませんが、病院でも保育士さんが遊びを取り入れたり、院内学級の先生がその子にあわせて授業をしたりもしますが、季節を感じることや、なるべく入院生活でも楽しい時間が持てるようにスタッフも一緒になってイベントをしたりするのです。
特に小児科では、年に何回か子どもたちのためにイベントを開催するのですが、その中でも一番のビッグイベントがあります。。。


それがクリスマス会!!

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病院によってはキャラクターが来てくれたり、スポーツ選手が来てくれたり、そんなサプライズもありますが、私たちスタッフも総出で招待状を作り、出し物を考え、そして、いつものおやつもラッピングして、医師にサンタとトナカイの着ぐるみを着せて、一人、一つのささやかなプレゼントのために、院内中から募金を集めたりして、なんとか子どもたちに少しでもクリスマスを楽しんでもらえるよう会を盛り上げます。

歌を歌ったり、紙芝居や劇、こどもたちが練習した手品を披露したり、みんなでおやつを食べたり。体調や、感染の問題で会に参加できないこどもたちのところへ、一人一人回って、クリスマスソングを歌いながら、サンタに扮した先生がプレゼントを配ったり。みんなとても喜んでくれ、毎年楽しい会になります。

クリスマス会に参加するためにおうちへの外泊を遅らせる子もいたりします。

クリスマス会のなかで、一番子どもたちが盛り上がるのは、やっぱりプレゼントタイムです。

そんな中、いつも応援している私たちスタッフだけでなく、地域のみなさんが自発的に応援したいという気持ちで選んでくれた本が手元に届くことはどれだけ嬉しいでしょうか。

病院のスッタッフだけでなく、地域のみなさんも子どもたちを応援してくれているというのは、子どもたち自身だけでなく、子どもを支えている親御さんにとっても、とても心強いものとなるのはないかと思います。

病院の中はやはり閉鎖された空間であり、親御さんたちも、毎日の面会だけでもと、必死で通われています。そして、子どもが入院している状況で、社会とつがることも難しい現状があり、なかなか病院の外と隔たりがあるように感じる方も少なくありません。

この素敵な取り組みは、そんな家族も癒してくれるのではないかと思います。

ぜひ全国に広がっていくといいなあと心から思います⭐︎

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