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公開 2015年12月21日  

耳?それとも目から?ユニバーサルデザインの視点から、その子に合った学び方を見つけるコツ

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子どもが学校で勉強したくない、と言ったらどうしますか?その原因、もしかしたら学び方が合っていないだけかもしれません。子ども一人ひとりにあった学び方を知るために、家庭でできることがあります!今回はユニバーサルデザインの視点から、学び方を知るポイントをお伝えします。


「学校で勉強したくない!」と子どもに言われたら、どうする?

もし、あなたのお子さんが、

「学校は行きたいけれど、大勢の授業だと集中できない…」
「算数は大好きだけど、国語は分からない…テストの点も悪いし」
「学校の補習がいやだ…ひたすらテストをやらなきゃいけないから…」

そんな風に、学校に行きたい気持ちはあるけれども、学校での“学び方が合わない”と言ってきたら、あなたはどうしますか?

まずは、学校でどんな学び方をしているのかが分からないと対応のしようがありませんから、学校公開や授業参観などで様子をみてみる、という親御さんが多いでしょう。

その上で、学校に行きなさいと子どもに諭したり、時には塾に通うことも検討するかもしれません。

でも実は、家庭でその子に合った学習をサポートできる方法があるのです!
今回は、そのサポート方法について、詳しくお伝えしたいと思います。

いま、学校も変わりつつある

公教育、ときくと、「一斉指導」や「画一的な教育」というイメージが浮かびますよね。

しかしこの1年くらいで、多くの学校が変わろうとしています。

子どもたちが能動的に学べる方法を模索したり、先生の教え方を変えていこう、という動きもあります。

とはいえ、集団授業で一人ひとりに合わせた教え方は難しい、ということも事実。
そのような環境の中で、特定の教科への苦手意識が強い子が、学校でどんなに頑張っても、成績がイマイチ上がらないことも多々あります。

「学び方が合わない」と感じる2パターンの背景

子どもが「学校の学び方が合わない」と言ったら、その背景には2通り考えられます。

それは、
「勉強ができすぎて、合わない」
「勉強ができなくて、合わない」

この2つです。

いろんなタイプの子がいますし、一人ひとりペースも様々。まず、自分のお子さんはどちらの理由で合わないのかな?ということを聞いてみてください。

ユニバーサルデザインに学ぶ、3つの視点

その子にあった学習方法を見つけるためには、様々な方法があります。

現在、私が注目しているのは「ユニバーサルデザインの視点を取り入れる」ということ。

その子の学び方や集団の学び方に合わせて、指導・授業をデザインしていこう、というもの。そのデザインを考える上で重要な3つの観点が、家庭でのサポートにも役立つため、ご紹介します。

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1)情報提示の仕方 〜目から?耳から?〜
人はそれぞれ、「記憶」や「情報の認識」の仕方が異なります。そのため、どんな情報提示をすればその子が分かりやすいか?という観点で考えてみましょう。

例えば「目で見たものをすぐに記憶できる」「一度聴いた音楽を、すぐに覚えて歌うことができる」という方、いませんか?
また、道順の覚え方も人によって異なります。写真を撮るように見たものをぱっと風景で覚える人もいれば、「まっすぐ行って、角を左…」などと、道順を言語で覚える人もいます。

目で覚える方がいいか、耳で覚える方がいいか、お子さんがどこから情報を得ると情報を処理しやすいか?という視点で考えてみましょう。

2)表現方法 〜書く?それとも口頭のプレゼン?〜
学ぶときには、インプットだけではなく、表現(アウトプット)も重要になります。
どんな表現方法をすれば、その子の最大のパフォーマンスが発揮されるか?という視点で考えてみましょう。

表現には様々な方法があります。
文字に起こしてまとめる方が得意な人もいれば、動画にした方が表現しやすい、イラストや漫画の方が表現しやすい、あるいは口頭でプレゼンテ―ションする方が得意、という人もいるでしょう。

例えば、「掛け算の九九をしっかり覚えているかな?」ということを確認したいとき、口頭だけで言えちゃう人もいれば、紙に書いた方がいいという人もいます。

このように、その子が得意なアウトプット方法を探す、という点に気をつけてみてみましょう。

3)取り組み方 〜ひとり?それとも大勢で?〜
最後に、活動への取り組方について。この「取り組み方」も、その子に合わせることができます。

ひとつは、パターン学習。
子どもの中には、何事もパターンで学んでいくのが好きな子がいます。ひたすらノートに同じ漢字を書く…といった学習方法です。

逆に、パターン学習だとやる気が出ないけど、「ゲームみたいに取り組むのが好き!」という子もます。ポイントを獲得したり、クリアする場面を分かりやすくすることで、ゲーム感覚で楽しく学習することができます。

また、取り組む環境面においても、合う合わないがあります。
一人でもくもくと取り組む子もいれば、4~5人の少人数の方が良いという子、みんなで取り組む方がモチベーションが上がって好き、という子もいます。

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これら3つの観点は、すべて組み合わせて考えなければなりません。
また、すべての教科において「この子は必ずこのやり方が効果的」とも言えません。

この教科であれば、この取り組み方、あの教科なら、この取り組み方、といった具合です。ですから、「その子に合った学習方法」と言っても、組み合わせは無限にあると言えます。

自分の子は、どのタイプ?

ここまで3つの観点をご紹介しましたが、小さいころから、お子さんにとってどんな方法が得意・不得意かを見つけておくのは、その子の可能性を拡げるためにも必要なことだと思います。

そのためにも親御さんが一緒に見つけてあげると良いのですが、「どうやって見つければいいの?」と戸惑う方もいるかもしれません。

でも、安心してください。
子どもにあった学び方は、日常に転がっているものから十分に見つけることができます。

例えば、TVで聞いたワードをやたら覚えている、アニメの歌詞をすぐ覚える、という子は、耳から覚える(聴覚)方が得意。
一方、道順をすぐに記憶できたり、看板の色やデザインまで覚えている、という子は、目から覚える(視覚)方が得意です。
また、印象的なエピソードをずっと覚えている子は、エピソードで記憶するのが得意、など、いろいろな傾向が見えてきます。

こういう風に思い返してみると、うちの子はこれが得意かも!と、いくつかイメージが沸いてきませんか?
日常の出来事から見える得意なことと学習方法を結びつけることで、家庭における学習サポート方法やその選択肢を増やすことができるのです。

得意・不得意は、単なるでこぼこでしかありません。
普段のお子さんの様子に耳を傾け、目を向けてみてくださいね。

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