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その教育、子どもの“遊び”を邪魔してませんか?

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幼児期の子どもはよくスポンジに例えられるほど、非常に学習能力が高く、脳も柔軟に変化していきます。大人もそうした子どもたちの様子を見て、将来に向けて、より効果的な教育を施したいと思うものです。しかし、子どもたちの、特に「遊び」の世界は、全く別の価値基準の中で成り立っています。そのことに気づかず、私たちは子どもの世界を邪魔してしまうことがしばしばあります。

「遊び」と「教育」はいつも隣り合わせ!?

小さいころ、ご自宅にありませんでしたか。

薄べったい積み木で、ひらがなやアルファベットに加えイラストが描かれた定番玩具の「ひらがな積み木」。

私の家にもありました。祖父が2歳の誕生日に買ってくれたそうです。

「遊びながらひらがなや英語まで学べるなんて一石二鳥だ」

きっとそう思って買ってくれたに違いありません。またこうした願いは、親や祖父母であればみんなが自然と持つものなのでしょう。

知育玩具と呼ばれるこれらの玩具たちは、そのほとんどが、脳の刺激になったり、何かを学べるといった教育的意図を持ってつくられたものです。「遊び」と「教育」どちらとも切っても切り離せないものです。

さて、その知育玩具を買ってきて子どもに渡してみるとどうでしょう。
全く想定外の遊びが展開されてしまった経験はないでしょうか。

ひらがな積み木であれば、文字やイラストには目もくれず、ただただ積み上げては崩すことの繰り返し。
脳の刺激になると聞いて買ってきたヒモ通しは、ヒモだけを使って振り回すのが楽しい。

このように大人の教育的な意図に、子どもたちの遊びが沿うことなど、実際のところほとんどありません。

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大人が無意識でやっていること

その時、大人はどのようなリアクションを取るでしょうか。

ひらがなが書いてある積み木でタワーをつくった子どもに対して

大人「ほら、ここに“あ”って書いてあるでしょ。言ってごらん?“あー”」
子ども「あー」

と言ったやり取りを通じて、単なる「遊び」に少しでも「学び」を入り込ませようと努力する方も多いのではないでしょうか。

もちろんこれは、ひらがなを教えるという目的に対してとても素直な関わり方だと思いますので、批判も非難もされるべきものではありません。

しかし一方で、こうした関わり方によって中断されたり、消滅してしまう「遊び」があることにも、大人の私たちは想像力を働かせたいと思うのです。

子どもからしたら、せっかくタワーをつくって壊す快感を楽しんでいたのに、「なんか、いきなりお勉強みたいなのが始まったぞ!?」と思っているかも知れません。(笑)

未来につながることばかりが価値じゃない

私たち大人は、往々にして「教育したい」生き物です(もちろんそうでない方もいらっしゃいますが)から、そうした遊びを見ていると、つい、もっと学習に効果的で、将来の成功につながったり、体力がついたり、脳の刺激になるようなものに変化させたくなるのでしょう。

しかし将来に役立つことばかりに価値があるわけではないと思うのです。

遊びそれ自体にはカリキュラムも「学習のめあて」もありません。ただそこに浮いている雲のような存在で、風に吹かれてカタチを変えたり、いなくなったり現れたりします。

今この瞬間が楽しくて、それ以上でもそれ以下でもない。

これでも十分、価値があると思いませんか?

せっかく子どもと遊ぶのであれば、普段の仕事やしつけの価値観を一旦脇へ置いて、“今”に没頭したり、楽しんでいることをありのままの状態で保障する。

映画を見たり、美術館で芸術の鑑賞をする時のように、ちょっと自分のモードを切り替えて、子どもと向き合ってみてはいかがでしょうか。

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